国土審議会

第18回国土審議会・議事要旨

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1.日時
平成27年7月30日(木)15:00~16:30
 
2.場所
三田共用会議所 1階講堂
 
3.出席委員
奥野信宏会長、石原邦夫会長代理、金子一義委員、細田博之委員、松浪健太委員、森英介委員、山本公一委員、田中直紀委員、
鶴保康介委員、沖大幹委員、沖原隆宗委員、垣内恵美子委員、川勝平太委員、清原慶子委員、崎田裕子委員、佐々木眞一委員、
原田昇委員、宮脇淳委員、望月久美子委員
 
4.議事
(1)国土形成計画(全国計画)(案)について
(2)国土利用計画(全国計画)(案)について
 
主な発言内容(委員発言順)
○開会挨拶
・審議会冒頭、西村副大臣より挨拶
 
○議事
(1)国土形成計画(全国計画)(案)について
(2)国土利用計画(全国計画)(案)について     
 
奥野部会長より総括的な報告を行った後、事務局から詳細説明。その後、意見交換が行われた。各委員からの意見は以下のとおり。
 
 
・計画について賛同する。また、留意事項については大変重要であり、基礎自治体にとっては計画を実現するためにはPDCAサイクルが
重要である。さらに、地方自治体が連携しながら推進する仕組みを提案されていることを力強く思う。
・重要なのは推進体制とPDCAサイクルである。それを、国の視点でだけでなく、多様な主体の参加により進めていただきたい。
・今回のとりまとめには、地域の多様な主体の連携、地域資源の活用、これらを活かした地域コミュニティ・ビジネスが盛り込まれており、
この流れが広がっていくことを期待している。
・新しい計画ができた時、多くの地域で他の地域と対流し、地域が活力を持つためのアドバイス、きっかけづくりが重要である。それを誘発
するような仕組み、視点をしっかり伝えていただきたい。
・国土形成計画第1部第2章第4節には、国会等の移転について、検討の方向等を踏まえる必要があると記載されている。これは極めて
重要であり、発信する必要がある。
・第4節の地域別整備には、五全総で言われた北東国土軸、日本海国土軸、西日本国土軸、太平洋新国土軸が記載されている。地域が
重なる部分があるが、これからの国土は4つの地域に分けて考えるという知恵を学ぶべきである。今後、日本を例えば、北海道・東北、関東、
中部、西日本の4つくらいの地域にどう線引きするといいか、これから考えていくことが重要。
・東京にある機能を地方に分散させることに関して、地方整備局に権限移譲するくらいの勇気がなければ東京の集中は止まらない。
・本日の報告いただいた内容、留意事項はこれまでの議論を十分踏まえたものとなっている。いよいよ計画まとめの段階、早く決定して、
実行に移して行くことが重要であり、答申に賛成である。
・産業構造を支える国土基盤としてのインフラ整備を計画にきちんと盛り込んでいただいたことに感謝申し上げる。
・留意事項の中にあるとおり、計画の内容を硬直的に考えることなく、PDCAサイクルを通じてフォローをして頂きたい。
・孤独な社会、寂しい社会と言われ、高齢者が単身でいるとか、親が働いていて子供だけで食事を取ったりしている。
対流やコンパクト+ネットワークにより色々な拠点が形成され、そのようなことがなくなることを期待したい。
・国土形成計画第1部第1章第5節の我が国の将来像に関して、今後、世帯の構成、特に単身世帯の構成や若者世帯がどの程度となるか
を見通すことが必要である。
・今回の計画は、我が国が直面している難題を踏まえて、成長戦略となり得る計画となっている。これを出発点として具体的な検討がされる
ことを大いに期待している。
・留意事項にも関係するが、これを踏まえて広域地方計画を策定する予定と伺っているが、スーパー・メガリージョンの一翼を担う関西として
は、活力を高めるべく議論したい。
・計画が出来上がり、ほっとして良かったという思いと同時に、いよいよ(計画の実行に向けての)スタート地点に立ったという気持ちもあり、
気を引き締めていただきたい。
・留意事項を用意していただいたので心強く思った。生活者の立場からみると、計画といってもそれを実行して初めて意味のあるものとなる。
・パブコメを見て、現場が動くに当たりこちらが感じている危機感がまだまだ共有化されていないように思った。現場が動くためには、
(国民一人ひとりが)自分のこととして、現場の声をあげていくことが必要である。
・PDCAを高速に回すことを考えてほしい。高速で回すというのは、スピード感をもち、できることは小さくてもすぐにやってみるといった姿勢で
ある。回らなければ、それはどこかがおかしいということ。硬直的に考えないでほしい。
・各県の意見を見ると、いろいろな思いがあり、皆さん個性があって、すべてが反映されているわけではなく、「広域地方計画の策定時におい
て」や「計画の推進段階において」と回答しているものもあるが、是非、前向きに検討していただきたい。
・最後に、今後日本の社会をどうしていくか、どんな国土にしていくかという視点から、食料やエネルギーなど海外に依存している日本にとっ
て、どうやって日本からヒトやモノがプラスの意味で出ていくのかを考えるとともに、日本の周辺諸国と日本をどうつなぐのか、計画ビジョンが
長期的にできると良いと思う。
・推進段階にあたり、計画に書かれた様々な施策がきっちり行われていくことを期待している。留意事項についても、PDCAサイクルの話、
「コンパクト+ネットワーク」等新しい概念をきちんと説明していただいたと思う。
・留意事項の中の「重層的かつ強靱なコンパクト+ネットワークの構築」の前提については、計画本文のp.10「豊かさを実感でき、活力のある
国土づくりを進めていくためには、まず、自然、社会、文化等の面で多様性に富んだ我が国の国土を構成する地域が、それぞれの地域に密
着した個性とその価値を改めて発見・認識」であり、対流が生まれると思う。これが背景にあることを、今後この計画をさまざまな場面で説明
される際に念頭においていただけるとよいと思う。
・自民党においても国土交通部会で3回ほど議論させていただいた。大都会はもとより中山間地域から出ている議員もおり、本計画について
さまざまな意見が出された。それらの意見を取り入れていただいていると思う。計画を踏まえて、それが実現できるように、法律面を伴うもの
もでてくると思うが、立法府としても進めてまいりたい。
・大変内容が豊富で、これを実現していくことがこれからの段階にあるかと思う。留意事項について強力な推進とあるが、関係省庁におかれ
ては、これをもとに行程表を作っていただくような文言を付け加えていただいて欲しい。
・東京一極集中の是正、二地域居住など書いていただいている点は評価できるものであるが、これまでもこの計画ではずっと書いてきたわけ
であり、反省すべきことは多い。我々政治家も含め、施策の具体的な肉付けをしっかりしていかなければならない。
・国土政策局が様々な施策について具体的に考えていただきたい。例えば、東京の観光客が増えているが、観光部局だけで解決することは
できない。司令塔としての役割を国政局に担ってほしい。
・東京一極集中の是正について、参考資料p.5にも出ているが、三大都市圏として、東京圏と中部・関西圏とを同一視するのは間違っているで
はないか。東京が一極だけプラス、中部圏はそれほどでもないが、関西圏はマイナスがあり、東京一極集中の是正に対しては地方圏のみな
らず、中部・関西もしっかりと人口増加や産業の伸展を図り、その外縁の地方部もその裾野として大きく広がっていく、スーパー・メガリージョン
の方策の一つであると思う。また、p.8にも三大都市圏vs地方圏のような構図になっている。
 
〇国土形成計画(全国計画)(案)及び国土利用計画(全国計画)(案)について概ね妥当なものとし、会長から提案がなされた計画の実施に
当たっての留意事項を付すことが了承された。
 
○閉会挨拶
・うえの大臣政務官より挨拶
 

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