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第1編 地震災害に係る検討

(4)地震・火山活動の連動性

海溝型の巨大地震と内陸活断層に伴う地震活動の間には、ある程度の連動性があると言われている。南海トラフのプレート境界で発生する巨大な海溝型地震の前に内陸での地震活動度が高まり、巨大地震の発生とともに内陸の地震活動度が低下することは歴史記録からも確認されている。平均的な様子を見ると、巨大地震の数十年前から内陸活断層に伴う地震の発生頻度が高くなる傾向にある。

図5 南海トラフで発生した巨大地震前後に京都周辺域内陸部で発生した被害地震の数

凡例記載年次に発生した海溝型巨大地震の前後の、内陸活断層に伴う地震の発生回数を示す。
横軸中央0が巨大地震発生年を表し、左は地震前70年、右は地震後70年間に発生した被害地震の数を表す。
(尾池和夫「京都の地震と活断層」掲載図より作成)

また、1923年関東地震の前には、茨城県沖でM7.3を最大とするM6以上の地震が多数発生したことが確認されている。
一方、南海〜相模トラフでの地震活動と富士山噴火の間にもその関連性が指摘されている。
このように複数の大地震や火山噴火が比較的短い間隔で連続的に発生することにより、広範囲でほぼ同時に被災するケースが生じることがある。
下表に、過去に連動して発生したと思われる地震・火山活動についてまとめた。

表3 地震・火山活動の連動性
時代 地震 火山活動 備考
元禄・宝永 1703年 元禄地震(M7.9〜8.2)
1707年 宝永地震(M8.4)
1707年 富士山大噴火 富士山噴火は宝永地震の2ヶ月後
安政 1854年伊賀上野地震(M7 1/4)(内陸活断層に伴う地震)
1854年 安政東海地震(M8.4)
1854年 安政南海地震(M8.4)
1855年 安政江戸地震(M6.9)
1854年 富士山小噴火 東海地震の32時間後に南海地震が発生
昭和 1943年 鳥取地震(M7.2)(内陸活断層に伴う地震)
1944年 東南海地震(M7.9)
1945年 三河地震(M6.8)(内陸活断層に伴う地震)
1946年 南海地震(M8.0)
1948年 福井地震(M7.1)(内陸活断層に伴う地震)
  伊豆、静岡、岐阜などの地域の地震活動が活発化

太字:現在の東京周辺で大被害が発生した地震

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