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火山災害に係る検討について

(2)噴火規模と噴火頻度

ここでは、日本の火山の噴火規模と噴火頻度との関係を考察する。(1)でまとめた噴火履歴のうち、過去の噴火の噴火規模と発生頻度が比較的よくわかっている安達太良山、那須岳、富士山のデータをもとに、その関係を求めた。結果を図5に示す(上側のラインが富士山の噴火頻度別噴火規模、下側のラインが安達太良山、那須岳の噴火頻度別噴火規模を表すラインであり、外挿部分は点線で示している)。ここで、噴火規模は噴火による総噴出物量を岩石換算体積(密度2,500kg/m3の仮想体積)で示してある。

図5 噴火規模と噴火発生間隔

図5を見ると、富士山の噴火規模は、安達太良山、那須岳といった北東地域の火山に比べて突出しており、同規模の噴火を考えると非常に頻度の高い火山である。北東地域の安達太良山と那須岳の規模別噴火頻度は同レベルであり、北東地域の火山については安達太良山、那須岳のデータから規模別噴火頻度を設定する。それによれば、数百年に1回程度の噴火は107m3オーダー、数千年に1回程度の噴火は108m3オーダー、数万年に1回以下程度の噴火は109m3オーダーであることがわかる。
富士山は、概ね、北東地域の火山の噴火頻度よりも1オーダー上がり、数百年に1回程度の噴火は108m3オーダー、数千年に1回程度の噴火は109m3オーダー、数万年に1回以下程度の噴火は1010m3オーダーであることがわかる。御嶽山は過去2万年マグマ活動がないため、ここでは北東地域の火山と同様の噴火頻度として設定する。

以上から、噴火頻度と噴火規模との関係を表3のように設定できる。今回の検討ではこの3つのレベルの噴火頻度について影響範囲等の検討を行うこととする。

表3 噴火頻度別の噴火規模
数百年に1回程度 数千年に1回程度 数万年に1回程度
北東地域火山・御嶽山 107m3オーダー 108m3オーダー 109m3オーダー
富士山 108m3オーダー 109m3オーダー 1010m3オーダー

(注)噴火規模は、岩石換算体積(密度2,500kg/m3の仮想体積)

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