ここでは、国際交流機能について、国際機関の数及び国際会議の開催件数に着目し、その立地状況を整理することとした。
外務省総合外交政策局編集「国際機関総覧」(1996年)によると、イギリス、ベルギーにおいては、国際機関の数及び国際会議の開催件数ともに首都機能都市へ集中している。
また、アメリカ、フランス、オランダにおいては、国際機関の数及び国際会議の開催件数ともに首都機能都市における数が多いが、首都機能都市以外の都市においても、こうした機能を持っている国際的な都市が存在している。
一方、オーストラリア、カナダにおいては、こうした機能を持っている首都機能都市以外の国際的な都市が、相当程度首都機能都市に代わって中心的な役割を果たしているものと考えられる。
都市名 | 国際機関の数 | 首都機能都市への立地割合 | 国際会議開催件数 | 国際会議順位 | 国際会議その他の都市 |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ(ワシントンD.C.) | 12 | 60% | 106 | 9 | ワシントンD.C |
アメリカ(その他) | 8 | 60% | 114 59 |
7 25 |
ニューヨーク サンフランシスコ |
イギリス(ロンドン) | 10 | 83% | 192 | 3 | ロンドン |
イギリス(その他) | 2 | 83% | 45 | 33 | エジンバラ |
オーストラリア(キャンベラ) | 1 | 50% | - | - | シドニー |
オーストラリア(その他) | 1 | 50% | 51 51 |
27 27 |
シドニー メルボルン |
オランダ(ハーグ) | 4 | 80% | 40 | 37 | ハーグ |
オランダ(その他) | 1 | 80% | 110 | 8 | アムステルダム |
カナダ(オタワ) | 0 | 0% | - | - | オタワ |
カナダ(その他) | 2 | 0% | 85 | 13 | モントリオール |
スイス(ベルン) | 1 | 5% | - | - | - |
スイス(その他) | 19 | 5% | 168 | 5 | ジュネーブ |
ドイツ(ベルリン) | 0 | - | 93 | 11 | ベルリン |
ドイツ(その他) | 0 | - | 42 | 35 | ミュンヘン |
フランス(パリ) | 8 | 62% | 332 | 1 | パリ |
フランス(その他) | 5 | 62% | 73 | 17 | ストラスブール |
ブラジル(ブラジリア) | 0 | - | - | - | - |
ブラジル(その他) | 0 | - | - | - | - |
ベルギー(ブリュッセル) | 4 | 100% | 174 | 4 | ブリュッセル |
ベルギー(その他) | 0 | 100% | - | - | - |
日本(東京) | 4 | 67% | 51 | 28 | 東京 |
日本(その他) | 2 | 67% | - | - |
出典: 「国際機関総覧1996年版」外務省総合外交政策局編集、「国際会議統計」国際団体連合に基づき作成
1) 国際機関は、上記資料に掲載されている機関のうち、国連総会により設立された機関、国連関係政府間機関、国際機関(政府が関連している国際機関、NGOなどは含まない)を示している。
2) 国際会議における「順位」は、上記資料に掲載されている世界的な都市の中での順位である。
3) 国際会議における「その他の都市」は、開催件数が40以上の都市を対象としている。