航空

航空会社の安全確保

このページでは、航空法に基づく、航空運送事業者等の安全の確保に関する制度について解説いたします。
1.航空運送事業の許可(航空法第100条)
 

航空機に有償で乗客や貨物を載せる航空会社を経営しようとする場合、その事業開始の前に、国土交通大臣の許可を受けなければなりません。(航空法第100条)
 許可を受けるためには、安全面を含む事業計画等についての申請書を国土交通大臣あて提出し、審査を受けることとなります。

 


(参考)航空運送事業及び航空機使用事業に係る許可の取得について
 
2.運航規程及び整備規程(航空法第104条)
 本邦航空運送事業者は、航空機の運航を行う場合、運航規程及び整備規程を定め、航空法第104条の規定により国土交通大臣の認可を受けなければなりません。これを変更しようとするときも同様です。
運航規程

 運航規程に定めなければならない内容は、次のとおりです。(航空法施行規則第214条)

  1.  運航管理の実施方法
  2.  航空機乗組員及び客室乗務員の職務(客室乗務員の職務については、客室乗務員を航空機に乗り組ませて事業を行う場合に限る。)
  3.  航空機乗組員及び客室乗務員の編成(同上)
  4.  航空機乗組員及び客室乗務員の乗務割並びに運航管理者の業務に従事する時間の制限(同上)
  5.  航空機乗組員及び客室乗務員並びに運航管理者の技能審査及び訓練の方法(同上)
  6.  航空機乗組員に対する運航に必要な経験及び知識の付与の方法
  7.  離陸し、又は着陸することができる最低の気象状態 ?
  8.  最低安全飛行高度
  9.  緊急の場合においてとるべき措置
  10. 航空機の運用の方法及び限界
  11. 航空機の操作及び点検の方法
  12. 装備品、部品及び救急用具(以下「装備品等」という。)が正常でない場合における航空機の運用許容基準
  13. 飛行場、航空保安施設及び無線通信施設の状況並びに位置通報等の方法
  14. 航空機の運航に係る業務の委託の方法(航空機の運航に係る業務を委託する場合に限る。)

 

 

整備規程

 整備規程に定めなければならない内容は、次のとおりです。(航空法施行規則第214条)

  1.  航空機の整備に従事する者の職務
  2.  整備基地の配置並びに整備基地の設備及び器具
  3.  機体及び装備品等の整備の方式
  4.  機体及び装備品等の整備の実施方法
  5.  装備品等の限界使用時間
  6.  整備の記録の作成及び保管の方法
  7.  装備品等が正常でない場合における航空機の運用許容基準
  8.  整備に従事する者の訓練の方法
  9.  航空機の整備に係る業務の委託の方法(航空機の整備に係る業務を委託する場合に限る。)

 

 
3.運航管理施設等の検査(航空法第102条、第124条)
 本邦航空運送事業者及び航空機使用事業者は、当該許可に係る事業の用に供する航空機の運航管理の施設、航空機の整備の施設その他の国土交通省令で定める航空機の運航の安全の確保のために必要な施設(以下、「運航管理施設等」という。)について国土交通大臣の検査を受け、これに合格しなければ、当該運航管理施設等によりその事業の用に供する航空機を運航し、又は整備してはならないこととされています。また、当該航空管理施設等について重要な変更をしたときも同様に検査を受けなければなりません。

 また、事業を開始する場合及び使用航空機の追加等により体制が大幅に変更される場合には、通常時及び緊急時における運航及び整備の対応能力等の実証を、実運航を模擬して実施することが求められています。
検査項目
  • 安全管理の組織及び体制
  • 航空機乗組員及び客室乗務員の乗務管理の体制
  • 航空機乗組員の健康管理の体制
  • 航空機乗組員、客室乗務員及び整備従事者の訓練及び審査の施設及び体制
  • 運航管理の施設及び体制
  • 地上取扱業務用施設及び体制
  • 整備管理の施設及び体制
  • 航空機並びにその装備品及び部品の整備施設及び保管施設
  • 燃料及び油脂の規格、貯蔵施設、貯蔵方法、給油施設、給油方法及び人員
  • 地上作業用機材、作業方法及び人員
  • 緊急対策
  • 記録管理体制

      等
 
4.安全監査立入検査(航空法第134条)
 本邦航空運送事業者及び航空機使用事業者の運航の安全確保に係る日常業務の現状を的確に把握し、各事業者の実態を踏まえた監督・指導を行うため、計画的に、また随時抜き打ちで事業者の本社及び運航・整備の現場等に立ち入り、安全監査立入検査を実施しています。

 安全監査立入検査は各事業者の本社、基地及び運航便を対象としており、施設、要員、規定等の体制全般について、主として以下の視点で検査を行い、必要に応じて是正又はその検討の指示を行います。
検査の視点(本社及び基地関係)
  • 組織とその機能の適切性
  • 要員の配置とその資質の適切性
  • 施設、設備の適切性
  • 関連する社内規定、マニュアルの適切性
  • 業務の実施要領と業務実施の適切性
  • 個々の業務に関する管理方法の適切性
  • 業務の実施記録の適切性
検査の視点(運航便関係)
  • 航空機登録証明書、耐空証明書、航空日誌等航空機に搭載する書類の確認
  • 技能証明、航空身体検査証明等航空機乗組員等が携行する書類の確認
  • 航空機に装備する機器、用具等の適切性
  • 業務(運航管理、操縦、客室、整備、地上ハンドリング)実施の適切性
 
5.機長の認定制度(航空法第72条)
 航空法第72条の規定により、航空運送事業の用に供する一定以上の大きさの航空機に乗り組む機長については、航空機乗組員等に対する指揮監督や異常状態における航空機の操作等の機長に必要な知識及び能力について、国土交通大臣の認定及び定期審査を受けることとなっています。

 具体的には、次の事項に関する知識及び能力を有することについて認定を行っています。

1.航空機の運航に関する次の事項に係る知識及び能力

  • 出発前の確認
  • 航空機の出発及び飛行計画の変更に係る運航管理者の承認
  • 航空機乗組員及び客室乗務員に対する指揮監督
  • 安全阻害行為等の抑止の措置、危難の場合の措置その他の航空機の運航における安全管理

2.通常状態及び異常状態における航空機の操作及び措置

 
6.外国人国際航空運送事業等の許可等(航空法第129条、第129条の3、第130条の2)
 外国航空会社が、有償で航空機に旅客や貨物を載せて本邦内を発着する国際航空運送事業を経営しようとする場合、その事業開始前に国土交通大臣の許可を受けなければなりません。(航空法第129条:外国航空会社による国際定期便の運航を行う場合)
 事業開始後、事業の計画を変更しようとするときは、軽微な変更を除き、事前に国土交通大臣の認可を受けなければなりません。(航空法第129条の3:事業計画の変更)
 外国の国籍を有する航空機を使用し、有償で旅客や貨物を載せて本邦内に発着する運送をする場合、事前に国土交通大臣の許可を受けなければなりません。(航空法第130条の2:外国航空会社による国際チャーター便の運航を行う場合)
 これらの許可や認可を受けるためには、安全面を含む事業計画等についての申請書を国土交通大臣あて提出し、審査を受けることとなります。
 また、外国航空会社が我が国への運航を開始後、国際民間航空機関等が実施する安全監査の結果等に基づき適切な安全監視活動を行うことにより、外国航空会社の安全運航の確保に努めています。

 「外国人国際航空運送事業等の許可等の審査(安全関係)及び安全監視等に係る実施要領」
 「外国人国際航空運送事業の許可等及び本邦内で発着する旅客等の運送の許可に係る審査要領細則(安全関係)」
 「外国人国際航空運送事業の許可等及び本邦内で発着する旅客等の運送の許可に係る審査要領細則(安全関係)」様式1(word形式)
 「外国人国際航空運送事業等の許可等の審査(安全関係)及び安全監視等に係る実施要領」(参考)英訳版
 
      
 
 
7.外国航空機の安全確保(ランプ・インスペクション)
 国際運航を行う航空機については、国際民間航空条約により原則として当該航空機の登録国が運航の安全確保に関する責務を負うものとされており、また航空会社の安全監督責任も当該航空会社の所属する国の当局にあるという原則でありますが、近年、外国航空機による事故が我が国において発生し、我が国の国民が外国航空機の事故に巻き込まれるケースが発生しています。

 一方、国際民間航空条約第16条により、各締約国の当局は、不当に遅延することなく、他の締約国の航空機を着陸又は出発の際に検査し、及び条約で定める証明書その他の書類を検閲する権利、いわゆるランプ・インスペクションを行う権利を有していることから、我が国においても、平成11年12月からランプ・インスペクションを開始しました。

 我が国におけるランプ・インスペクションは、航空法第134条第2項の立入検査の一環として行われ、航空機の運航及び機体の安全性の面から検査を実施しています。 また、検査で問題点が発見された場合には、その航空機が所属する外国政府に通知を行う等の措置を執ることとしています。
主な検査項目

 

  1.  航空機乗組員のライセンス
  2.  耐空証明書等の書類
  3.  航空機の一般的外観及び装備品の状況

 

 


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