大臣会見

太田大臣会見要旨

2013年7月23日(火) 11:30 ~ 11:50
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日、国土交通省関係の閣議案件はございません。

質疑応答

(問)参議院選挙で連立与党は圧勝しましたが、国民の信任を得た形になったと思います。
これから防災・減災ですとか、あるいは海上保安庁の強化ですとか色々国土交通省系のものが沢山あると思いますが、今後そういった山積する課題にどう取り組んでいかれるのかということと、今回自民党が非常に議席を伸ばしましたが、連立与党のパートナーとして公明党としてどのような役割を果たしていくべきとお考えか、この2点をお願いします。
(答)まず、大変暑い中での選挙でありましたが、御支援を頂いた方々に心から感謝を申し上げたいと思います。
今回は新生自公政権そして安倍内閣が発足して7ヶ月、そこの目指した姿勢と中味を問うという選挙であったと思います。
そのような意味からいきまして、国民の目から見てこの安倍内閣は何をするかと、決まらない政治の前に何をしようとするかということも、中々分からないということだったと思いますので、1つは経済の再建、そして1つは東北の復興、そして3番目には防災・減災・危機管理、こうした安倍内閣としての自公政権としての姿勢が明確に出されている、そしてそれぞれにおいて具体的な成果が得られている、そしてその得られているということは、まだかなりという面もあれば微々たるものかもしれないけれど、少なくとも前に向いて再建に向けてスタートを切っているということの評価というものがあったと思います。
そのような点では、ここでその3本の柱というものに力を注ぐ、そして私はいよいよ信任を頂いて、実行そして実感というものが得られるようにと、決まらない政治から実行・実感の政治へというところは大事だと思っておりましたので、そのことを更に全てに景気回復であれ、あるいは東北の復興であれ、実感が得られるというところまで持っていくという責務があると思っており、またその新たな段階のスタートを切るということが大事だと思っています。
東北の復興ということについても国土交通省としては、極めて重要な任務を担っていて、その意味では特に(被災者が)仮設住宅に入って2年ということがありますので、私も現場を回らせて頂きましたが、本当に防災公営住宅というものを早く作って頂いて移りたいと、戸建てに移りたいという声が非常に強く、また新しい住宅を求めるに当たっても、中々金銭的なダメージを受けているので難しいということもありました。道路や防潮堤、あるいは鉄道、そうしたことと同時に、やはり住宅の問題というのは国土交通省にとって非常に重要な問題であると思いますので、そこの実感が得られるようにということを更に進めていきたいと思ったところです。
また、全国を回ってみますと、防災・減災、震災対策、津波対策というようなことについて各地域非常に知恵を出してやっており、各県を回りましたがその地形によって随分対応が違っていると、しかし具体的に我が地域においてはこれをやらなくてはいけないということをかなり絞り込まれているという感がありました。
そこを更に防災という極めて関心の高いことについて進めていきたいと思います。
更にまた、経済全体と同時に観光という面において、国内観光と共に海外からの外国人旅行客を得て、活性化したいという声は非常に強く、そして耐震改修法(建築物の耐震改修の促進に関する法律)の現場での適用ということにあたって説明をさせて頂いたり、観光という面がしっかり進んでいけるようにと、いずれも国土交通省関係です。
北海道では観光ということでありますが、その観光は地域ブランドを発信するというようなことでは北海道はむしろそれは出来上がっているということもあって、空港、港湾、道路というようなことのインフラ整備が北海道の観光では重要であって、そこを是非とも支援していただきたいというような声もございました。
いずれにしましても、そうした様々な復興であれ、そして経済再建であれ、観光であれ、日本のこれからの経済再建というということに向けての重要な任を国土交通省として果たしていこうということを強く思っているところです。
自公政権が誕生してこの成果を問うという選挙でもありましたが、これについては成果がありという認識をしていただいたと思っています。
公明党は特に現場の声を活かす、そして社会的に弱い立場にある人の声をしっかり拾い上げていく、そうしたエンジンとして先頭に立って推進力ということの役割を果たしたいと思っていると同時に、そこから日がどうしても当たらないというような中小企業や一人暮らしの方や、あるいはハンデを背負っている方達、そうした人の気持ちをしっかりくみ取って、この政権の中に反映していくということが一番大事な公明党の役割ではないかと思っているところです。

(問)関東地方の水不足の懸念が出ていると思いますが、今後の見通しと国土交通省としての取組や対策などございましたらお願いいたします。
(答)この間山形、あるいは鳥取、伊豆では水害がございまして、対応で現場の地方整備局を中心にして動き、私も連携をとらせていただきました。
これは常に対応していかなくてはいけないと思っておりますが、利根川水系におきましては、5月、6月の雨量が214㎜、平年比で72%と特に雨が少なかったということもございまして、ダムの平均貯水率が51%とこのようになっておりまして、この時期としては過去最低ということになっています。
昨夜から矢木沢ダム流域で80㎜を超える降雨があったということでありましたが、利根川流域でもある程度の降雨があってダムの貯水量も若干回復したという報告もいただいておりますが、渇水を抜本的に解消するまでの状況には至っておりません。
今後の降雨状況によっては、平成6年と平成8年は渇水で大変だった年でありましたが、この年のように水道の減水や事業所における生産ラインの制限といった社会的な影響が生じるという可能性がございます。
このため、私が指示をいたしまして、本日「国土交通省渇水対策本部」を設置し、午後1時から本部会議を開催することと致しました。
詳細については事務方よりお知らせ致します。
国土交通省としてはこの渇水状況を注視して、渇水に関わる情報を共有し発信するとともに、広く国民に節水等への協力を呼びかけていきたいと思っております。
地方整備局でも会議を行うようにということにさせていただいて、特に7月終わりでありますので、8月の時期に渇水ということに注視して、影響が拡大した場合に備えて対応を協議する、準備をスタートしたいと思っているところです。
国民の皆様におかれましては、限られた水資源を有効に使うよう、具体的に状況を説明申し上げて、対応が必要であれば丁寧に呼びかけをいたしたいと思っているところです。

(問)JR北海道で昨日また特急から潤滑油漏れが起きるなどトラブルが相次いでおります。
国土交通省としても情報収集をされたり色々御指導されているかと思いますが、頻発しておりますので、会社の体制とかそういったところで不備な点は無かったかどうか、そういったことを含めて今の御所見をお願いします。
(答)JR北海道で輸送のトラブルが多発しているということにつきましては、極めて遺憾であると思っています。
JR北海道が安全対策ということで、2点大事だと私は思っています。
1つは昨年11月に策定された安全基本計画、そして7月19日に報告をいただきましたが、安全確保に向けた取り組みの着実な実施、これが大事だと思います。
鉄道局に対しまして、私の方からJR北海道から安全対策の進捗状況というものを定期的に報告を求めて、必要な指導・監督を行うよう指示をさせていただいたところです。
2つ目はメンテナンス体制の早期構築です。
(7月)19日に報告をいただきましたが、JR北海道自体がメンテナンスについての認識を言っており、原因の確定は行われていないものの車両の老朽化が進み、また従来からの輸送サービスレベルを維持する中で、車両のメンテナンスが充分に行われていないという問題があったということを報告しているところです。
JR北海道のメンテナンス体制の早期確立というものを是非強く私は求めたいと思っておりますし、努力をしっかりしていただきたいと思っているところです。
そうした点に加えて、メンテナンスということについては、他の鉄道事業者の知見を活かすということが大事だと考えまして、JR東日本から、JR北海道からの正式な要請があれば技術的な協力を行う用意があるという話もありました。
このためJR北海道に対して、JR東日本からの技術的な協力に対する要請を直ちに検討するように指導したところです。
今回の一連のトラブルに伴いまして、現在一部の列車が運休中であります。
今後夏期繁忙期を迎えるに当たり、鉄道の輸送力の減少による道民の生活やあるいは観光客への影響がないようにということで懸念をされるところです。
とにかく安全でなければならないので、そうしたことも含めて懸念の解消に全力を挙げていただきたいと思っているところです。

(問)今日の閣議や閣僚懇で、安倍総理から例えば選挙についての話ですとか指示等は何かありましたでしょうか。
(答)閣議や閣僚懇の発言は、官房長官が全てお話をするということになっておりますので、私はここでの発言は控えさせて頂きます。
今日閣議に入る前にたまたまエレベーターで一緒になりまして、お互いに本当にご苦労さまでしたと、これから協力して何をしっかり推進していくかというのが大事ということで、私が先程申した実感という言葉も使っておられて、まさに実行・実感というものを得られるように、景気経済を中心にしてやっていきましょうということだったと思います。
エレベーターの中では、お互いにご苦労さまでしたという会話でありましたが、その中に実感という言葉が出ておりました。

(問)JR北海道の件ですが、(平成23年5月に)石勝線の事故が起きた後に国土交通省が2回ほどJR北海道に監査に入っていると聞いていますが、それでも結果としてこうしたトラブルが続いていることを振り返って、これまでの監査の時期ですとか、あるいは内容について十分だったとお考えでしょうか。
(答)(JR北海道に対して)指摘して、あるいは指導して、そしてまた事故が起きるというようなことが続きましたから、直接社長に来ていただいたという場面もありましたし、私も北海道で瞬間的、立ち話でしたがお会いしたこともありました。
監査とか、原因究明がどうこうというよりも、私が総括的に申し上げましたように、昨年11月の安全基本計画やあるいは(7月)19日に報告しにこちらへ来ていただいたわけですが、安全確保に向けた取り組みということで問題点はJR北海道は分かっていると思います。
メンテナンスが十分に行われていないということを始めとして、ここは足りないと言うことも分かっておりますので、私としてはそこをしっかりやってもらうように強く申し上げることをしているところです。
こちらに呼んだりというよりも、現場で具体的な問題も分かっているということもありますから、メンテナンスがしっかりどういう体制でどのように行われていくことが大事だと思っておりますので、現場でしっかり対応をしていくということが一番大事な事だと私は思っており、またそういう指示を出しているところです。

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