大臣会見

金子大臣会見要旨

2008年10月10日(金) 10:42 ~ 10:58
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

 おはようございます。本日の閣議における当省の関係では、一般案件が1件、「特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法に基づく特定船舶の入港禁止措置」について、6ヶ月間延長し、来年4月13日までとする旨の閣議決定が行われました。私からそれ以外に1点報告があります。トラック業界の件ですが、サーチャージです。軽油価格の高騰により、トラック産業は大幅なコスト増でなかなか転嫁出来ない、トラック運送事業者は、荷主・元請事業者等に対し運賃交渉力が弱く、転嫁がなかなか進んでいません。今のところ、7%だったと思います。このため、3月から政府として燃料サーチャージ制の導入を進めていますが、今般、年末の輸送繁忙期を控え、燃料サーチャージ制の導入促進のための第2次対策を実施します。具体的には、荷主団体等要請先の更なる拡大、物流子会社に対する要請等中央・地方の経済団体等への働きかけの強化、未だ導入が進んでいない中小トラック運送事業者への周知徹底等トラック運送事業者への働きかけ等です。内容についてはこの後、資料を配布いたします。私からは以上です。

質疑応答

(問)昨日、麻生総理が与党に対して追加の経済対策を指示しましたが、国交省の案件では公共事業の積み増し論がある一方で、高速道路料金の引き下げや住宅ローン減税の問題等その辺が論点になってくると思われますが、それについて大臣のご所見と重視すべき点があればお伺いします。
(答)今まさに補正予算が衆議院を通って、来週から参議院、もう既に参議院の予算委員会が開かれ趣旨説明も行われています。昨日、総理から与党政調会長に対策を検討するようにと指示があったと伺っています。まず与党で具体的な検討をして頂く、今頂き始めていると伺っています。

(問)今日、株価が一時千円値を下げました。また市場の方が大混乱しています。ちょっと所管外ですが大和生命という保険会社が破綻したと思いますが、現状の景気に対する大臣のご認識と先程の追加景気対策も含めて必要性をお答え頂きたいと思います。
(答)追加景気対策は先程申し上げたように、我々担当官庁としては第1次補正をお願いしていますので、それ以降の検討について今与党側でやって頂き始めたと思っています。株価については、アメリカ発ですが、バケツの底が抜けた状況がアメリカの金融市場に起こったのであろうと日々実感をしている状況です。大和生命については、今日の閣僚懇談会で与謝野担当大臣から報告を受けました。直接的なサブプライムローンの影響ではないと。それから今、セイフティーネットを生保の破綻に際して持っていますが、90パーセントの保険者への支払金はこれは完全に確保されます。もう一つは、規模が比較的小さいとの報告がありました。どの程度インパクトがあるのか私もそれ以上のことは分かりません。所管外ですが、トータルとして株価が下がっていくと、こういう金融機関、企業等が持っている資産が毀損するので、含み損がどんどん出てくるという非常に嫌な循環が当然、直感的に予測される状況になってきていると思います。

(問)今の関連ですが、金子大臣はかつて党の保険問題小委員会で、予定利率の引き下げの制度作りにご尽力なさったと思いますが、その経験を踏まえて今回の大和生命の破綻について、改めてどのような印象をお持ちですか。
(答)破綻は7年振りですか。ちょっと私は最近手が離れているのでセイフティーネット、大和生命の規模を伺って、直感的ですが、はっきり分かりませんが、セーフティーネットは十分機能するのだと思います。そのことは与謝野さんも9割の支払いは確保出来ていますと仰っていました。ただ、セーフティーネットはそろそろ見直しの時期に入ってきていると思います。大事なことは、こういう金融不安や株式の下落の状況を受けて、政府のセーフティーネットも改めて、あまり甘く見ずに十分なものを作って頂きたい、また、党の立場では、当然セーフティーネットを作らなければならないと思います。

(問)昨日、上場リート投資法人が初めて経営破綻しました。それについてお願いします。
(答)Jリートを立ち上げる時から党の立場でしたけれども、なんとかJリートという市場を作り上げたいと尽力してきた者の一人として、初めて、上場のJリートの投資法人が民事再生ということに至ったのは残念だと思います。ただ、中身については、金融庁で色々やっておられると思いますので、私の立場でコメントは、個別のことは私よりも金融庁担当からあると思います。しかし、ここは賃貸をベースにした法人と思いますけれども、マーケット自身はそうおかしくなっていないと伺っていますので、これを機会にどんどん広がるということにはならないだろうと思います。ただ、昨年から、相当Jリートの相場が悪くなってきているというのも事実ですので、海外のファンドが引き上げるといったことも、金融全体の縮小に繋がらなければ良いなと思っています。

(問)昨日撤回された空港の外資規制なのですが、あれを撤回された背景には今の景気の悪化ということも一因として見ているのでしょうか、それとも全く関係ない判断だったのでしょうか。
(答)関係ないと思いますよ。景気状況とは。元々2月に閣僚懇があって、外資規制ということよりも内外無差別に考えるべきとの閣僚懇談会を受けて研究会をやってきておりますし、ずっと一貫していると思います。そういう意味で、昨日も内外無差別で資本規制を考えていくべきというのが委員の大勢の御意見だったと伺っていますので、変わったとか、後退したとは私は理解していないのですが。

(問)確認ですが、大和生命について御報告されたのは与謝野さん、中川さん。
(答)中川大臣は出張ですから代理で与謝野さんです。

(問)川辺川ダムの件で知事の表明から1月経ったのですが、知事にお会いされる予定は未だ立っていないのかどうか。
(答)知事が海外出張に行かれるとか、私も予算委員会とかでまだ日程調整がついていないんです。全く拒んでいませんから。お話を伺って、会う機会があれば出来るだけ早くお目に掛からせて頂くつもりです。

(問)北朝鮮に対する制裁措置ですが、北朝鮮との交渉の過程で現在行われている特定船舶の入港禁止措置の中で、万景峰号の受け入れをする、しないという議論がありました。大臣としては拉致被害家族の心情も含めて、そうした議論があったことについてどう思われていて、今後どうすべきだと思われますか。
(答)今日も特定船舶禁止という閣議決定で、拉致の問題が核の問題も含めて進んでいませんから、その方向で今やっているということだと思います。

(問)恐縮なんですが、どこまで拉致をご存じかお伺いしたいのですが、安倍内閣から拉致問題について最重要課題として内閣は国民に示している訳ですけれども、家族会の今の代表のお名前は御存じですか。
(答)拉致問題はコメントを差し控えさせてください。

ページの先頭に戻る