ホーム >> 政策・仕事 >> 国土計画 >> 国会等の移転ホームページ >> 今までの取組 >> 国会等移転審議会 >> 首都機能移転に関する調査項目一覧 >> 環境負荷に係る検討について >> 5.環境負荷面から見た新都市像に対する提言(その3)

国会等の移転ホームページ

環境負荷に係る検討について

5−3 新都市で望まれる具体的都市づくり方策

3章の「環境負荷削減可能性の検討」では、各種の環境負荷削減方策を積極的に導入することができれば、それぞれの負荷量が30〜90%程度削減されることが示された。
また、前述のように、新都市では他地域も含めた、さらに大幅な負荷削減という課題に取り組むべき事が強く望まれる。
ここでは、これらの検討の結果等を踏まえて、削減ケースの試算で想定した各種の方策と併せて、その他の技術システムや制度面における負荷削減方策等について、廃棄物系、水循環系、エネルギー系、交通系の分野別に分けて、新都市での導入可能性という視点からそれぞれ具体的提言を行う。これらの方策があいまって、「ゼロエミッション都市」を目指した新都市づくりを進めていくことが重要と思われる。

(1) 実験性・モデル性を持つシステム〜環境面における先進モデル都市〜
1)ごみ焼却施設の都心立地(関連方策:ごみ焼却施設からの熱供給)
ごみ焼却施設の廃熱を都市に供給する施策は、焼却施設を都心に立地すると効果的である。

2)コンポストの需要確保(関連方策:厨芥類のコンポスト化)
コンポストの需要を確保し、新都市住民が周辺農業と連携する生ごみ広域リサイクルシステムの構築が必要。

3)環境配慮型ライフスタイルの促進(関連方策:ごみの徹底分別)
徹底的に分別・リサイクルを行う計画的なごみ処理を実現できるよう、リサイクルを行いやすいゴミ回収方式の設定や都市住民のごみ分別に対する理解促進のための情報提供などにより、環境に配慮したライフスタイルが実現しやすいようにすることが必要。

4)焼却灰溶融スラグのリサイクルシステムの構築(関連方策:溶融灰のスラグ化)
可燃ごみ焼却灰の溶融スラグのリサイクルシステムを構築するために、建設資材等として積極的な利用等により生成スラグの需要確保を図る等の取組を積極的に展開することが必要。

(2) 水循環系の環境負荷削減方策
1)下水放流水のカスケード利用(関連方策:下水の高度処理)
下水の放流水を、農業用水や修景用水として利用(カスケード利用)することにより、周辺地域での使用水量の削減や都市における潤いの創出等を図り、同時に自然浄化作用がより強く働くと思われる場所に処理水を放流できるように放流地点を配置することが必要。

2)下水処理汚泥のリサイクルシステムの構築(関連方策:汚泥の建設資材としての利用促進)
新都市内の舗装や建築材には汚泥による建築資材等を率先して使い、需要を確保することが必要。

3)雨水の積極的利用
雨水貯留槽を分散的に配置する事により、分散型防災貯留槽として活用すること等が必要。

前ページへ

目次へ

ページの先頭へ