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第2章 移転先候補地の選定

(6)岐阜・愛知地域
岐阜・愛知地域は、複数の国土軸が重なる全国の中央部にあり、国土幹線交通網(東名及び第二東名高速道路、東海北陸及び中央自動車道、東海道新幹線等)を経由して東京、関西、日本海側等との連携が可能な位置にある。
名古屋周辺を環状に連絡する東海環状自動車道に沿って、名古屋と緊密に連携した新都市の形成が想定される。また、中京圏の高い先端的産業技術や伝統的工芸技術の集積を背景に、名古屋の持つ都市の活力や利便性と周囲の自然環境とが調和した生活様式の創造が期待される。隣接して開催される2005年日本国際博覧会を契機として、環境を重視する新都市の形成が想定される。
内外との交通は良好で、火山災害や水害、土砂災害に対する安全性に優れている。大規模な国公有地の活用が期待できる。
一方、植生回復力等が弱く、自然環境との共生が求められる。東京との間の交通体系の充実が必要である。大規模地震発生時には一部に大きな震度が予想され、顕著な活断層も比較的多く存在する。
(7)静岡・愛知地域
静岡・愛知地域は、東海道新幹線、東名及び第二東名高速道路の東名軸上にあり、中京圏に隣接し、東京や名古屋との連携が比較的容易である。地域の西端は、三遠南信自動車道方向の国土横断軸との結節部に当たる。
遠州灘や浜名湖の景観を生かし、東海地震等に対する防災対策に配慮した品格のある新都市の形成が想定される。また、浜松や豊橋の都市機能の活用が容易であり、豊かな自然と身近にふれ合うことのできる多様な生活様式の創造が期待される。
気候は温暖である。高速交通網に恵まれ、東西に静岡空港と中部国際空港があるので、内外との交通には優れている。
一方、プレートの沈み込み帯に近いことから、地震災害に対する安全性や大規模災害時の新都市と主要な大都市との交通や情報の確保に大きな課題を残す。また、土地利用が進んだ地域であるため、土地の取得に課題がある。浜名湖の水質に対する配慮が必要である。
(8)三重・畿央地域
三重・畿央地域は、複数の国土軸が重なる全国のほぼ中央部にあり、国土幹線交通網(名神及び第二名神高速道路等)を経由して関西圏、中京圏、日本海側、西日本地域等との連携が可能な位置にある。また、中部国際空港と関西国際空港という二つの国際空港を利用できる地域でもある。
この地域は、三重地域と畿央地域の特徴を生かすため一体的にとらえたものであり、双方の長所を併せ持つ。
東京から自立し、東京の過密を緩和する効果が期待されるとともに、全国との交通が良好であり、中部国際空港までの海上交通を想定すれば、鈴鹿山麓地域からは、海外との交通にも優れる。火山災害に対して安全性が高い。
一方、東京との交通に時間を要し、その改善が望まれる。大規模地震発生時には一部に大きな震度が予想され、顕著な活断層が比較的多く存在する。自然環境との共生等についても配慮が必要である。
(9)三重地域
三重地域は、三重・畿央地域の東部で、中京圏の西寄りに位置する。
名古屋や津、四日市等に近く、鈴鹿山脈と伊勢湾にはさまれ、海に向けて開けており、近接する地球環境関連機関の存在を生かした環境負荷の低い新都市の形成が想定される。また、中京圏の高い先端的産業技術や伝統的工芸技術を生活の中に生かし、海と山の自然に親しむ生活様式の創造が期待される。
三重・畿央地域で述べた長所や課題がおおむね指摘される。気候は穏やかで、水供給の安定性、地形の良好性に優れる。土地の取得には課題がある。
(10)畿央地域
畿央地域は、三重・畿央地域の西部で関西圏の東寄りに位置し、関西圏の再構築と合わせた新都市の形成が想定される。
我が国の伝統文化を継承する畿内に隣接しており、21世紀にふさわしい新たな文化を創造することが期待される。近接する地球環境関連機関の存在を生かした環境負荷の低い新都市の形成が想定される。数々の自然公園を背景に自然に親しみ、伝統文化を取り入れた生活様式の創造が期待される。
三重・畿央地域で述べた長所や課題が指摘される。府県境に国公有地が存在する。水供給についての対応が求められる。

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