国土交通No.133
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08社会資本の蓄積が暮らしと経済を支えている まちにはたくさんの社会資本があります。道路、橋、トンネル、堤防、港湾、鉄道、空港、上下水道など、私たちの毎日の安全や生産活動は、多数の社会資本の蓄積によって支えられています。 高速道路や放水路では、その本来の役割を果たしつつ、関連してさまざまな効果をもたらしていました。道路は移動時間を短縮し、人と物の交流を促進します。その結果として多様な効果が生じます。日本海沿岸東北自動車道の整備を見込んで、航空機内装品の世界トップメーカーである株式会社新潟ジャムコが新潟県村上市に進出。地元での雇用が大幅に増加した。雇用の拡大鉄道の整備は、地域の人の交流を大きく促し、まちの経済や生産性を高めるチャンスにもなります。北陸新幹線の開通を契機に、富山県黒部市に生産拠点を持っていたYKK株式会社は、さらに本社機能の一部を東京都から黒部市に移転。市とも協力して、自然エネルギーを活用した居住地区「パッシブタウン」を建設するなど、大規模なまちづくりを進めている。新しいまちづくり このような関連した効果は、必ずしも計画・整備の段階で予定されているわけではありません。道路であれば、まず渋滞の緩和や経路の利便性が重視されます。 しかし、社会資本はさまざまに利用できるという視点をつくる側・使う側の双方がそれぞれ持つことで、その効果をさらに引き出し、暮らしを豊かにしていくことができます。 あなたのまちの社会資本は、どんな活用が考えられるでしょうか。道路空港鉄道空港の運用方法見直しで発着枠の拡大羽田空港では現在、飛行経路の見直しなどを進めている。滑走路上の競合をできるだけ少なくし、飛行経路を見直すことで、新しい滑走路を整備することなく、年間で約4万回の発着枠を拡大できる見通し。すでにあるものを賢く使ってストック効果を伸ばすこともできます。

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