地震に強い街づくり

地震に強い街づくり

 今、世界中のあちらこちらで、大きな地震が起きています。自分が住んでいる宮城県でも、近々99パーセントの確率で地震が起こると言われています。

 私の父は、口ぐせのように、可能か不可能か分からないけれども、一気にプレートがずれて大きな地震になるよりも、少しずつ小刻みにずれて、大きな地震からまぬがれれば良いと言っています。私もその話を聞いた時は、(そうなってほしいな。)と思いました。

 私はまだ大きな地震を実際に経験した事がありません。なので、地震がいつ来るのかと、今とても恐れています。もし地震が来たとしても、家の中の家具や、食器棚などが倒れたり、割れたりしないように対策はきちんとしてあります。

 地震が来たなら、倒れてきそうな物の前にいないことや、すぐに安全な場所に避難することなどが大事です。例えば外に逃げたり、周りに物がない所に避難したりするなど、身の安全を守るためには、このような事をするべきだと、私は思っています。

 去る6月14日に、岩手宮城内陸地震が起きました。その時、私は自宅で寝ていて、最初は気付きませんでした。でも、突然強い揺れを感じたので、あわてて起きて階段から降りようとしました。でも、すごい揺れだったので、つかまって降りるのがやっとで、なかなか外に避難する事が出来ませんでした。

 地震が起きた後は、余震が何度も続きました。余震が来るたびにビクビクして、落ちつきませんでした。

 栗原市では、その後も余震が続き、行方不明の方も見つかっていません。自宅に戻れず、避難場所での生活も長びきました。精神的にも落ちつかない状態が続いたことだと思います。

 私自身も宮城県沖地震によって、いつ同じような状況になるかしれません。それで、考えたのですが、豊かで住みよい国とするためには、地震などの災害に強い国にすることが必要ではないでしょうか。

 以前、地域で大掛かりな訓練が行なわれました。消火器の使い方やけが人の救護の仕方などを教わり、自衛隊のヘリコプターも出動して、本格的な訓練となりました。近所の大人の人達は、真剣に話を聞いて、実際に行動し、一生懸命に参加していました。このような地域の人達と、触れ合う事はとても大切な事だと思います。自分が本当に、困った時に近所に顔見知りの方がいると、心強いからです。震災で親と離ればなれになった時、不安になっている自分に対して、地域の人達の助けは自分に勇気を与えてくれるはずです。また、自分も人に頼るばかりではなく、困っている人がいたら、自分の出来る範囲の中で、助けたいと思います。

 震災が起きた時の心配な事のひとつに、水や食量などがあげられます。人間は、どんな状況においても、お腹がすきます。トイレにも行きたくなります。眠くもなります。家に戻りたくても戻れず、避難場所で何日も生活しなければなりません。避難所では、一人一人の自由が制限され、我慢をしなければいけない事が、たくさんあることでしょう。

 普段、何気なく使っている電気やガス、水道も制限され、不安になるかもしれません。でも、自分だけが我慢するのではなく、同じ思いをする人が、大勢出てくると思うので、そんな時こそ地域の人達と協力し、助け合っていかなければならないはずです。そのためにも、普段から震災について、良く知り、良く学び、その心構えをしておく事が、大切なのだと思います。また、そういう災害に備えた街をつくっていくべきです。

 安心して暮らせる豊かな国とするために、一人一人の心がけで、地震に強い街づくりを目指していくべきだと私は思います。

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