大臣会見

金子大臣会見要旨

2009年3月31日(火) 9:30 ~ 9:48
参議院 議員食堂
金子 一義 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議で当省に関連するものでは、一般案件が2件、「社会資本整備重点計画について」及び「積雪寒冷特別地域における道路交通の確保について」の決定がございました。閣議案件以外で2件ご報告があります。財務大臣から、平成21年度予算について、可能な限りの公共事業の前倒しを行う旨の発言がありました。現下の経済情勢を踏まえてです。国土交通省も、本日、各地方整備局長等宛に所要の手続きを速やかに進めるよう指示したいと思っています。それから27日の会見でも申し上げましたが、ダンピング防止と工事の品質の確保を図るために、国土交通省発注工事の低入札価格調査基準、この範囲を従来3分の2から85%であったものを、70%から90%に引き上げさせて頂くということを財務省との間で、これは両大臣の合意ですが、決定をさせて頂きました。これについては、他の地域建設業の振興に係る緊急対策とともに資料を提供させて頂きます。私からは以上です。

質疑応答

(問)日曜日に岐阜のご自身の就任祝賀会で、5月中に解散するべきではないかという趣旨のご発言をされたようですが、その真意についてお願いします。
(答)小沢民主党の西松事件で自民党の陣営に少し緩みが出始めたのではないかと。先週末の集会では、自民党を支援して頂いておられる支援団体あるいは県議会の皆さんも含めて岐阜県各地からの議会の皆様方でありましたので、少し緊張感を持って頂きたいと。私は岐阜県連会長ですから、全員を当選させたい気持ちがありますから、県選出国会議員全員が出席している前の会合でありますので、少し支援団体あるいは支援して頂く県議会、市議会の方に改めて強い支援の要請をしたというのが趣旨です。後は東京都議選の前か後か選択が2つに1つですから、大して差はありません。大して差はないというのは、前か後か早晩出てきますから緩まないで取り組んで頂きたいというのが趣旨であります。

(問)土曜日から高速道路の料金引下げが本格的に始まったのですが、交通量について大臣のご所感をお願いします。
(答)車の予測という点から言えば、各地区で相対として1割から3、4割と伸びているところ、思った程伸びていないところありますが、大体予想を少し上回る程度の平均的な伸びなのかなと思っています。一番心配したサービスエリアの混雑渋滞については、高速道路会社各社が仮設トイレを増やすとか、サービスエリア超満員になったのを別のところに誘導するとか、現場で大変なご努力をされていましたので、そのご努力がかなり報われてきているのかなと。非常に巧く誘導されていたなという感じがします。そういう意味では非常に順調でトラブルもないスタートだったと思います。ゴールデンウイークに向けてトラブルが起きないように引き続き見守っていきたいと思っています。もう一つ余談ですけれども、一つの観光みたいなところもありますので、行ってみたいと思うところに行っているようです。黙っていても来るだろうというのではなく、それぞれイベントとか色々なキャンペーンをやったりして来てもらう努力をされているところに車が行っているのではないかなという印象を持っています。

(問)直轄国道の建設凍結という話が一部報道でありましたが、それについて18路線という具体的な数字も出ていますが、具体的なお話をお願いします。
(答)国会の委員会でも新たな交通需要予測と評価手法を用いて、平成21年度の事業予定については直轄国道、高規格幹線道路全てについて評価し直すということで、617ヵ所全て作業が終わりました。その結果、18事業についてB/Cが1を割るという結果が出ました。当面事業の執行を見合わせします。その上でどうやればコストを削減出来るのか、4車線を2車線にするとか、片側2車線にするとか、あるいは既存の国道を使うとか色々その地域によって違うと思いますが、コストを削減出来る方策を改めて検討してもらって評価委員会にその検討結果を出すと。評価委員会は四半期に1回やっていますので、間に合わなければ次ということで、改めて設計図の書き直しから始めてもらいます。これについては後で道路局から詳しく説明させてもらいます。箇所についても。

(問)北朝鮮のテポドン2号が発射するとされる期日までかなり迫ってきていますけれども、国土交通省、海上保安庁の対応はどのようにお考えでしょうか。
(答)海上保安庁は必要なところに巡視艇を配置する手配をしています。国土交通省は予測される4日以降、政府挙げてですけれども、その中で体制をとっておりますので、そこで情報を伝達する、大臣以下も4日以降対応する体制も作っております。

(問)北朝鮮が仮に発射した場合、追加経済制裁をされるとも聞いておりますけれども、そのタイミングとしては発射されて即なのか、どういうタイミングでしょうか。
(答)それは内閣全体としてですので、今私がここで言うことではないですが、発射されて国連の問題、あるいは経済制裁の問題について非常に早い段階で日本は動かなければいけないと思っています。

(問)ETCの助成ですが、一応期限が今日までなんですが、4月1日以降どうなるかお聞かせください。
(答)今、70万台位いっているようですが、100万台まではとりあえず引き続き助成を続ける予定です。

(問)先日、シンドラー社のエレベーター事故で書類送検があったと思うんですけど、改めて国土交通省として大臣の御所見をお願いします。
(答)市川さんには改めてお悔やみ申し上げます。ロープが摩耗したまま動いていた、しかもシンドラー社から管理会社にそのマニュアルが渡ってなかったという両面で、使い方、メンテナンス或いは点検が十分でなかったことが今度の警視庁の捜査で分かって参りました。これを受けて、エレベーターについて国土交通省でも常設の体制を作りましたので、更に未だいくつか調べることがあるんだそうです。そして、管理、点検或いは安全対策を講じるような法案を作るのかどうか等も含めて、法案を作るということを言っている訳ではないんですが、安全性を担保するための何らかの法案を作るのかどうかも含めて、今回の経験を活かしたいと思ってこれから取り組んでもらいます。

(問)国道の見直しの関係ですが、今回、路線をご覧になったと思うのですが、国土交通省としては見直しされる路線をどういう路線だと評価していますか。
(答)地方部で相対として交通量が少ない、相対的に言えばネットワーク性がある意味弱いということだと思います。個別路線についてはまた道路局から説明がありますから、その時に個別で見て頂いた方がいいでしょう。

(問)定期航空協会から要請を受けて年度内にとりまとめて回答をされるということでしたが。
(答)4月3日から4日に少しずれ込むという状況です。

(問)4日は土曜日です。
(答)4日は土曜日ね。そうすると3日かな。

(問)奄美特措法と小笠原特措法が、先日委員会で全会一致で、今日本会議で可決の見通しなのですが、大臣の御所見をお聞かせください。
(答)衆議院、参議院共々に随分熱心な議論が出てきたなと。そういった中で、航空運賃の問題について何か工夫出来ないかというご要請が強かったということと、それから審議の中で自立性を求める、つまり5年間続けてきたけれども、やるからにはどういった成果が上がったのかと。それから、東京都、鹿児島県それぞれの地方自治体がきちんと自立させるということをしっかりやってくれよ、といった意見が強かったと思っています。ただ、スポーツ合宿の伸びや小笠原丸の伸び等いくつかの指標では良い面が出て来ている、そういったものをもう少しどんどん掲げて伸ばしていったらどうなんだろうかという前向きのご意見が随分あったと思います。そういった意味で、国会では、引き続き奄美、小笠原については何とかしていこうという強いご意見が出たというように感じています。またそれを実現していきたいと思っています。

(問)千葉県知事選挙で当選なさった森田健作さんですが、アクアラインの料金について、1,000円にしたばかりの800円化とか、成田と羽田について国土交通省が電車で結ぶ構想を示しているにも拘わらずリニアで結ぶといった計画をぶち上げていらっしゃいますが、対応としては如何でしょうか。
(答)折角当選されたのですから冷や水を浴びせるつもりはありません。ただ、お出で頂いてお話しをされるでしょうから、我々の考え方としてこのように進めていますよということについてはお伝えをしたいと思います。

(問)国道のB/Cの評価については、地方の知事からB/C、費用対効果だけで分析されると足切りになるので、生活道路や防災の観点等その辺も複合的に検討して欲しいという意見がありましたが、その辺は今回の18件の見直しにどういった形で反映されたのかお聞かせ下さい。
(答)今回のB/Cは、評価委員会の作られたB/Cの根拠が最大のベースになっています。そういった中で、何とかCを工夫して、今の命の道、学校の交通路といったようなものに必要性もあるということでコストを削りながら一応クリアしているものもあるので、原則、無駄を無くすという分かり易い道路の建設ということで、原則B/Cでやったということです。私のところでやっている600数箇所というのは高速道路あるいは直轄事業ですから、補助事業等々についてはこれから、地方自治体から色々と出てくると思います。命の道、学校の道といったものは補助事業等ではかなり出てくると思います。そういったものは、補助事業と言えども採算、1を切るようなものについては「良いのか」という基準があるので、その時にはまた地方自治体の意見を相当反映させるようなものを考えていかなければならないと思っています。

ページの先頭に戻る