ライフジャケットの型式承認試験基準改正のお知らせ

〜ライフジャケットの試験基準を見直しし、製品の信頼性・耐久性の向上を目指します〜
 

平成25年10月より、ライフジャケット等の型式承認試験基準が改正されます。

  水平強度試験
 

ライフジャケット等の型式承認試験基準等の主な改正内容

製品の信頼性・耐久性等を向上させます    

 製品の信頼性・耐久性等の向上を目的に、最新のISO基準を参考に主に環境試験・耐久試験の内容を見直しするとともに、材料・部品レベルでの試験の見直しも行いました。小型船舶用救命胴衣・作業用救命衣は、法令により一部の船舶において常時着用義務が課され、漁師の方が漁ろう中に着用するなど使用頻度も高く、また、炎天下や寒冷地あるいは波しぶきを浴びる状況で着用されるケースがありますが、今回の基準見直しにより、このような過酷な使用状況あるいは環境下であっても、生地やベルトの摩耗、バックルの破損、膨脹装置の誤作動等の問題が発生しにくくなることが期待されています。

<追加された試験項目>
   
回転衝撃試験:

 

ある一定時間、箱状に作られた試験装置の中に胴衣を入れ回転させることにより連続的に衝撃を与え、落下衝撃を受けても損傷や誤作動が発生しないことを確認します。 (膨脹機構を有する物件のみ適用となります。)

不注意膨脹試験:

製品に様々な角度からシャワーで水を噴霧し、自動膨脹装置が誤作動を起こさないか、作動速度に影響が無いかどうか確認します。
(膨脹機構を有する物件のみ適用となります。)

材料・部品の試験:

生地、ファスナー、バックル等強度のかかる部品・材料について、材料・部品単位でも強度試験を行うこととした他、併せて、太陽光に長時間暴露されることを想定した環境試験も行い、著しい製品強度の低下が無いことを確認します。

   
<見直しされた試験項目>
   

膨脹試験:

高温時(摂氏65度)及び低温時(摂氏0度以下)の環境下に一定時間保存し、厳しい温度条件下でも問題無く作動することを確認します。

   

強度試験:

ヘリコプター等からの引き上げ救助の際、瞬間的に非常に大きな荷重が製品に加わることが想定されますので、従来の約2倍の重さの荷重を負荷して製品が破損しないかどうか確認します。

今回、型式承認試験基準が改正となる対象物件は以下のとおりです

@
小型船舶用救命胴衣(膨脹式)
A
小型船舶用救命胴衣(呼気併用式)
B
小型船舶用救命胴衣(膨脹式及び呼気併用式以外のもの) → いわゆる「固型式」を指します。 
C
小型船舶用浮力補助具
D
作業用救命衣

<注意>
 型式承認試験基準は、様々な使用方法・環境条件を想定し、また、製造者の知見も得た上で制定されておりますが、この基準に適合することによりどのような条件・環境であっても正常に作動することが保証されているわけではありません。
 正常に作動させるためには、正しい使用方法・保管方法を十分に理解するとともに、日頃よりメンテナンスを行う事が重要です。
 メンテナンスの詳細についてはこちら