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自然的環境に係る検討について

IV .自然的環境に係る特性把握の方法

1.検討対象地域

特性把握にあたっては、環境の等質性でまとめられ、生態学的にも意味がある「地形区分」を用いて調査対象地域の区分を行いつつ、次の範囲について整理した。
(1) 調査対象地域全域(府県ごとの整理)
(2) 府県が移転先候補地、国会クラスター候補地として表明している地域等(表明地域等)

2.情報の精度

本検討においては、次の理由から主として標準メッシュ(約1kmメッシュ)情報による特性把握を行った。

(1)全国を客観的に同一の精度で把握することが可能である
(2)他分野で検討されるデータを重ね合せることが容易である
(3)広範な地域の大まかな傾向を把握することが可能である

3.項目ごとの特性把握の手法

(1)現存植生・土地利用(植生環境の概要)
現存植生は、いくつかの特性把握項目の基礎情報となるとともに、特に典型的な植生環境は当該地域の生態系への人為の関わり方をよく表しているとみなされることから、これを把握する。
1)環境庁の自然環境保全基礎調査において土地の自然性がどの程度残されているかを示す一つの指標として導入された、植生自然度を用いる。
2)植生自然度図から、面積的に多い現存植生・土地利用およびそれらの組み合わせ(例えば農耕地と二次林等)をもって、「典型的な植生」を把握するとともに、自然性についても把握を行った。

<特性把握の方法>
(1)優占する植生タイプ(植生自然度)の抽出
(2)優占する植生内容の抽出(「典型的な植生環境」の抽出)
・二次林はアカマツ林、コナラ林等の内訳も把握
・農耕地は水田、畑等の内訳も把握
(3)これらの分布状況の把握

資料:第4回自然環境保全基礎調査:植生調査結果 環境庁自然保護局 1993

<特性把握の手順>

手順の図。植生自然度データ→優占する植生タイプの抽出、現存植生データ→優占する植生内容の抽出、→「典型的な植生環境」の把握→これらの分布状況の把握

表IV −1 植生自然度区分
植生自然度 内容
10 高山ハイデ、風衝草原、自然草原等、自然植生のうち単層の植物社会を形成する地区
9 エゾマツ-トドマツ群集、ブナ群集等、自然植生のうち多層の植物社会を形成する地区
8 ブナ-ミズナラ再生林、シイ・カシ萌芽林等、代償植生であっても特に自然植生に近い地区
7 クリ-ミズナラ群集、クヌギ-コナラ群落等、一般に二次林と呼ばれる代償植生地区
6 常緑針葉樹、落葉針葉樹、常緑広葉樹等の植林地
5 ササ群落、ススキ群落等の背丈の高い草原
4 シバ群落等の背丈の低い草原
3 果樹園、桑畑、茶畑、苗圃等の樹園地
2 畑地、水田等の耕作地、緑の多い住宅地
1 市街地、造成地等の植生のほとんど存在しない地区

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