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環境負荷に係る検討について

3.環境負荷の削減可能性の検討

本章では、現状の技術システム等のレベルで可能な各種の環境負荷削減方策を積極的に導入することによる負荷削減の程度の推計を行う。

3−1 環境負荷削減方策の想定
3−1−1 負荷削減方策の例と主な効果

現状の技術システム等のレベルにおいて導入可能な環境負荷削減方策は、種々存在する。以下に、各分野における負荷削減方策の例を示す。

表3.1 負荷削減方策の例と主な効果
  負荷削減方策例 主な効果
廃棄物系 (1)清掃工場からの焼却排熱を活用した熱供給 CO2削減、一次エネルギー消費削減
廃棄物系 (2)清掃工場での高効率発電 CO2削減、一次エネルギー消費削減
廃棄物系 (3)厨芥類(生ごみ)のコンポスト(注1)化、資源ごみ等の徹底リサイクル 埋立処分量削減
廃棄物系 (4)灰溶融又はガス化溶融(注2)等による灰の減容化および資源化 埋立処分量削減
廃棄物系 (5)廃棄物を固形燃料(RDF)化した高効率発電 CO2削減、一次エネルギー消費削減
水循環系 (1)節水機器の導入 排水負荷削減、水質汚濁負荷削減
水循環系 (2)排水再利用システム(トイレ用水等への活用) 排水負荷、水質汚濁負荷削減
水循環系 (3)下水の高度処理 水質汚濁負荷の削減
水循環系 (4)雨水利用 取水量の削減、地下水涵養
エネルギー系 (1)節電機器の導入(高効率器具等) CO2削減、一次エネルギー消費削減
エネルギー系 (2)パッシブ建築手法(注3)(高断熱化等) CO2削減、一次エネルギー消費削減
エネルギー系 (3)ビルへのコージェネレーション(注4)導入 CO2削減、一次エネルギー消費削減
エネルギー系 (4)地域冷暖房システム(注5)(電気式、ガス式等) CO2削減、一次エネルギー消費削減
エネルギー系 (5)太陽光発電 CO2削減、一次エネルギー消費削減
交通系 (1)新都市交通システム(モノレール等) NOx、CO2、一次エネルギー消費削減
交通系 (2)低公害車の導入(電気自動車等) NOx、CO2、一次エネルギー消費削減
交通系 (3)貨物輸送の工夫 NOx、CO2、一次エネルギー消費削減

注. 他にも環境負荷削減方策は様々なタイプのものが存在するが、ここでは代表的なものを例示した。
(注1) コンポスト:本来は堆肥を意味する英語だが、一般に生ごみを原料にして作った堆肥を指す。
(注2) ガス化溶融:ごみから可燃ガスを回収すると同時に、高温での溶融処理までを一つの施設で行うごみ処理技術。今後の新たな技術として導入が進む可能性があり、注目されている。
(注3) パッシブ建築手法:建物の高断熱化、高気密化や太陽の熱や光、風を取り入れるなど、電力や熱に変換せずに気候特性を活用する方策を導入した建築手法。
(注4) コージェネレーション:発電を行うと同時にその排熱を用いた冷暖房等を行うことで、エネルギーの利用効率を高める技術システム。
(注5) 地域冷暖房システム:一定の地域内で集中した熱源施設をもち地域内の建物に冷暖房用の熱の供給を行うシステム。各建物で個別に行うよりも効率の高いエネルギー利用が可能。
(注6) 一次エネルギー消費削減:本検討では、都市外に依存する一次エネルギー消費量として評価しているため、太陽光発電等もその削減に効果があると評価される。

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