第4回中長期ビジョン策定検討小委員会:議事概要

第4回中長期ビジョン策定検討小委員会:議事概要

 4月13日10:00より国土交通省(2号館)11階土地・水資源局会議室において、第4回国土審議会土地政策分科会企画部会中長期ビジョン策定検討小委員会が開催された。議事の概要は以下の通り。
 
○事務局より、「土地政策の中長期ビジョン(国民生活を豊かにする不動産のあり方ビジョン)」中間報告(案)について説明が行われ、これをもとに議論が行われた。各委員から出された主な意見は以下のとおり。
 
 ◆「金融政策」については、日銀の金利・通貨政策のイメージが強いが、不動産ファイナンスに係る監督・規制など金融庁の政策も含まれるものだと思う。明示的に読めるように記述を追加して欲しい。
 ◆不動産に対する需要の変化について、「ビジネス環境」・「住宅・居住環境」・「消費者の購買行動の変化」と記述が分かれているが、個別の話に踏み込むことで、職・住・商という都市機能全体が見えにくくなっている。全体を俯瞰し、都市構造の変化について記述する必要がある。
 ◆不動産に対する需要の変化を機能別に捉えると、抜け落ちる部分が出てしまう。職・住・商の機能を再構築する動きが出てきていることに留意して欲しい。
 ◆中世から近世へ移る中で、都市機能は専門化・特化しながら拡大をしてきたが、人口の減少によって、それが機能しなくなった側面がある。人々の生活をベースにした切り口で、都市機能の見直しをすることが必要である。
 ◆不動産を利活用することで不動産価値が向上するだけでなく、そのような不動産が運用対象となることで我が国の経済成長のエンジンになりうるのだということを記述して欲しい。
 
 ◆グローバリゼーションが不動産に与える土地利用上の影響について触れて欲しい。
 ◆外部不経済をもたらす不動産の適正な管理については、「弱者」となってしまった不動産に対するセーフティネットとしての問題意識を持つ必要がある。
 ◆不動産の利用価値を生んでいる社会基盤について触れて欲しい。社会基盤の老朽化への対応が必要である。
 また、不動産に係る新しい価値の創出への対応については、環境、安全・安心、景観・街並みの間で記述ぶりにアンバランスがあるのではないか。
 ◆都市部において不動産の利用価値を高めていこうという方向性は明確にイメージできるようになってきたが、地方再生の方はなかなか難しいのではないかとの印象を受ける。
 ◆不動産の利用価値の向上については、都市部だけでなく、例えば田舎でも住んでみたいような広い住宅を整備するなど、地方の再生としても活用できるはずである。
 ◆「不動産の利用価値が創出・反映・維持される持続可能なシステム」を、「不動産の利用価値が創出・反映・維持・再生される持続可能なシステム」とすべきである。
 ◆不動産流通、賃貸管理など従来からの不動産に係る業務についても、住替えの促進等の観点から、人材育成等を行っていくことが必要である。
 ◆住宅をどういう考え方で持てばよいかなど国民に対し消費者教育的なことを行っていくことも必要ではないか。
 
 

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