No.1 平成14年12月27日
東京圏への人口集中はどういった要因で生じているのでしょうか。
<ポイント>
- 東京圏への人口の集中度合いについて、東京圏への人口の転入超過数でみると、1980年代に生じた人口集中が90年代前半にかけて一旦鎮静化した後、90年代後半以降再び人口集中が生じていることがわかります。また、これを転入数・転出数の内訳でみると、90年代後半は80年代と比較して、相対的に転出数の減少が人口集中に大きく影響していることがみてとれます(図1)。
- それでは、最近なぜ東京圏への転入超過数が増加しているのでしょうか。この点については、転入・転出の母体となる人口の規模や、経済社会の状況など様々な要因が考えられますが、ここでは人口移動に影響を与える代表的な経済的要因として、地価と雇用情勢の東京圏・地方圏格差に注目してみます(図2)。これをみると、有効求人倍率の東京圏における相対的な改善や、地価水準の東京圏における相対的な下落のスピードが、東京圏への転入超過数の増加とある程度の相関があることがうかがえます。
(出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」、厚生労働省「職業安定業務統計」、国土交通省「地価公示」をもとに国土交通省国土計画局作成。
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