1.概 要
国土交通省港湾局では、我が国の産業や国民生活に欠かせない資源、エネルギー、食糧等をはじめとするバルク貨物の流動を詳細に把握し、より効果的な海上輸送体制を確立するための基礎資料を得ることを目的とし、平成21年度より、5年に1度「バルク貨物流動調査」を実施しています。
今般、平成26年11月に実施した調査(1ヶ月間調査)の結果がまとまりました。
2.調査内容
調査範囲:バルク貨物の以下の流動実態
(1)内陸(仕出地)から臨海地域の出荷施設までの輸送
(2)臨海地域の出荷施設から船舶までの輸送
(3)船舶輸送
(4)船舶から臨海地域の入荷施設までの輸送
(5)臨海地域の入荷施設から内陸(仕向地)までの輸送
調査期間:平成26年11月1日(土)~11月30日(日)の30日間
調査対象:上記期間中に国内の港湾を出入港したバルク貨物船を利用したバルク貨物
(※「コンテナ貨物」及び「トラック・トレーラーに積載されRORO船等により輸送される貨物」を除く全ての貨物。すなわち、バラ積みのドライバルク、原油等の液体バルク、完成自動車等が対象。)
3.調査結果の概要
・取扱貨物量の構成比は、輸出が9%、輸入が62%、内貿が29%であった。
・品目別貨物量は、以下の表のとおり。
品目別貨物量 |
1位 |
2位 |
3位 |
主要品目の順位 |
輸出 |
完成自動車
(49%) |
鋼材
(18%) |
染料・塗料・合成樹脂・その他化学工業品(4%) |
化学薬品(8位)、産業機械(18位)、野菜・果物(23位)、ゴム製品(25位) |
輸入 |
原油
(27%) |
鉄鉱石
(26%) |
石炭
(25%) |
とうもろこし(7位)、麦(9位)、豆類(51位) |
内貿 |
石油製品
(24%) |
鋼材
(15%) |
完成自動車
(12%) |
石炭(7位)、鉄鉱石(15位)、麦(26位)、とうもろこし(33位)、豆類(49位) |
・船舶の寄港地数は、輸出、輸入、内貿いずれも、1港積み・1港卸しの寄港パターンが最も多く、輸出は67%、輸入は71%、内貿は88%であり、特に内貿でその割合が高かった。
・輸出、輸入、内貿いずれにおいても、船積港・船卸港が所在する地方ブロックで生産・消費される貨物がほとんどであった。
4.留意点
本調査の調査期間は30日間であるため、本調査の結果から貨物の流動実態を分析する場合においては、季節変動や営業日数等の影響を考慮する必要があることにご留意ください。より詳しい調査結果については別添資料をご覧ください。
また、本調査は、バルク貨物を取り扱われているであろう事業者の方々に対しアンケートを行い、回答頂いた結果を基に貨物流動を把握しているため、平成26年11月の1ヶ月間に取り扱われた我が国のバルク貨物の実際の流動量を全て補足できているものではありません。調査の結果を用いる場合にはご留意ください。
添付資料
・
調査結果概要版(PDF形式)
・
調査結果(Excel形式)
前回調査の結果について
平成21年度に実施した前回調査の結果は、国土交通省ホームページの以下のアドレスからダウンロードしてご覧いただけます。
http://www.mlit.go.jp/common/000124814.pdf