航空

新東京国際空港における不完全な脚下げでの着陸事案

平成13年9月19日公表

(1)概 要

 平成13年6月5日、ノースウエスト航空のマニラ(フィリピン)空港発新東京国際空港行きのボーイング式747-400型機が、飛行中に油圧系統に不具合が発生したために、代替操作による翼主脚の脚下げ操作を行ったが、右翼主脚は降りなかったため、右翼主脚が降りないまま着陸した。


(2)航空局の調査結果

 本インシデントは、代替脚下げ操作時、右翼主脚が上下動を繰り返している最中に、翼主脚格納用ドアの開閉を制御する構造の一部であるストライク・ボードに接触し、当該ボードに一時的に過負荷が加わったために当該ボードの破断に至り、この結果右翼主脚が降りなかったものと推定。


(3)航空局の対応等

 現時点までの調査の結果、今回の重大インシデントにおいて、ストライク・ボードの破断に至ったことの主原因は特定できなかったものの、再発の可能性を僅かでも低減させる観点から、代替操作による脚下げは、状況が許す限りにおいて安定した直線飛行で行うことが望ましい。なお、ボーイング社に対しては引き続き解析モデルの開発、検討を要請しており、今後新たに原因に関係する事項が判明した場合は、当該原因に対応した措置を講ずる。



ページの先頭に戻る