国土交通省
 道路運送車両の保安基準の一部改正に係る
 パブリックコメントの募集結果について
 
〜 乗用車等における運転者の視界の基準の導入 〜
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平成14年9月9日
<連絡先>
自動車交通局技術安全部
技術企画課(内線42255)

電話:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省は、平成14年6月27日から7月26日までの期間において、乗用車等における運転者の視界の基準の導入についての「道路運送車両の保安基準」(昭和26年運輸省令第67号)の一部改正案に対する意見の募集を行いました。
 今般、国土交通省は、募集期間中に寄せられた総計6件の御意見について案件・内容毎に適宜集約させて頂いた上で、これらの御意見に対する考え方を別添の通りとりまとめましたので、公表いたします。
 今後、国土交通省は、公表した改正案について、「貿易の技術的障害に関する協定」に基づく通報を行い、諸外国の意見を集約した後、道路運送車両の保安基準の一部改正を行う予定です。


道路運送車両の保安基準の一部改正に係る意見と
それに対する国土交通省の考え方

意見総数:6件
(1件の意見の中に複数の意見が含まれている場合、それぞれの意見において件数を計上しています。そのため、件数の合計は意見総数とは一致しません。) 

<実施時期について>

(頂いた御意見)

  1. 実施時期を半年から1年程度前倒しすべき。(3件)
  2. 使用過程車について、今年度末より補助ミラーの装備を義務付けるべき。(3件)
  3. 設計変更等の対応が可能となるよう実施時期を遅らせるべき。(1件)
(国土交通省の考え方)
 国土交通省としては、可能な限り早期に規制の導入を行うことが望ましいと考えていますが、周知に必要な期間、自動車製作者等による対応可能性等を総合的に勘案することも必要であることから、具体的には、意見募集の際に公表したとおり、前方視界基準については2年程度のリードタイムを、直前側方視界基準については、新型車については2年程度、継続生産車については4年程度のリードタイムを設けることが適当と考えております。
 なお、「今年度末からの補助ミラーの装備義務付け」については、今回制定する運転視界基準により前方の直接視界が確保されること、また、使用過程車への補助ミラーの確実な取付方法等について技術的な課題があることから、現時点ではそのような規制を別途行うことは適当ではないと考えております。

<運転視界基準の内容について>

(頂いた御意見)

 日本独自の基準を策定すべきではない。また、UN/ECE/WP29(国連自動車基準調和世界フォーラム)において世界共通の基準が策定されるよう、他の協定締約国と共同歩調をとるべき。(1件)
(国土交通省の考え方)
 現在、国土交通省は、自動車基準調和世界フォーラムの専門分科会において、今回策定する運転視界基準を国際基準とすべくECE規則の改正を提案しております。
 このように運転視界に関する国際基準の策定を行っていくことについては、欧州諸国も協力を表明しており、国土交通省は、今後とも、同フォーラムにおいて、他の協定締約国とも協力しつつ、自動車基準の国際調和を推進して参ります。

(頂いた御意見)
 試験条件等について、主観的な判断の余地がないよう明確に規定すべき。また、試験条件等について、ISO等に準拠すべき。(1件)
(国土交通省の考え方)
 具体的な試験方法等を規定する際には、出来るだけその内容を明確に規定するとともにISO等の国際規格やECE規則で用いられている試験条件等を最大限活用することを予定しております。

(頂いた御意見)
 間接視界要件を満たすための装置として、超音波ソナー、ミリ波レーダーなど障害物を検知する装置を認めるべき。(1件)
(国土交通省の考え方)
 今回の間接視界については、安全確認のために必要な情報が運転者に提供されることが必要です。この点において、画像を表示するカメラは、障害物を運転者が視認し識別することが可能であるため、間接視界基準を満たすための装置として認めることとしております。
 他方、超音波ソナー、ミリ波レーダーなど障害物を検知する装置では、障害物を運転者が視認し識別することができないなど、安全確認のために必要な情報が運転者に提供されないため、間接視界要件を満たすための装置としては適当ではないと考えております。

<運転視界基準以外の安全対策について>

(頂いた御意見)

 車高の高い乗用自動車について、巻込み防止装置の装備を義務付けるべき。また、乗用自動車について、バンパーの取付位置、フェンダーの大きさ等に関する基準を設けるべき。(3件)
(国土交通省の考え方)
 頂いた御提案を含め、今後必要な安全対策について、事故の発生状況や規制による効果等について分析・評価を行い、適切な対策を講じて参ります。


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