5.首都機能移転による国土構造改編の方向等
(3)中央地域(三重・畿央地域)への首都機能移転
1) 現在の国土構造上の位置
我が国の伝統・文化の創造・承継に中心的な役割を担ってきた関西圏に連接する圏域内にあり、山と湖に囲まれ豊かで多様性のある自然に恵まれている。
三重(鈴鹿山麓)地域は、名古屋と近接し、中央地域(東海地域)に近い特性を併せて備えている。
2) 新都市及び都市圏の姿
畿央地域においては、大阪、京都等の大都市機能と密接に連携しつつ、関西圏に連接し、山地等で空間的に分離された新しい都市圏が形成される。
名古屋圏と連携した地域形成が進む可能性もある。
3) 首都機能を支える母都市等
首都機能、国際政治機能を支える母都市の役割は、主として大阪、京都等の関西圏の諸都市が担う。首都機能に関連する諸機能やこれに誘発される新たな情報サービス産業等が関西圏に展開する。
4) 国土構造改編の方向
- (a)西日本国土軸等の形成が促進され、新たな関西圏、名古屋圏、東京圏の三大都市圏が連携して、機能を分担する。
- (b)我が国の政治・経済・文化と国際交流の中心的役割を長く担い、高次都市機能の高い集積を有する関西圏が我が国の首都機能、国際政治機能を支える大都市圏としての役割を担う。
- (c)東京は世界都市であり、かつ、我が国の経済・文化の中心としての位置を保ち、新たな発展を遂げていく。
- (d)大阪、京都等を中心とする関西圏の交通拠点性を生かし、首都機能を支える全国的交通ネットワークが充実・強化される。
- (e)関西圏における高次都市機能の集積を活用し、国際社会と連携する。
5) 移転先地としての特性
長く首都が置かれ、我が国の伝統・文化の創造・承継に中心的な役割を担ってきた畿内周辺に首都機能を復帰させるものである。
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