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大臣発言

大臣発言(平成23年度概算要求等)

私から何点かお話をさせていただきたいと思います。
まず、平成23年度の概算要求、税制改正要望、また組織・定員要求についてお話をさせていただきたいと思います。本日の閣僚懇で官房長官から、概算要求につきましては査定大臣としてメリハリのある予算になるようということで、今一度吟味するようにとの趣旨のお話がありましたので、ご報告をさせていただきます。
それでは、今申し上げた概算要求、それから税制改正要望、組織・定員要求についてお話を致します。
昨年9月に私は国土交通大臣に就任して以来、主に二つのことをやってまいりました。
ひとつは、今の日本の置かれている制約要因、人口減少、少子高齢化、莫大な財政赤字、こういったものを踏まえて、公共事業予算の縮減と中身を見直すという作業、これをやってまいりました。
昨年の段階では平成22年度の予算において、農水省と併せて1.3兆円の公共事業費を削減するということで、マニフェストにお約束をした額を1年で達成するということを行いました。
そして、また選択と集中、これは港湾についてでありますし、また、できるだけダムに頼らない治水、こういったこともやってまいりましたし、また、空港については、基本的には新たなものは作らないということの中での空整勘定特別会計の見直しも進めてまいりました。
また、鉄道につきましても、整備新幹線、これは後でお話をいたしますけれども、様々な問題というものを極めて慎重に考えながら、既着工については予定通り進めるけれども、未着工については厳密な分析を行う中で、慎重な判断をしていくということをしてまいりました。
もう一点は、国土交通省所管の産業分野を如何に伸ばしていくかということの成長産業に関わるものでございます。
この成長分野というものを伸ばしていくために、昨年の10月に国土交通省の成長戦略会議というものを作りまして、五分野に渡る検討を行い、五月にその報告をいただきまして、それをいよいよ実行するということを、既に実行したものもありますけれども、本格的に予算を含めて実行するということに至ったわけでございます。
そこの大きなポイントというものはですね、民間の活力をどう引き入れていくのかということで、PPPやPFIといったものの活用というもの、これも大きなものでございましたし、観光について言えば、インバウンド観光、あるいは様々な形でのツーリズム、またこれから法律改正も含めて取り組んでまいります休日の分散化の問題、こういったことをいよいよやる具体的な予算として概算要求をまとめさせていただいたところでございます。
概算要求につきましては、一般会計予算の総額で、前年度比1.02倍の5兆7,079億円、このうち公共事業が対前年度同比4兆8,342億円の要求となっています。
公共事業費については先ほど申し上げたように、平成22年度で4年間に引き下げるべき額を引き下げましたので、前年度とほぼ同額の要求としたところでございます。
全体の要求のうち、23年度に設けられる「元気な日本復活特別枠」は7,549億円でございます。
財政投融資は、対前年度比1.03倍の2兆5,375億円を要求しているところでございます。
続きまして概算要求の中身でございますが、国土交通省の成長戦略の実現を図るための施策を要求のメインの柱に据えた上で、真に必要な社会資本の着実な整備、交通基本法関連施策の充実、高速道路の原則無料化の推進、安全、環境、地域の雇用・経済のための施策の強化といった分野に重点を置いて、メリハリのある要求を行っているところでございます。
一部の報道で平成23年度の概算要求に公共事業の新規着工というものをふくめていると、それは軌道修正であるという報道がありましたけれども、それは言葉の使い方が間違っていると思います。我々は未来永劫新規着工をしないということを言った覚えはありません。
先ほどお話しをしたように、政権交代で今まで総花的に行われていた事業をまずは見直すという形で、平成21年度の補正予算の執行停止をし、中身を見直しさせていただいた。そして同時に、平成22年度予算においては公共事業費を圧縮したために継続事業を中心にやっていくということを決めたわけで、未来永劫新規をやらないということは一言も言っておりません。
平成22年度に継続事業が終わるものも含めて考えれば、当然ながら新規に回る予算というものも出てくるわけでありますので、当然ながらB/C、これは馬淵副大臣のリーダーシップの中で事業評価というものを新たにその評価軸を定めていただいてますけれども、そういうものに合わせてしっかりやるべきものについてはやっていくということでございますので、当然のことであるということでご理解をいただきたいと思います。
従いまして平成23年度の概算要求では、当然新規のものも含まれることになります。
主な事業内容でござますけれども、海洋分野におきましては、国際コンテナ戦略港湾等の整備・機能強化、これは1,313億円、海洋権益確保のための海洋調査等の推進と遠隔離島の活動拠点整備40億円、観光分野におきましては、訪日外国人旅行者の誘致の促進112億円、航空分野、首都圏空港の拡充・強化95億円、国際展開・官民連携分野でありますが、PPPによる社会資本の新たな整備・管理システムの導入促進で49億円、住宅・都市分野におきましては、フラット35Sの金利引き下げ等396億円、住宅エコポイントの延長・拡充330億円、今のは成長戦略分野でございますが、真に必要な社会資本の整備ということについては、ミッシングリンクの解消3,475億円、整備新幹線の着実な整備706億円、また、交通基本法関連施策の充実453億円、高速道路の原則無料化の社会実験1,500億円、そして安全、環境、地域の雇用・経済のための施策の強化ということで、建築物等の耐震建替・改修等の促進172億円、また公共交通インフラの耐震化の促進222億円などがございます。
また、特別枠と致しまして、以下の事業などで7,549億円を要望しております。
ひとつは高速道路の原則無料化の社会実験、これは先ほど申し上げたように1,500億円、交通基本法関連施策の充実453億円、住宅エコポイント330億円ということで、こういったものについては特別枠で要求しているということをお伝えをしたいと思います。
また、既存予算の見直しにつきまして、昨年の秋以来、事業仕分けなどに取り組んできました。
23年度の概算要求におきましても、事業仕分けや行政事業レビューの取り組みの成果を反映させております。
行政事業レビューの結果と致しまして、23年度概算要求への反映を特定できるものだけでも約506億円を削減しております。
このほかに、既に22年度予算でも廃止したものが約1,426億円ございます。
加えて、独立行政法人・公益法人への交付金等の削減、対21年度比で言いますと0.67倍の水準でございます。
つまりは2,166億円の減、そして庁費・委託費・施設費の削減については、平成21年度比で0.86倍で、額で言いますと464億円の減と言うことで取り組んでまいりました。
この辺については不断の見直しが必要だということで、今後も独法、公益法人、そして行政刷新会議で行われる事業仕分け、あるいは我々自身で行っていく行政事業レビュー含めて、不断の見直しというものをしっかりと今後もやっていきたいと考えております。
次に税制改革要望でございます。税制改正につきましては2点大きな前提がございます。
ひとつはペイ・アズ・ユー・ゴー原則ということであります。
そしてもう一つは、現行の租税特別措置について、適用実態や効果を踏まえ、厳格に見直しを行うこと、この二つを前提に検討をしてまいりました。
そこで具体的に国土交通省として要望を行うものと致しましては、まずは成長戦略絡みでございますけれども、我が国航空会社の国際競争力の強化を図るために航空機燃料税につきましては空港整備勘定繰入分の税率を2分の1に引き下げることに致します。
なお、これは13分の11に当たるものでございまして、13分の2に当たる航空機燃料の譲与税、地方に対する譲与税については、これは地方自治体における空港対策などに使われる貴重な財源でございますので、この航空機燃料譲与税については、税率引き下げ要望は致しません。
あくまでも13分の11の中で2分の1に引き下げることを要求をしたいと思っております。
そして、地球温暖化対策・環境関連の税制と致しまして、地球温暖化対策税に係る特例措置の創設、そして省エネ・グリーン化の推進に係る特例措置の創設などでございます。
また、セーフティネット関連の税制と致しましては、交通基本法制定と関連施策の充実を図る離島・地域交通税制の創設、また、先般、長妻大臣と視察に一緒に行きましたけれども、サービス付き高齢者賃貸住宅供給促進税制の拡充などについて新たに要求をしていきたいと考えているところでございます。
次に組織・定員でございますけれども、発足から10年を迎えているおりますこの国土交通省、4省が一つになったというのは皆様もご承知の通りでございますけれども、未だに一つの省庁に統一されていない部分がございます。
たとえば国際分野、これは旧運、旧建、旧国土でばらばらにまだ存在をしているということとか、あるいはこれから水というものについては単に治水というだけではなくて、下水道であるとか、あるいは水の有効活用であるとか様々な分野ということを本来なら統一的に考えていかなくてなりませんけれども、それは国土交通省の中においてもばらばらに存在をしているということもございました。
また、これから交通基本法を制定するに当たりまして、交通政策を総合的、計画的に推進する部を設けなくてはならないとか、あるいは財政状況が厳しい中で民間の活力というものを導入をして、インフラの整備、あるいは更新などをやっていくために、このPPP、PFIの官民連携を推進する企画部門を創設することなどもこれから大変重要なことだと考えております。
従いまして、我々と致しましては、局の在り方、そして既存の局の中でも新たな政策に対応する部署の創設、こういったものを要求してまいりたいと、このように考えているところでございます。なお、国土交通省の概算要求、税制改正要望、組織・定員要求の説明については以上でございますけれども、後でご質問を承りますけれども、個別のテーマについて、私がお答えをしないもの、あるいは細部の渡るものについては馬淵副大臣に皆様方のご質問をお受けしていただきたいと思います。
また、内閣府の沖縄および北方、あるいは宇宙開発に係る予算につきましては、後ほど宇宙開発戦略本部会合の決定の内容についてお知らせいたしますけれども、予算も含めて何かご質問がございましたら、私が受けるものと、それ以外のものについては大島敦内閣府副大臣が皆様方にご答弁をする機会を設けたいと考えているところであります。
次に、航空機燃料税の軽減および空港整備の重点化についてお話をさせていただきたいと思います。
先ほど、概算要求、税制改正要望の中で航空機燃料税の軽減について話をしたところでございますけれども、この件とそして空港整備の重点化について、さらに詳しくご説明をさせていただきたいと思います。
私は、就任直後から、空港整備勘定の見直しをやらなくてはいけないと申し上げてまいりました。
また、新たな空港整備は基本的にはやめて、投資の重点化を図っていく中で、これから大競争時代を迎える我が国航空会社の国際競争力の強化に資していかなければならない、と申し上げてまいりました。
航空会社の国際競争力を強化する上で、我が国の高すぎる公租公課、とりわけ諸外国には課税の例がほとんどないこの航空機燃料税の引き下げは必要不可欠であるという認識から、事務方に検討を強く指示をしてまいりました。
また、来年度の税制改正要望の中で、航空機燃料税のうち空港整備に充てられている空港整備勘定繰入分13分の11について、税率を2分の1とするよう求めていくことといたしました。一方、これも先ほど申し上げましたけれども航空機燃料譲与税の税率引き下げの要望は行わないこととしました。
空港整備事業については、空港政策の重点が「整備」から「運営」にシフトする中、今回の予算要求に当たっては、歳入・歳出の徹底した見直しを行い、首都圏空港の整備等の成長戦略に関わる事業や、人命に直接関わる安全性確保のための事業などに重点化を行いまして、真に必要な事業を要求することとしました。
航空機燃料税の引き上げは、従来から課題とされてきたものの、実現することはありませんでした。政権交代があったからこそこのような取り組みができたわけであり、今後の偉大を迎える航空産業の国際競争力の強化のためにぜひとも実現させたいと考えております。
なお、着陸料については、今後、財投借入金の償還金の減少も見込まれておりますので、着陸料引き下げに向けた検討を継続してまいり、しかるべき時期にそういった要求をしてまいりたいと存じます。
次に整備新幹線の未着工区間につきまして私からお話をさせていただきたいと思います。
整備新幹線につきましては、昨年末に「整備新幹線の整備に関する基本方針」および「当面の整備新幹線の整備方針」を決定致しました。
今年1月から整備新幹線問題調整会議に関係自治体やJR等からヒアリングを行うなど、検討・調整を続けてまいりました。
これを踏まえ、本日第3回整備新幹線問題検討会議を開催しまして、整備新幹線の未着工区間等の取扱いについて次の通り今後の検討の方向性を確認いたしましたので皆様方に報告をさせていただきます。
北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線の未着工区間の取扱いにつきましては、総合的な交通体系における位置付けも勘案しつつ、基本方針、整備方針における基本的な着工条件を前提に、整備効果が有効に発現しうるよう、全線の具体的将来像を踏まえた検討を行うことと致します。
このため、今後各線区について、建設中の区間にかかる課題も含め、さらに詳細な検討を行う必要があると考えております。
各線区の課題と致しましては、北海道新幹線につきましては青函共用走行区間における運行形態のあり方、並行在来線の経営のあり方、最高設計速度の見直し、北陸新幹線につきましては白山総合車両基地・敦賀だけでなく敦賀以西の整備のあり方、九州新幹線につきましては、肥前山口・武雄温泉の単線区間の取扱い、そして未だ技術が確立していないフリーゲージの取扱いが検討課題としてあると考えております。
こうした検討を踏まえ、基本方針、整備方針に基づき、将来に未解決の問題を先送りしないよう、着工に当たっての基本的な条件が満たされていることを確認した上で着工していきたいと考えておりまして、現段階におきましてこの条件が揃ったとの認識はございません。
今後、こうした方針に沿いまして、整備新幹線問題検討会議等において引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。
なお、先ほど予算のところでもうしあげましたように、既着工区間につきましては所要の予算を計上致しまして、法律に書いてある年度に完成を図るための努力を今後とも続けてまいりたいと考えているところでございます。
次に八ツ場ダムの検証についてでございます。
八ツ場ダムの検証につきましては、1都5県知事から工程を明確にして結果を早期に出すことを明らかにするよう求められているところでございます。
地元の方々の不安を早期に解消するためにも検証の結論を早期に得るべきとの考え方は、私どもも1都5県と全く同じでありますので、既に事務方に対して検証の体制を早期に立ち上げるよう指示しましたし、事務レベルを通じてまして1都5県との調整を鋭意進めているところでございますがが、改めて大臣として八ツ場ダムの検証のスケジュールについての考えを申し上げたいと思います。
検証の開始時期については、有識者会議の「中間取りまとめ」が提出される時期の如何によらずできるかぎり早い時期にくスタートさせたいと考えております。
1都5県等との調整がつけば、早ければ9月中にも地方公共団体との検討の場を立ち上げることができればと考えております。
また、検証の結論を得る目標時期については、検証を進める中で、1都5県と共通認識の持てる時期をできるだけ早くにお示しをできればと考えております。
全国の他のダムと同様に、八ツ場ダムについても予断を持たずに検証することとしており、流域の方々にご理解をいただける結果をできるだけ早くお示しをしたいと考えております。
次に口蹄疫に関する宮崎応援メッセージについてでございます。
本日、宮崎県の経済に大きな影響を与えた口蹄疫の終息宣言が出されました。
これをひとつの区切りとして、これから宮崎県においては、本格的に復興策を進めていくことと進めていくこととなろうかと思います。
宮崎県の元気を回復するためには、観光需要の拡大も有効な有効な手段の一つです。
この口蹄疫の問題が終息をしていない段階から、私も東国原知事にお電話を致しまして、国土交通省と致しましての終息宣言後にしっかりとした考え方を出せるようにしっかりとした準備を致しますというお話をしておりましたし、宮崎県からもご要望をいただいたところでございます。
この観光需要の拡大を行うための各種の取り組みを進めていただくために、旅行会社をはじめとして、公共交通機関などの関係者に協力を要請するとともに、国民の皆様方にも宮崎県へ是非旅行をしていただきたいというメッセージを呼びかけさせていただきたいと思っておりますし、それをしてしていただけるような対応策というのが基金の中身も含めて政府全体で検討しているところでございまして、国土交通省、特に観光庁としても具体的なテーマを予算の裏付けも付けて、今政府に対して提出をしているところでございまして、全体の考え方がまとまった段階で、我々の具体的な取り組みについても皆様方にご報告をさせていただきたいと思っております。
次に宇宙開発担当大臣と致しましてのご報告でございますけれども、本日閣議後に宇宙開発戦略本部を開催致しました。
本日の本部では、5月にまとめました宇宙分野の重点施策と新成長戦略を踏まえ、23年度概算要求に当たっての宇宙政策の重点方針を決定を致しました。
主な内容と致しましては、宇宙の利用がドライブする成長という考え方に沿いまして、準天頂衛星、そして衛星データの利用促進などの重点施策への府省連携による取組み、国際宇宙ステーションや宇宙システムのパッケージによる海外展開など、宇宙外交の積極的な推進、そして最先端科学技術力の強化に重要なはやぶさ2の開発などを決定致しました。
併せて、準天頂衛星の2号機以降、1号機は9月11日に打ち上げの予定でございますけれども、2号機以降の在り方についてスピード感を持って検討を進めるため、政務官レベルのプロジェクトチームの設置をあわせて決定を致しました。
本日の決定を踏まえ、各省連携や重点化を図りながら、政府一体となった宇宙政策の一層の推進に取り組んで行きたいと考えております。
長くなりましたけれども、私からは以上でございます。