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2.首都機能移転による国土構造改編効果

2−2.関係地方公共団体等の意見

首都機能移転が国土構造等に及ぼす影響について、国会等移転審議会における地方公共団体ヒアリングや現地調査、あるいは各地で開催されたシンポジウム等において、3地域に関係する地方公共団体等から、それぞれが主張する移転先としての適地へ移転した場合の積極的な意義が述べられている。その論旨は、3地域それぞれに特徴があり、地域ごとの意見の共通性が認められた。

(1)北東地域:一極一軸型国土構造の是正、三大都市圏の集中緩和、新しい国づくり、東京との連携

(2)中央地域(東海地域):多軸型国土の形成、多極型国土の形成、全国的交流の中心、国際社会との連携

(3)中央地域(三重・畿央地域):国土の中央、伝統文化を活かした新しい文化創造、関西圏及び中部圏との連携、国際社会との連携

3地域それぞれの特徴的な論旨とその概要は次のとおりである。

(1)北東地域

1.一極一軸型国土構造の是正

「政治・行政の中枢機能を経済の中枢である太平洋ベルト地帯から離れた地域に移転することにより、国土構造上の機能分担が明確になるとともに、一極一軸型の国土構造を是正することが可能になる。」
「東京や太平洋ベルト地帯が有する諸機能の集積を効率的に活用することが可能で、北東国土軸形成への先導役を務め、生活、文化、産業等多様な交流の結節点として均衡ある国土の発展に貢献する。」

2.三大都市圏の集中緩和

「我が国経済の中枢機能を担っていく三大都市圏から政治、行政の中枢機能を離し、政経分離した多元的な国土構造の形成を目指すことは、国土利用の偏りを改め、分散と連携による国土の発展につながる。」
「大都市圏へ集中する企業や人々の立地選択意識の転換を促す契機となり、過度の集中による問題をかかえる西日本国土軸の再生に貢献するとともに、生活、産業、文化など国民生活にかかる多くの分野において、分散立地を促進させるなど、国土全体の活性化に大きな影響を与えることができる。」

3.新しい国づくり

「歴史的に首都機能が存在してきた東海道ラインでは、人心一新や新しい地球文明の創造の時代の機運の醸成は期待できない。東北の地においてこそ清新な気持ちを持った、地球市民の首都機能都市の実現が可能である。」
「首都機能を従来型の20世紀文明を象徴する高度な都市化が進んだ太平洋ベルト地帯から離すことで、価値観の多様化、自然志向、ゆとり重視、環境問題など地球レベルの課題への対応など時代の要請にこたえる先導的役割を担う国政の場を築き、国民や世界に日本の新たな国づくりの理念をアピールすることができる。」
「人と自然との新しい関係の構築を目指した21世紀のモデル都市を創造することにより、政府と国民との新たな信頼関係が形づくられ、国民の間に自然環境と共生する意識が醸成される。」

4.東京との連携

「数十年を要する首都機能移転の過程でも、国の中枢機能が新都市と東京に分立することになり、両機能の一体性の保持が重要な課題になるが、その対応が円滑に行える。」
「数十年を要する首都機能移転の過程でも、また移転の終了後においても、東京に集積している商業、医療、教育、芸術文化等の高次都市機能を活用できる。同時に、東京の一極集中を助長することはない。」
「政治、行政と経済との密接な連携が確保でき、東京の商業、文化等高次都市機能の集積を効率的に活用するなかで、一極集中の是正と、東京におけるゆとりある生活空間の実現に貢献する。」

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