(衆)国会等の移転に関する特別委員会
◆森 亘氏
(注)上記の参考人の主な意見陳述は、国土交通省首都機能移転企画課において傍聴した結果をとりまとめたものです。
平成15年1月20日の参議院国会等の移転に関する特別委員会において、松谷蒼一郎(まつたに・そういちろう)委員長が新たに選任されました。
なお、同特別委員会の構成は以下のとおりです。
(参)国会等の移転に関する特別委員会
国土交通省では、地方新聞社との共催で、国会等の移転に関する議論を喚起するため、講演会を下記により開催することといたしましたので、皆さんご参加ください。
本講演会では、講師から、今後の我が国のあり方や新しい時代の都市像を考える上で参考となる経済社会、生活・文化といったテーマについてお話いただくとともに、地元有識者等とのていだん鼎談を通じて、21世紀の首都機能の姿を模索しつつ、国会等の移転について皆さんとともに考えます。
<福岡>
1.開催時期: 平成15年3月13日(木曜日)13:30〜16:00
2.開催場所: エルガーラホール(福岡市中央区天神1-4-2)
3.講演
テーマ: 「どうなる日本−パラダイムシフトとこれからの日本のあり方」
講師: 堀 紘一氏((株)ドリームインキュベータ代表取締役社長)
4.問い合わせ先: 西日本新聞社企画推進部(Tel:092−711−5491)
<沖縄>
1.開催時期: 平成15年3月16日(日曜日)13:30〜16:00
2.開催場所: 沖縄ハーバービューホテル(那覇市泉崎2-46)
3.講演
テーマ: 「新しい時代の潮流と21世紀のまちづくり〜地域の活性化が日本を変える」
講師: 望月照彦氏(多摩大学経営情報学部教授、望月照彦研究所代表)
4.問い合わせ先: 琉球新報社事業局内(Tel:098−865−5200)
<北海道>
1.開催時期: 平成15年3月18日(火曜日)13:30〜16:00
2.開催場所: 札幌後楽園ホテル(札幌市中央区大通西8丁目)
3.講演
テーマ: 「日本の活性化−空間経済学の視点から」
講師: 藤田昌久氏(京都大学経済研究所教授)
4.問い合わせ先: 北海道新聞社事業局(Tel:011−210−5732)
本年1月中旬、国土交通省首都機能移転企画課においてドイツ連邦共和国を訪問し、同国の首都機能移転施策に対する事後評価や、移転先新都市(ベルリン州)及び移転元都市(ボン市)における都市政策上の課題等を議題として、連邦議会事務局や連邦省庁の移転担当部局、ベルリン州、ボン市当局に対するヒアリングや意見交換を行いました。各機関から得られた主な指摘は以下のとおりです。
連邦政府の移転に当たっては、ベルリン移転省庁とボン残留省とに振り分け、各省庁の本省又は支所を両都市に分散配置する「混合モデル」の採用と併せて、「ベルリン・ボン間基幹情報通信網」が構築されました。現在では、各省庁に設置された大小のテレビ会議室(写真左)を利用した打ち合わせが日常業務として定着しており、電子メール等による文書交換と併せて、遠隔地間の円滑な意思疎通とともに職員の出張負担の軽減が図られています。
1994年のベルリン・ボン法付属文書において掲げられた総額200億マルクの移転費用については、当初予算内に収まるとの見通しが示されました。費用合理化の一例として、ベルリン移転省庁について旧東独政府の建物や民間賃貸ビルへの入居により庁舎整備費の縮減が図られた他、連邦議事堂のシンボルであるガラスドーム(写真中)では、自然光を反射鏡により本会議場へ採光するよう設計されており、光熱費節減や環境への配慮がなされています(写真右)。
ボン市では、従来の連邦都市から、国際都市・学術研究都市への転換を目標として、高等研究機関の設置や国連機関の誘致の他、ドイツテレコム・ドイツポストの本社立地や関連企業の誘致による雇用創出に取り組みました。これらの活性化施策により、市の雇用者数は1991年以降着実に増加しつつあり、また、就業業種の多様化が図られています。
(左)テレビ会議室(連邦内務省)
(中)連邦議事堂のガラスドーム
(右)ドーム内の反射鏡
国会等の移転先新都市については、平成7年の国会等移転調査会報告や平成11年の国会等移転審議会答申において、新首都づくりの基本理念として「環境」が大きなテーマに掲げられ、『人間は自然の一部である』に代表されるとおり、環境への配慮の重要性が述べられています。
国土交通省首都機能移転企画課では、移転先新都市について、現代の都市が抱える様々な環境上の課題に対応し、21世紀にふさわしい暮らしを実現する都市づくりのため、環境共生型の都市づくりの先導的プロジェクトであること、様々な知識と技術を積極的に導入して、現状の良好な環境の保全に十分な配慮を払うとともに、新たな自然的環境を積極的に創り出すこと、人と自然が近接し環境と共生する先導的な都市として、世界の範となるよう努めること、などの考え方に沿った新都市のイメージづくりを進めています。
新都市のイメージづくりに当たって、国会等の移転ホームページ
(ホームページアドレス:http://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/iten/index.html)において、みなさんからのアイデアや意見を、3月中に募集する予定です。是非、みなさん一度ホームページをご覧になって、積極的に、ご意見やアイデアを出していただければと思います。