1)ルートの設定
調査対象地域の9地域ごとに、東京、仙台、名古屋、大阪の4都市へのアクセスルート(道路、鉄道)を設定する。
ルート設定の前提は次の通りである。
(道路)
・現在整備済み及び整備・計画中の高規格幹線道路(高速道路等)を対象とする。
・各新都市−主要都市間の最短ルート距離を1とした場合の各ルート距離の比率を「迂回率」として定義。
(鉄道)
・現在整備済みのJR新幹線および在来線を対象とする。
・各新都市−主要都市間の最短所要時間を1とした場合の各ルート所要時間の比率を「迂回率」として定義(この際、待ち時間は考慮せず、乗車時間を使用)。
また、各調査対象地域における道路の最寄りIC、鉄道の最寄り駅は、既に行った交通に係る検討も参考にして、次の通りに設定した。
県 | 道路 | 鉄道 |
---|---|---|
宮城県 | 白石IC | 白石蔵王駅 |
福島県 | 郡山IC | 新白河駅 |
栃木県 | 西那須野塩原IC | 那須塩原駅 |
茨城県 | 岩間IC | 石岡駅 |
岐阜県 | 多治見IC | 多治見駅 |
愛知県 | 豊川IC | 豊橋駅 |
静岡県 | 浜松IC | 浜松駅 |
三重県 | 四日市IC | 四日市駅 |
畿央地域 | 竜王IC | 近江八幡駅 |
2)評価基準の設定
対象とした各地震について、当該地震が発生した場合の使用可能なルートを以下の基準に基づいて評価する。なお、ここでは過去の事例などを参考に、当該地域が震度6以上を記録した場合に、当該地域を通過する交通ネットワークに影響を生ずるものとした。なお、ここで言う「影響を生ずる」とは、ネットワーク自体の被災のみを想定しているものではなく、ネットワークが被災しなくとも、地域の混乱や復旧のための交通により、円滑な通行に制約が生じる可能性も含んだ概念である。
評価基準