国土交通No.120

国土交通No.120 page 21/24

電子ブックを開く

このページは 国土交通No.120 の電子ブックに掲載されている21ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
国土交通No.120

シリーズ探訪・探究宮城県MLITレポート全国各地で働く国土交通省職員が地元を紹介します。Reporter東北地方整備局仙台河川国道事務所建設監督官南健二東日本大震災で損壊した家屋の解体などで発生した震災がれき(コンクリート殻など)の処理や有効活用は、被災地だけではなく、日本全国共通の課題となっています。仙台河川国道事務所は仙台市と協働して、震災がれきの有効活用を目的に、平成23年7月から調査や実証試験を行ってきました。津波により発生した堆積土と、コンクリート殻を混合した結果、震災がれきを海岸堤防本体の材料として活用できることがわかりました。そこで、被災3県で初めて海岸堤防復旧に震災がれきの本格活用を決定し、仙台湾南部海岸堤防の復旧工事に着手しました。この工事では、海抜7.2mの堤防を建設するための盛土として、震災がれきを約20万? (仙台市域海岸堤防の約7割)活用します。その結果、仙台市では、がれき処理が進み、仙台河川国道事務所では、盛土材の安定的な確保、市街地を通過するダンプ台数の低減(沿岸での処理が可能となるため、内陸からの購入土と違い、市街地を通過する必要がない)などの効果があります。今後、他の沿岸被災地でも震災がれきの処理や有効活用が広がっていくよう取り組んでいきます。コンクリート殻津波堆積土①混合機で津波堆積土とコンクリート殻を一定比率で混合。※環境省通知に基づき、津波堆積土の安全性が確認されたものを活用しています。②混合し、改良土が完成【粘り強い海岸堤防構造】?陸側法面被覆ブロックの補強・工夫ブロックの連結をかみ合わせ構造とする。法尻陸側海側?天端被覆工の補強空気抜き孔(砕石詰め)を設け、津波時に堤防内部の空気圧を抜く。?法尻(のりじり)部の強化津波時の越流水に法尻を削り取られないよう補強する。海岸堤防の盛土材として被覆ブロックの裏込材として震災がれきを活用③改良土を敷きならす。その後タイヤローラーで固める。3~4m程度の高さまで盛る。工事の進捗状況はこちらからご覧いただけます。検索週刊定点写真http://www.thr.mlit.go.jp/sendai/kasen_kaigan/fukkou/kouzi.html21