下水道

平成30年度下水道技術研究開発(GAIAプロジェクト)で実施する技術開発テーマを決定

 国土交通省では、地域毎に異なる下水道の政策課題の解決を目的として、下水道分野の技術研究開発の未来を担う若手研究者との連携により、大学等の研究機関が有する先端的な技術の活用や実用化を促進し、成果の普及を図るため、下水道技術研究開発(GAIAプロジェクト)を実施しています。
 平成30年度には、新たに、[1]効率的な下水道施設の維持管理・運転管理に資するAI技術に関する研究、[2]ロボット・センター等を用いた下水道管路施設の調査困難箇所における劣化状況等の異状の把握に関する研究、[3]放流先の衛生学的な安全性確保のための制御手法の構築に関する研究、[4]広域化・民間委託の経済効率性と地域経済波及効果に関する研究、[5]その他の研究について公募し、有識者からなる下水道技術評価委員会による厳正な採択審査を行った結果、以下に示す(1)~(5)の技術研究開発テーマを採択することに決まりました。
 ※GAIAプロジェクト:Gesuido Academic Incubation to Advanced Project 

【採択する技術研究開発テーマ】
(1)深層学習を活用した流域での人間活動に応じた流入下水負荷変動予測と既往処理システム運転管理の最適化
   研究代表者:京都大学工学研究科都市環境工学専攻 准教授 西村文武
   概要:深層学習により、負荷変動予測を高精度化し、より効果の高い省エネルギー・省資源等適切な処理を実現化する。
       そのための、負荷変動応答特性、制御手法の効果の把握を行う。

(2)トルク感知可能な能動関節機構およびSLAM技術を搭載した防水ヘビ型管路検査移動ロボットの開発
   研究代表者:立命館大学理工学部 助教 加古川篤
   概要:従来技術では到達が困難であった下水道管内のカメラ検査と異状箇所の特定を速やかに把握し、
       保守管理作業を省力化、効率化するための管路検査ロボットを開発する。

(3)衛生安全計画に基づいた下水処理放流水質の衛生工学的管理スキームの構築
   研究代表者:東北大学大学院工学研究科 准教授 佐野大輔
   概要:下水処理水による放流先水環境の衛生学的健全度を保ち、地域住民のさらなる信頼を得るために、
       衛生安全計画的アプローチに基づく下水処理放流水質の衛生学的管理手法を構築する。

(4)我が国下水道事業における広域化・共同化および官民連携の取り組みに関する生産性・効率性の計測
   研究代表者:近畿大学経営学部 教授 浦上拓也
   概要:広域化あるいは施設の共同化について、過年度のデータを用いて、
       実際に広域化が実施されたケースにおける合併の効果を生産性・効率性の側面から計測を試みる。

(5)下水汚泥中の有機物を炭素資源としたバイオ燃料製造プロセスの開発
   研究代表者:北九州市立大学国際環境工学部 准教授 今井裕之
   概要:下水汚泥から製造される合成ガスからバイオ燃料を効率的に製造するための金属触媒を開発し、
       バイオ燃料製造のための反応プロセスの最適化を行う。


 

お問い合わせ先

国土交通省 水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課 課長補佐 村岡 正季
電話 :03-5253-8111(内線34172)
直通 :03-5253-8427
ファックス :03-5253-1596
国土交通省 水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課 企画調整係長見正 大和
電話 :03-5253-8111(内線34133)
直通 :03-5253-8427
ファックス :03-5253-1596

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