第1回国土交通技術行政の基本政策懇談会 議事要旨

第1回国土交通技術行政の基本政策懇談会 議事要旨

1.日時
  平成30年6月6日(水)10:30~12:00

2.場所
  中央合同庁舎4号館 12階 1208特別会議室

3.出席者(五十音順、敬称略)
  石田東生、木下剛、柴崎亮介、中川聡子、藤野陽三、堀宗朗、山田正

4.議事
  基本政策懇談会の設置について
  基本政策懇談会の進め方について
   ・モビリティ
   ・オープンデータ化

5.議事要旨
  基本政策懇談会の設置及び進め方について事務局により説明がなされ、進め方について委員により議論が行われ概ね了解を得られた。
主な議論はモビリティ等の各テーマにつき以下の通りであった。

<モビリティ>
  • 都市と地方とを結びつける高速道路等モビリティ確保の観点も重要ではないか。
  • 情報を役所側(公共側)が持つことで、シンガポールではロードプライシングへの活用などが可能となっている。この分野のストラテジーを我が国としてどうするのか、考えるべきではないか。
  • バス、トラック、タクシー等のモビリティ産業は様々な原因により、今後成り立たなくなるのは目に見えており、大政策、大転換が必要ではないか。
  • 世界と我が国の取り組みを比べて見ると、我が国には、モビリティについて大きな絵を描いていくことが必要ではないか。
  • モビリティについて、アメリカのスマートシティチャレンジのような大規模実験が重要であり、必要ではないか。

<地球温暖化、防災、国土強靱化、安全>
  • 地球温暖化について、エネルギー源としての木材活用・バイオマス発電等の観点並びに木を切り出すための人材確保・育成、インフラ整備の観点が必要ではないか。
  • 地方の豪雨災害対策の一つとして、道路に堤防の機能を持たせる(2線堤)ことも重要ではないか。

<環境、グリーンイノベーション(グリーンインフラ含む)、スマートシティ>
  • グリーンインフラの観点から、歩行、自転車によるモビリティを優先するロンドンの取り組みもある。街路樹、樹木等を配置し、涼しく快適に健康に移動できる「グリーントラベル」といった概念もグリーンインフラの範疇に含めて検討が必要ではないか。

<オープンデータ化、オープンイノベーション>
  • オープンデータについて、国土や都市に関する情報は、今や、民間が圧倒的に保有している。役所側が情報弱者になっている中、それでも国土交通省は多くのデータを保有し強い立場にいる。民間のデータをうまく活用する仕掛けづくり、欧州のGDPRなどを例に、ゲームチェンジを興す枠組みの検討が重要ではないか。
  • ビッグデータは抱えるだけでは価値が無く、シナジーを生まない限り、データの解析ができない。この種の仕組みを議論すべきではないか。
  • データを集める観点のみならず、どのように活用していくかの観点も重要ではないか。また、産業界を動かし、取り組みの継続性を確保するためにも、単なる規制では無く、ビジネスに繋がることが重要。

<メンテナンス、新素材、新工法>
  • データプラットフォームの構築に当たっては、インフラの寿命に合わせて、100年後どのように使われるのかといった視点も重要であり、それを構築・維持していくために、我が国のみならず、世界企業との協業の視点も必要ではないか。
  • インフラ維持管理にはお金は必要であるが、地方ではお金が無く、このままでは荒廃しかねない。このため、モビリティの色々な活動の中にお金が流れる仕組みを考えるべきではないか。

<その他>
  • 国土交通省は新しい技術について、共に磨いていく立場から、単なるユーザー側の発想になっていないか。また、構想から実装までの期間が長すぎる。
  • 知のインテグレーションという観点から見れば、安定化して、安心して使える技術をどのように集積して、より高度に使うかと言った発想が、特に対人のシステムには重要ではないか。
  • 街の作り方について、部分最適から全体最適へ、全体最適を目指していくための仕組み作りが必要ではないか。

以上

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