海事

新形式LNG運搬船に係る航行安全及び海上防災の評価手法検討調査委員会

1.調査委員会設置の目的

 近年、米国ではシェールガスの開発が進展しており、2017年頃からの我が国への輸出開始に向け、我が国ではLNG運搬船整備の検討が進められています。また、造船所においては、2015年の開通を目処に拡張工事が進むパナマ運河を通航できる大型の新形式LNG運搬船の開発が進められています。
 平成26年4月に国土交通省では、「エネルギー輸送ルートの多様化への対応に関する検討会(座長 国土交通副大臣)」を設置し、エネルギー調達の海上輸送等に係る対応策等につき検討してきました。その中で、各LNG受入基地で行われている航行安全のための手続きの円滑な運用を期待する旨の意見が出されたところです。
 以上を踏まえ、今般、海事局と海上保安庁とで連携し、そのような課題に対応することを目的として有識者から構成される「シェールガス輸送に向けた新形式LNG運搬船に係る航行安全及び海上防災の評価手法検討調査委員会」を設置しました。

2.委員会

第1回調査委員会の概要

日    時  :平成26年10月8日(水) 13:00~15:00
場    所    :日本財団ビル 2階 第1~4会議室
構 成 員  :別紙のとおり
主な議論  :以下のとおり

(1)シェールガスの開発及び輸送に係る動向として、今後、パナマ運河の通航制約の中で積載容量の大きい、大型あるいは新形式のLNG運搬船の導入が短期間で多数計画される見込みであることが確認されました。

(2)従来とは異なる大型あるいは新形式のLNG運搬船の受入に先立ち実施される地方の委員会による検証については、同様の船舶であっても操船環境等の違いから基地のある港ごとでの包括的な評価が求められる場合があることから、安全性を損なうことなく効率化を図っていく必要があることが課題として挙げられました。特に、見直しを進めていくにあたっては、安全性の確保は第一優先とすべきであること、客観性や透明性を確保すべきであることが必要であるとされました。

(3)これらを踏まえ、本事業の実施計画として、以下の方向付けがなされました。
[1]各港での個別の評価を実施するにあたっての基礎となる共通事項としての船舶固有の評価手法を確立すること
[2]従来の船舶よりも「大型」あるいは「新形式」であるとして詳細評価が必要であるか否かの判断目安となるガイドラインを検討すること
[3]モデル船型を用いて、上記[1]、[2]の検討・検証を進めていくこと

(4)委員会に引き続き、LNG輸送・受入関係業界(電力事業者、ガス事業者、商社、船社等)との意見交換を実施しました。業界からの主な意見は以下のとおりです。
○共通事項の評価手法の確立が各港での現在の扱いと比べてどれだけ効率化につながるかについて、明らかにしていくべき。
○モデル船型に限らず、他の新形式の船舶にも汎用性のあるスキームとして本評価手法を確立するべき。
○本評価手法が確立されることで、LNG受入基地が決定していない段階でも造船会社等の要請により船舶固有の評価を実施できるようにすべき。

第2回調査委員会の概要

日    時   :平成27年1月22日(木) 13:00~15:30
場    所   :日本財団ビル 2階 第1~4会議室
構  成  員    :別紙のとおり
主な議論   :以下のとおり
 
 
(1)航行安全評価スキームの案が提示され、同案を元に更なる検討を進めることとされました。
 
(2)前回会合で示された以下の3つ検討課題に係る中間報告が行われました。
 [1]各受入基地での個別の評価を実施するにあたっての基礎となる共通事項としての船舶固有の評価手法確立
→船舶固有の航行安全性評価として全国共通に実施すべき検討項目と、受入港湾の特長を踏まえて検討すべき項目との仕分けを行い、概ね合意されました。
 [2]従来の船舶よりも「大型」あるいは「新形式」であるとして詳細評価が必要であるか否かの判断目安となるガイドラインの検討
→ガイドラインのベースとなる判断基準案が示され、本年度内にガイドライン案としてとりまとめるべく、更なる検討を進めることとされました。
 [3]モデル船型を用いて、上記[1]の船舶固有の航行安全性に関する検証
→モデル船型を用いた数値シミュレーションの結果が示され、次年度の受入基地における個別の検討(ケーススタディ)の基礎となる操船性能が確認されました。

 (3)27年度事業計画として、複数のLNG受入基地を選定の上、本年度実施されたモデル船型を用いた船舶固有の航行性能評価結果を基にした各受入基地における評価のケーススタディを実施し、ガイドラインの策定及び検証を進めていくこととされました。
 

第3回調査委員会の概要

日  時  : 平成27年3月17日(火)13:00~16:00
場  所  :日本財団ビル 2階 第1~4会議室
主な議論  :以下のとおり

(1)航行安全評価スキーム、「大型」あるいは「新形式」として詳細評価が必要であるか否かの判断基準を含む、安全対策評価ガイドライン
→  本年度における検討の成果として、船舶固有の航行安全性評価については全国共通で実施可能とし、受入港湾の特長を踏まえて検討すべき項目は、地方の個別検討委員会で検討を行う新たなスキームの選択を可能とした。
    暫定的な安全対策評価ガイドラインを取り纏め、来年度にトライアルとして実施する地方の個別検討委員会での検討を踏まえ、必要な見直しを行い、最終化することとした。
 
(2)新形式船(サヤリンゴ型)の航行安全について
→  新形式LNG運搬船(18万㎥サヤリンゴ型)について、船舶固有の航行安全性評価を行い、当該評価については、来年度にトライアルとして実施する、地方の個別検討委員会において活用することとした。
 
(3)トライアル実施受入基地
→  前回会合において応募した結果として、以下の5つの受入基地を選定し、地方委員会を開催し、操船水域・港湾に係る検証、着離桟時・係留中の安全性検証を実施することとなった。
 
トライアル実施バース候補リスト

地域 バース 管理者
日本海 新潟 日本海エル・エヌ・ジー(株)
東京湾 扇島、東扇島 東京電力(株)、東京ガス(株)
伊勢湾 知多L-2 中部電力(株)、東邦ガス(株)
大阪湾 泉北2 関西電力(株)、大阪ガス(株)
瀬戸内海 大分 九州電力(株)

お問い合わせ先

国土交通省 海事局 船舶産業課塩入、久保
電話 :03-5253-8111(内線43-643、43-627)
直通 :03-5253-8634
ファックス :03-5253-1644

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