国土交通省
 グローバル観光戦略の策定に関するパブリックコメントの
 募集結果について
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平成14年12月24日
<連絡先>
総合政策局観光部企画課
(内線27121、27124)

電話:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省では、平成14年12月4日から平成14年12月13日までの期間において、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」(平成14年6月25日閣議決定)の中の経済活性化戦略のアクションプログラムで示された、外国人旅行者の訪日を促進する「グローバル観光戦略」案について、パブリックコメントの募集を行いました。その結果、重複内容を除き56件の御意見を頂きました。頂いた御意見の概要及び国土交通省の考え方を(別紙)のとおりまとめましたので、公表いたします。 
 なお、12月24日(火)に開催されました閣僚懇談会において、扇国土交通大臣より「グローバル観光戦略」について発言し、その後の記者会見で公表されました。
 国土交通省と致しましては、頂きました貴重なご意見を念頭におきつつ、関係府省の協力の下「グローバル観光戦略」を推進してまいります。


 

「グローバル観光戦略」策定に関して、頂いた
御意見とそれに対する国土交通省の考え方

(別紙)

<全体>

(頂いた御意見)

 表紙で、グローバル化がうたわれていながら、元号が使われているのはどうか。西暦が標準ではないか?
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の普及・推進に当たり配慮させていただきます。

(頂いた御意見)
 最近読みました今年10月号の「学士の会報」に、観光戦略に関する論文がありましたので、ご参考になればと、送付します。
(国土交通省の考え方)
 貴重な情報をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進にあたり、参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 (社)経済同友会の提言「外国人が『訪れたい、学びたい、働きたい』日本となるために」を当案に対する参考資料とされたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重な情報をご提供いただき、ありがとうございます。
 原案作成の段階で参考にさせていただきました。また、今後、本戦略の推進に当たっても参考とさせていただきます。

(頂いた御意見)
 「受入れ」という言葉が気になった。
 「うけいれる」を辞書で引くと
 広辞苑=(1)収め入れる、(2)引き受けて面倒を見る。迎え入れる。
大辞林=(1)人の言うことや要求などを聞き入れる(2)自分の方へ引き取って、世話をする(3)受け取って収める
とあり、おおよそ能動的あるいは積極的な意味は見当たらない。
当案にもあるように、わが国は相対的に「観光旅行の訪問先として魅力の乏しい国」であり、また、「国際観光旅行市場の獲得に向けた国際競争力が極めて低い」現状にあることから、統計などの客観的な文面での使用はともかく、戦略案文の中では「受入れ」という言葉を避け、外国人観光客という「お客様」により多く「訪れていただきたい」、というニュアンスが伝わるような、能動的で積極的な文言を使用して頂きたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1で訪日を促す戦略を明示しており、また、「受け入れる」のここでの意味である「面倒を見る」、「世話をする」という行動自体は、必ずしも受動的なものではないと考えており、戦略2では原文のままで適当と考えます。ただし、「2.グローバル観光戦略の目標と位置付け」においては、ご指摘の趣旨を踏まえ、「外国人旅行者受入れ数」を「訪日外国人旅行者数」に修文しました。

(頂いた御意見)
 各戦略における個別施策は、詳細に記載されていることから、一つ一つ議論を行い実施して行くことが重要と考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘のとおり推進していきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 「グローバル観光戦略」を展開するうえで大切なのは、これまでの「モノづくり大国」としての日本のあり方から、来るべき「インバウンド社会」とでもいうべき日本社会の未来像を、より明確なヴィジョンとして打ち出すことではないかと思う。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 推進に併せて検討すべき課題と認識しており、今後、検討していきたいと考えます。

(頂いた御意見)
 国際観光テーマ地区という言葉が出てきていないようである。特に、訪日促進戦略、受入れ戦略において、施策の枠組みとして記載があってしかるべきではないか。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進にあたっては、官〜民の様々な主体の連携が必要であると記述しており、国際観光テーマ地区もその一環と考えますが、地方公共団体が主になって行うと考えられる、戦略2−4の本文に「地方公共団体の施策や国際観光テーマ地区などの広域的な活動が重要であるとともに、」と追記いたしました。

【外国人旅行者訪日の現状と促進の意義】

(頂いた御意見)
 現状に対する課題が明瞭には記述されていない。明記していただきたい。
1ページの1(1)4段落目に「わが国が観光旅行の訪問先としての魅力に乏しい国と認識されている」という記述があるが、その先が問題と考える。日本になぜ外国人がこないのかということについて、戦略を構築する場合の課題設定として有効であると考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 課題は、山積していると考えており、本戦略の戦略1〜4全てが課題に対応していると考えます。

(頂いた御意見)
 「(2)21世紀のわが国のリーディング産業になりうる観光産業」とあるが、アウトバウンド偏重できた既存の日本の旅行業界を見る限り、「リーディング産業」という言葉には、実態が伴わないのが現状(収益性の低さをあげるまでもなく)であり、現場の認識ではないか、という違和感が拭えません。もっとも、ここでいう観光産業はいわゆる狭義の旅行業界ではないことは承知していますが。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 違和感がなくなるよう、21世紀のわが国のリーディング産業になるべく努力してまいりたいと考えます。

(頂いた御意見)
 (3)様々な面から大きな意義と緊急性を有する外国人旅行者の訪日促進
 ここで「第二の意義」として説明される「わが国の経済活性化の起爆剤」という認識だが、いまだ経済成長する(しなければならない)社会として我が国が想定されていることにいささか疑問を覚える。来るべき「インバウンド社会」とは必ずしも経済成長がなくても国民が幸せでいられるようにやり繰りしていけるような社会である、というようなビジョンがあってもいいのではと思う。
 一方、「第三の意義」の「地域の魅力の発見を通じて自信と誇りの醸成」についても、はたして中央集権的な傾向の強い国家である日本で、こうした危機感が地域にどれほど高まっているのか、少し気になる。つまり、これから我々がどんな社会を目指すのかといったビジョンが不明確なまま、経済波及効果のみを謳いあげても実感が得にくく、より大きな動きにつながらないのではという気がする。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 経済成長と経済活性化は別のものと考えます。一定程度の経済活性化は必要であると考えます。
 第3の意義については、各地方に認識していただくよう努力していきたいと考えております。ビジョンは、意欲のある地方公共団体にもご協力いただきながら作っていきたいと考えています。

<グローバル観光戦略の目標と位置付け>

(頂いた御意見)
 経済効果を掲げた上で「わが国の様々な主体が連携しながら上記目標を達成する官民をあげた国家戦略」としている事は大変重要な認識であると考える。この経済効果と観光の重要性に関しては、民間でも十分な理解を図る必要があるとともに、2.(2)の通り、行政側においても、他省庁及び地方自治体も含めて十分な認識の徹底を図り、国土交通省が中心となった、目標達成のための協力体制の構築を是非実現して頂きたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略4に記述しているとおり、様々な主体より成る協力体制を作り上げていきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 「経済波及効果」、「雇用創出効果」のみを目標にするのは如何なものか。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ここでの記述は、訪日外国人旅行者数が800万人台になると、結果としてどうなるか、という試算を記載したものです。「1.(3)様々な面から大きな意義と緊急性を有する外国人旅行者の訪日促進等」において記述しているように、国際相互理解の促進等様々な意義があると考えています。

【戦略1:外国人旅行者訪日促進戦略】

(頂いた御意見)
 「在日・在住の外国人(大使、公使、新聞記者等)に対する日本国内モニターツアーの実施。」を追加されたい。
 <理由>
  • 日本に在住している時に、日本の魅力を知ってもらうことにより、帰国後に口コミによる日本の魅力の宣伝効果を狙う。
  • 外国人にとって魅力のある、新たな観光コースの開発への参画
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘を踏まえ、戦略1−2施策例の最後に「○在日外国人に対する日本国内モニターツアーの実施」を追記しました。

(頂いた御意見)
 海外にいる私が思うのに、日本の情報の少なさが際立っている。戦略1-2は、専門家を交えた、相当な議論と、絵に描いたもちにならないための具体的な方策の策定が重要。その途中で、政府指導から、民間主導へのタイミングが大事なポイント。政府主導の重要性は、重々承知しているが、それが長引くことによる弊害も考慮されるべき。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1-2の推進に当たって参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 「発地の旅行会社と日本国内の企画会社等を円滑に連携させるための対策」に関する記述を盛り込むべきではないか。
 (施策例)
  • 発地の旅行会社と日本国内の企画会社等との商談・協議の機会の設定。
  • 発地の旅行会社に対する財政支援(日本国内の企画会社等を用いることによるコストに対する支援)等。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 一点目のご指摘については、戦略1−3施策例(3)一つ目の○の後段に「・商談会の開催」を追記しました。
 二点目については、具体的に何ができるか、今後の検討課題とさせていただきます。

(頂いた御意見)
 本文に「既定イメージを塗り替える新しい日本のイメージ・テーマに沿った・・・ツアーの企画・開発」とあるが、( )内の施策例では「市場グループごとのニーズに応える日本の多様な観光テーマとそれに沿った適切なツアーの企画・開発」となっており、ニュアンスがいささか異なっているようである。そもそも、本文にいうイメージ・テーマとは、「つくる」ものなのか、いささか疑問である(キャッチフレーズということを意味するのなら分かるが)。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 「テーマ」は、市場(外国人旅行者)のニーズに応じて設定するものと考えています。そして、それを踏まえて、また日本の「売り」は何なのか、などを考慮して、外国人にアピールすべき「イメージ」をつくり上げていくものと考えています。そしてその「イメージ」は、あまり観光意欲をかき立ててこなかった既定のイメージを塗り替えるものになると考えます。

(頂いた御意見)
 「市場グループごとのニーズ」とひと口に言うが、そのニーズを作り出すキースポットや観光資源、さらには日本の文化状況が必ずあるはず。それは何なのか。もちろん、それは今後私たちが見つけていかなければならないものなのだが、外国人自身にそれを発見してもらうような機会を積極的に提供することも必要ではないかと思う。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1−2の推進については、外国人にも参画していただきながら実施していきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 年度毎に重点国を決め、資源の集中投下を行い、現地でのインパクトを強めることが大切。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1−3の推進にあたり、そのように実施していきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 国、団体、民間の関連会社が行う宣伝活動に共通のロゴを用意し、統一的に使用することが効果的であると考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1−3の推進に当たり検討させていただきます。

(頂いた御意見)
 私が外国人なら旅の目的のイメージがわかないことから日本には行かないが、伝統、文化等事物をことあるごとに知らされて、もしそれが魅力的であったら行く努力をする。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1−3で記述しているとおり、我が国の様々な観光情報の海外への発信は極めて重要と考えており、今後、集中的に行って参りたいと考えております。

(頂いた御意見)
 インターネット利用が日常化しているなか、これを観光情報戦略に利用しない手はない。それも観光H/Pを立上げ情報検索サービスを行なうというものではなく、人で賑わう観光スポットを24時間動画によるライブ中継を行なうという仕掛けである。
国内や世界各地のライブ映像サイトは既にあるが、観光用ではないようで勿論母国語の静止画像ばかりである。国内のものも静止画像で(1〜2時間前の)天候がわかる程度のものである。
ただ、通信費がばかにならないはずだが、プロバイダー費用を含めライブ映像にホテル、企業などの名称を表示、広告費で賄うことも可能。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1の推進にあたり、検討させていただきます。

(頂いた御意見)
 激化する国際デスティネーション競争の中で、外国人に対する訪日旅行の「動機づけ」を効果的におこなうためには、日本を印象的にPRする必要がある。統一的な日本イメージを再構築するためには、単に広告戦術的な「日本ブランド」の策定だけでなく、トータル・マーケティングの発想に立った、新しい「日本コンセプト」の確立が望まれる。日本を代表するキャラクター(【注】)の制定が効果的である場合もある。
 【注】他国における事例としては、ジャッキー・チェン(香港)、エルビス・プレスリー(米国ラスベガス市)などがある。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1の推進にあたり、参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 戦略1-3の施策例のうち、(2)の「海外で提供されている日本の文化・観光情報の適正化」は、観光政策審議会の答申にもあったが、重要な指摘。県が直接手が出る性質のものではないので、国において積極的に実施していただきたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本施策の推進体制については、改めて検討させていただきます。

(頂いた御意見)
 2005年の博覧会に向けて、産業観光、エコツーリズムについて全国的な促進を図れば効果的であると考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進にあたり、参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 「海外PR」こそ、官がやるのではなく、民間のプロにやらせるべき。さらに、日本の事業者にまかせるだけではなく、外国人自身に調査・情報収集・PRしてもらえるような施策を取るべき。何より大切なのは、我々が外国人の視点を知ること。
 具体的な事例としては、韓国観光公社の「ホテル予約」(http://japanese.tour2korea.com/hotelro/)のような、高級ホテルから低価格のホテルまでを網羅した外国人向けのホテル予約サイトの構築は急務。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 海外PRについては、民間の見識をいただきつつ、民間・地方自治体、国等が一体となって推進していきたいと考えております。網羅的な外国人向けホテル予約サイトについては、今後どのような形で実現できるか検討させていただきます。

(頂いた御意見)
 2001年の日本人のタイ入国数は117万7600名であった。それに、引き換えタイ人の2001年日本入国数はわずか8万8千人という低さである。
 ところが、2001年にタイ人で海外に出国した人は約200万人いる。最近は、タイでも中産階級が著しく伸びており、今年も海外旅行に行く人は約8%も伸びている。ところが、タイ人の多くは、日本行きを避け、NO VISAの中国、韓国、そして比較的VISAの取りやすい豪州、アメリカ、南アフリカに行っているようである。
 タイ人の多くの方に聞くと、日本行きはVISAがなかなか取りにくいし、手間隙がかかりすぎるという印象で、積極的に日本行きを計画したくないと思っているようである。
 日タイの相互観光促進、なかんずくタイから日本への観光促進に障害になっている点を一刻も早く除去されることを強く要望する。
(国土交通省の考え方)
 貴重な情報をご提供いただき、ありがとうございます。
 参考にさせていただきながら、本戦略を推進していきたいたいと考えます。

(頂いた御意見)
 昨今、日本の文化団体(趣味サークル活動を含む)の活動意欲は高まっており、外国で発表する機会(絵画の展示会、音楽の演奏会など)を求めて、個別に海外へ出かけているようだが、現状ではそれらが日本人側の一方的な活動に終始しているケースが多いようである。外国側のグループ(趣味を同じくする人々)と合同で展示・発表・演奏する「国際交流」を促進し、日本国内でも同様の国際的合同活動を振興する仕組みを工夫すれば、国際交流の輪は末広がり的に拡大することが期待される。「観光」の枠や行政上の担当分野を越えるかもしれないが、こうした施策を展開すれば、来日した外国人の日本体験を通じて、日本に対する理解の増進と訪日観光需要の拡大につながることは明らかなので、施策案として追加できるのではないかと提案する。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘の点について、戦略1−5施策例の最後に「市民活動グループ等による草の根的国際交流の促進」を記述しました。

(頂いた御意見)
 訪日促進施策は、海外に働きかけることから、自ら施策を行うには限界があり、他国との協力関係は重要である。従って、戦略にある如く二国間協議や多国間会議、機関を通じた交流を積極的に、行政、地方自治体、民間で総合的に行うべきである。特に、民間の人的国際交流事業は、直接営利に結びつかないことを理由に、現在は縮小傾向にあることから、その支援体制は必須であり、是非実現して頂きたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 今後とも様々な主体による交流が活発に行われる必要があると認識しています。支援内容については、今後検討していきたいと考えています。

【戦略2:外国人旅行者受入れ戦略】

(頂いた御意見)
 戦略2−1の施策例のうち、「旅行のキャッシュレス化の推進等」について、また、戦略2−3の施策例のうち、「一日乗車券や共通乗車券等・・・の開発・充実」について、国のイニシアチブの発揮を期待しています。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 様々な主体にご協力いただきながら、戦略2の推進に努めてまいりたいと考えます。

(頂いた御意見)
 外国語はこれからの日本を支える上で最重要。ただし、観光政策において多言語にフォーカスする必要はない。いわゆる一般的な日本人にとって、日本語以外の言語を習得するのは、ものすごく大変。英語さえもしゃべれないのに、多言語対応というのは気の遠くなる話であり、まず、英語からはじめるべき。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘のとおり、多言語をしゃべれるようになるのは大変なことであり、まず英語からというのはそのとおりで、今後、本戦略の推進に当たって参考にさせていただきます。ただし、案内表示や地図など比較的大きな労力をかけずに多言語にできるものについては、整備していく価値はあるものと考えます。

(頂いた御意見)
 私は現在、成田空港で働いているが、外国人が入国する際、混雑時には1〜1.5時間程、入国管理の外国人用ブースの前に並んでいるのをしばしば目にする。並んでいる方のなかには、乗り継ぎがあるため時間的に余裕のない人や、体の不自由な人も数多くおり、日本の行政機関にたいする不満を募らせる原因となっている。日本の表玄関である成田がこのような現状では、一度訪日した後、日本へのリピーターになる人がなかなか増えないのではと危惧する。
 各省が協力して戦略を練って頂ける様、期待している。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略2−1の施策例に記述しているとおり、推進することにしています。

(頂いた御意見)
 日本の主要空港においてサンプル調査で多くの訪日外国人客にインタビューする機会があり、その際「日本人は親切で、楽しい旅ができた」という感謝の声が多い一方で「入国直後、入管で不愉快な思いをした」という声を聞くことがあった。入管は不法入国などを水際で未然に防ぐ重要な仕事であろうが、外客に「失礼だ、無礼だ、差別をされた」などの悪い印象を抱かれては困る。戦略にあった国際空港での歓迎ムードの醸成と、そこに係わる方々への啓蒙施策をぜひやっていただきたい。
また、入管ゲイトで待っている人の目にとまるところに、外国語で「ようこそ日本へ」と書かれた横断幕のようなものを張っておくのも 、入管チェックの順番を待つ人のイライラ軽減に一役買うかもしれない。
さらに、外国人が日本滞在を楽しむためのインフォーマティヴな小冊子(仮にウエルカムジャパン冊子、各主要外国語版)を自由に手に取れるよう、入管チェックのロビーに置いておくのも、待ち時間のストレス軽減に寄与するのではないか。その冊子の巻頭に、ウエルカム戦略を指揮する人、日本の代表人物からのウエルカムメッセージを写真つきで掲載すれば、「日本にようこそ!」という日本の姿勢をより強く訪日外国人客に印象付けることができる。
 また、その冊子でアンケートを行い、広範な情報収集活動に活用するのはどうか。冊子内に、切り取れば「料金受取人払いアンケートはがき」となるページを設け、訪日旅行中、観光地、観光施設、交通機関、空港施設等のハード・ソフト両面についての具体的な意見や感想を書いてもらい、全国の郵便ポストに投函してもらえるようにする。またインターネットでも同様の意見の取り込みが可能なように、ウェブサイトにもURLを記載しておくとよいと思う。
(国土交通省の考え方)
 色々なアイディアをいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進に当たり参考にさせていただき、実現できるものから進めていきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 外国通貨、米ドルはもちろんのことユーロ、韓国$、香港ドル台湾$、人民元などの両替をホテルのフロント等でできるように指導すべき。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 外貨取扱施設の拡充については、戦略2−1の施策例に記述しているとおり、拡充に努めることとしています。

(頂いた御意見)
 「観光地案内標識等の表示・案内等の充実・多言語化。」という例示があるが、物理的には多言語化には限界があるので、案内板表示について、統一されたピクトグラフ(絵文字)により表示すべき。(同主旨の意見3件)
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご意見の趣旨を踏まえ、戦略2−1施策例に「ピクトグラム化・地域特性にも配慮した標準化」を追記しました。

(頂いた御意見)
 「訪日外国人旅行者増大の意義、メリット等の国民への周知」とあるが、これを展開するうえで、80年代後半の外国人労働者受け入れ是非論争のような、ヒステリックな論戦が再び起こるとは思いたくないが、ある世代以上の日本人には、この発想の転換(訪日外国人の増大=メリットである)が一番難しいことではないか。解決策のひとつとして、ヨーロッパ社会における先行した「インバウンド社会化」の事例研究がもっと必要。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 先行事例も含め情報を普及し、発想の転換に努めていきたいと考えます。

(頂いた御意見)
 訪日需要促進に当たって、空港関連の整備は最重要事項と考える。特に、戦略2-1の施策例、国際空港における外国人旅行者の視点に立ったサービスの提供と歓迎ムードの醸成及び出入国管理、税関、検疫体制の充実によるこれら手続きの円滑化、戦略2-3の空港アクセスの整備に関してなど、表玄関の整備は最重要事項と思慮し、是非とも実現して頂きたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 施策例については、実現するべく努力いたします。

(頂いた御意見)
 戦略2-2 国内における外国人旅行者への適切な情報提供
 ここではいくつかの施策例があげられていますが、なかでも「外国語で書かれた日本の観光ガイドブック・雑誌等の日本での出版・販売の促進」は、きわめて影響力の大きい施策だと思っています。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 参考にさせていただきながら推進していきたいと考えます。

(頂いた御意見)
 日本の宿泊施設については、ホテル、シティホテル、ビジネスホテル、ペンション、旅館、民宿など多様な施設、名称が存在し、情報を海外に提供する上での国際標準化と、同時に温泉を含む日本旅館文化等についての情報発信とを、どう上手く両立させて行けるのか。宿泊は旅行の重要な部分を、また、費用の上でも大きな部分を占めるだけに、宿泊施設についての情報発信の仕方について考える必要がある。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 宿泊施設の情報提供のあり方については、当省としても検討しているところです。

(頂いた御意見)
 日本の弱点の一つは、外国語による実用的旅行情報の不足である。現行JNTOのサイトは総合的な情報窓口としては改善されてきたが、日本に興味をもった外国人旅行者が欲しがる「ナマ情報」(飲食、娯楽などの個別営業情報、タウン情報、旅行者体験談など)は不十分であり、また公的機関であるJNTOだけに期待するのは無理があるかもしれない。インターネット上で個別事業者の営業情報、旅行者の体験談、個人的な評価・感想情報なども含めた、横断的なポータル・サイトを実現させるのが有効ではないかと思う。無責任情報を如何に排除するかなどの課題はあるが、真の意味で実用的な個別ナマ情報(外国語)をいかに増大させ、いかにうまく集約するか、検討する価値があると考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略1、2の推進にあたり、参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 外国人の視点および思考に基づいた国内施設の充実が必要不可欠。ただし、これは注意が必要。すなわち、日本の伝統は、日本固有のものであり、外国人に合わせる必要がないことをはっきりと、日本人担当者には、認識してもらう必要がある。一方で、空港設備等は、可能な限り、利便性を向上するべき。海外からのコンサルタントを使うのは、いい方法だと思う。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進にあたり、留意させていただきます。

(頂いた御意見)
 訪日外国人旅行者数の増大を考え、現状把握する際に、日本人の海外旅行渡航目的に注目する必要がある。観光旅行の国内の空洞化については、これまで、費用の内外価格差が注目されていたが必ずしも費用効果だけで海外旅行を選んでいるとは考えられない。
また、日本国内の観光産業(宿泊・交通・関連施設・イベント)が日本の暦にしたがって企画され、そこで収益を上げる構造があり、訪日外国人の習慣とミスマッチしていることも課題ではないか。
 観光を目的とした訪日外国人を考えるためには、日本人が国内旅行への関心が高まる仕込みも必要。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 一点目の国内旅行の空洞化等の要因分析につきましては、国内観光振興の観点からも重要であると考えており、今後検討して行きたいと考えています。
 また、二点目のご指摘については、重点市場国ごとのニーズを見極め、かつ、シーズナリティーも踏まえ、旅行商品が実現するよう努めていきたいと考えております。

(頂いた御意見)
 「バリアフリー化」は広く普及していることばだが、障害をもつ人に不便のないようにと、特定の人を対象に、どちからというと後付けで対処するときに使う言葉で、それに対してどんな人にも不便無く使えるよう、あらかじめ設計する、いわば予防型ともいえるのが「ユニバーサル化」である。障害を持つ方に特化したものを別につくるというよりも、あらかじめどんな人にも不便のないようなできるだけ普遍的なものを造っておくのがこれからの時流。バリアフリー化と同時にこのユニバーサル化という考え方も一考かと思う。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘の趣旨を踏まえ、戦略2−4施策例に「ユニバーサル化」を追記しました。

(頂いた御意見)
 地域の特色を活かし、観光の視点から捉えた「観光まちづくり」の推進を記述して欲しい。
 <理由>
 現在の観光の主眼は、観光スポットや観光ルートの整備など、点や線としての整備が主体となっている。これからは、それらを包含した地域全体を観光の視点から捉え、観光のまちづくりとして総合的な整備が必要と考える。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘の趣旨を踏まえ、戦略2−4施策例5つ目の○に「地域の特色を活かし」を追記しました。

(頂いた御意見)
 スイスカードのようなカードを発行すべき。
  • 内容は、一定額を前払いし(又はクレジット決済)、一定期間、例えばJR等を自由に乗ることができるものか、
  • 又は、提携している飲食店、観光施設等の割引を受けることができるもの、
  • ないし、その両方の機能を持つカードの発行を推進してほしい。

*現在でもウェルカムカードを発行しているところがあるが、外客にとって使いやすい、実効性のあるものにしてほしい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘の趣旨を踏まえ、戦略2-4の施策例の1つ目の○の10個目の・に、既存のウエルカムカードの充実が読み取れるよう「充実」を追記しました。ご指摘のようなカードの活用等の重要性は認識しており、ここ以外にも戦略2-1の施策例2つ目の○の2つ目の・等にも記載しているとおり、当省としても拡充に努めることとしております。

【戦略3:観光産業高度化戦略】

(頂いた御意見)

 観光関係企業HPの多言語化及び予約の拡充(FIT対応)
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご指摘の趣旨は、戦略1−3施策例(3)に記述しており、推進に努めることとしています。

(頂いた御意見)
 読んでいて残念だったのはインバウンドのクオリティを高める戦略の中に通訳案内業についての記述がまったくないこと。
インバウンドツーリズムの意義が「経済の活性化」だけでなく「国際相互理解」や「地域の自信と誇りの醸成」にもあるというなら、そのクオリティを高めるために通訳案内業法とライセンスガイドをどう生かして行くかを具体的に提言して欲しい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 ご意見を踏まえ、戦略2−1施策例8つ目を「通訳案内業務の一層の活用、ボランティアガイドの組織化と外国人旅行者に向けたPR」と修文しました。

(頂いた御意見)
 ここでいう「高度化」とは少しあいまいな表現である気がする。現状として「薄利多売、収益性が低い」といわれる既存の旅行業者にとって、「訪日外国人旅行市場の重要性の再認識、意識転換」がなかなか進まない理由に、収益性を確保できるインバウンド旅行のビジネスモデルが見えてこないことがあるように思う。旅行業者の立場から現今の状況を考えると、意識転換といわれても、日銭を稼ぐことに精一杯で、身動きが取りにくいのだろう。インバウンド事業へ前向きな取り組みを見せる既存の旅行業への支援も不可欠。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略3の推進にあたり、参考にさせていただきます。支援方策については、今後検討していきたいと考えています。

(頂いた御意見)
 戦略3-2 新たな事業等の展開を図る事業者等に対する支援
 「潜在的需要が見込まれるエンターテイメント、みやげ品販売」については、キッチュな日本文化のまがい物(浅草で売られているような)のようなものばかりではなく、たとえば(日本人にとっての)ルイ・ヴィトンにあたるような(?)、外国人から見て正統と呼びうるような日本商品を発掘し、海外にPRしていけるような施策がほしい気がします。はたして何がそれにあたるのか、知りたいところです。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略3−1の施策例(5)の推進にあたり、考慮していきたいと考えます。

【戦略4:推進戦略】

(頂いた御意見)

 戦略4−3について、重要な指摘だと考えます。国やJNTOにおいて積極的に実施していただきたいと考えます。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 様々な主体にご協力をいただきながら、戦略4−3の推進に努めていきたいと考えます。

(頂いた御意見)
 外国人訪日旅行を活発にするためには、公的機関や関連業界の取り組みから国民の意識にいたるまで、改善を要する事項が多岐にわたります。したがって、この戦略に関わるすべての「主体」が施策推進意欲を共有し、相互に連携しつつ個別具体的に行動することが重要で、そのように広汎な意識改革をどのように実現していくか、が成否を握る鍵になると考えられます。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 意識改革に向けて、本戦略の普及、先行事例の紹介などを行っていきたいと考えます。

(頂いた御意見)
 ベンチマーキングは、いろいろな国を対象にして行うべき。ただし、理想と現実を見極めることが重要。たとえば、英国では、犯罪の増加を防ぐためすべての訪英中国人に警察への登録を義務付けている。これは、理想と現実がうまく結びついた例。各国と調整をとりながら、理想と現実に照らし合わせて、査証等を発行すべきである。安易な簡素化は、思わぬ弊害があり、危険である。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進に当たり、検討させていただきます。

(頂いた御意見)
 政府機関の連携はsimple is bestの方針で進めるべき。政府機関を含めた場合のネットワークについては、責任の所在が不明確になり、事業者からは、不便この上ない状況になる。ぜひ、一元化をお願いしたい。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進に当たり、注意してまいります。

(頂いた御意見)
 戦略を推進するうえで、メールマガジンを活用すべき。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進に当たり、検討させていただきます。

(頂いた御意見)
  1. 各運輸局単位で横断的な官・民・在日政府観光機関等の実務に精通しているメンバー)を集め戦略組織を立ち上げる。その際、
     *運輸局単位で外客受入の目標を立て、かつ、年毎の総括も必要。
     *外客のことをよくわかっている人の意見を尊重する。行政は黒子に回る。
     *推進組織には、観光を経済で捉らえている者は、入れないこと。文化や国際交流に力点を持っている者を入れないと活動が長く続かない。

  2. 上記の中から代表会議を東京で行ない(中央の戦略委員会)、日本全体の戦略を決定する。

  3. 東京駐在の韓国、台湾、香港、中国等の訪日旅行企画会社(ランドオペレーター)からどうやったら外客が増えるか意見を収集してはどうか。

  4. 基本的に会議は公開が望ましい。そのほうが納税者からの理解も得やすいと思う。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略4で記述している推進委員会及び推進部会等の設置・運営の際の参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 行政の役割、民間の役割の再確認を行い、双方の協力体制を構築することは必須と考える。
他国の例を見ると、企画・予算も含めて、積極的に民間企業の活用を行っており、その場合に、透明性のある評価制度と抱き合わせにしている場合が多い。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 本戦略の推進にあたり、参考にさせていただきます。

(頂いた御意見)
 外国人宿泊統計の整備:外国人旅行者を受け入れる宿泊施設は、翌月には、外国人の実績を公表すべきである。
(国土交通省の考え方)
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
 戦略4−3の推進にあたり検討させていただきます。


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