テキスト ボックス: news release
国土交通省

2002年1月30




17.8%ときわめて高い開業率

1年間に6,000以上の事業所が開業(ソフト系IT産業調査)

     平成8〜11年の全産業の開業率は4.1%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


〜ここ1年間の全都道府県の開業率(西高東低)〜

 

 

 

 

 


 


国土交通省国土計画局大都市圏計画課

担当:垣見(直通03-5253-8361)

 

本調査のポイント

 

 

●ソフト系IT産業のきわめて高い開業率

(1)ソフト系IT産業のきわめて高い開業率

(2)1年間に6,000以上の事業所が新規に開設

(3)インターネットの開業率は大幅に低下

(4)ソフトウェア業の開廃業率は安定して推移、情報処理サービスの開廃業率は逆転

 

●少ない地域間移動

(1)少ない地域間移動

 

(前回調査のリバイス)

(1)ITバブル崩壊後も全国的に増加し続けるソフト系IT産業

(2)ソフト系IT産業最大の集積地である東京23区の動向

(3)都道府県別のデータ等

 

◎調査の方法

○タウンページデータにより全国のソフト系IT産業を把握

 タウンページデータの中からソフトな情報通信産業として「ソフトウェア業」、「情報処理サービス」、 「インターネット」の3業種いずれかに登録している事業所を抽出しました。なお、最新のデータは2001年9月時点のものです。

○タウンページを電話番号、住所、名称情報を利用して半年ごとに接続

タウンページデータを半年ごとに電話番号、住所、名称情報を利用して事業所の接続を行いました。この作業を行うことにより、事業所の開業、廃業、移転等について把握しました。

 

◎調査の名称

 本調査の名称は「平成13年度大都市圏の産業の将来像に関する調査」です。

 

◎HPへの掲載

 国土交通省のHPにて調査結果を公表します。

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


調査結果

 

 

調査結果

●ソフト系IT産業のきわめて高い開業率

(1)ソフト系IT産業のきわめて高い開業率

     ソフト系IT産業の開業率(年率)はここ1年間で17.8%ときわめて高く、半年ごとに見ても2000年度上期の24.6%をピークに低下傾向にあるものの、ここ2年間16%以上で推移(年率換算)しています。

     平成8〜11年の全産業の開業率は4.1%(中小企業白書)であり、ソフト系IT産業の開業率が極めて高い水準にあることがわかります。

 

図1 ソフト系IT産業の開廃業率(年率換算)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


注:開業率=期間内に開業した事業所数/期首の事業所数

  廃業率=期間内に廃業した事業所数/期首の事業所数

   

 

 

(2)1年間に6,000以上の事業所が新規に開設

     ここ2年間でみると、ソフト系IT産業の開設事業所数は毎年6,000事業所を超えています。

     しかしながら、2000年度上期をピークに減少する傾向がうかがえます。

     業種別に見ると、インターネット、情報処理サービスの開設事業所数が減少する中で、ソフトウェア業の開設事業所数は増加する傾向にあります。

 

図2 業種別にみたソフト系IT産業の開設事業所数

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(3)インターネットの開業率は大幅に低下

     インターネットの開業率は1999年度下期に200%以上となったものの、2001年度上期には33%になっており、大幅に低下しています。

     一方、廃業率は、1999年度下期の6.4%から2001年度上期の18.1%に上昇しています。

 

図3 インターネットの開廃業率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(4)ソフトウェア業の開廃業率は安定して推移、情報処理サービスの開廃業率は逆転

     ソフトウェア業の開業率は10〜12%で安定に推移しています。また、廃業率は開業率を2%程度下回っており、恒常的に事業所数が増加しています。

 

図4 ソフトウェア業の開廃業率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


     情報処理サービスの開業率は低下傾向にあり、2001年度上期については、開業率と廃業率が逆転しています。

 

図5 情報処理サービスの開廃業率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


●少ない地域間移動

(1)少ない地域間移動

     ソフト系IT産業の事業所を2時点ごとに、電話番号、住所、事業所名等を利用してその移動状況を見ると、4%程度の事業所が移転していることがわかります。

     この事業所移転のうち、9割程度は同一市内での移転であり、市境、県境を越えた移動は半期ごとに200以下と極めて少ないことがわかります。

 

表1 ソフト系IT産業の移動状況

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


前回調査のリバイス

(1)ITバブル崩壊後も全国的に増加し続けるソフト系IT産業

・ITバブル崩壊後もソフト系IT産業は増加しており、2001年9月現在、事業所数は35,769カ所となっています。

     業種別に見るとインターネットは増加しており、ソフトウェア業は微増、情報処理サービスは微減となっています。

2000年度下期から伸び率が鈍化しております。

 

図6 ソフト系IT産業の業種別事業所数の推移

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(注)    1.複数の業種に属する企業については重複削除を行った。
2.1999年9月時点の事業所数を100とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(2)ソフト系IT産業最大の集積地である23区の動向

     東京23区全体の増加率が3%まで低下する中で、上位5区の事業所数の増加率は低下しています。特に、3期間高い増加率を示していた港区の増加率が大きく低下しています。

     一方、千代田区は増加率が9.4%とやや低下しているものの、ここ4期間10%程度で安定して推移しております。

 

図7 東京23区における伸び率の推移−伸び率上位5区

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○調査データの提供

・地域ごとの分析を行うことが可能ですので、求めに応じて自治体等に提供することができます。

 

 

 

(3)都道府県別のデータ等