大臣会見

太田大臣会見要旨

2015年3月6日(金) 9:55 ~ 10:06
国土交通省会見室
太田昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、ご報告はありません。

質疑応答

(問)明日(7日)、首都高中央環状線が全線開通します。
その後、圏央道でも続々と開通区間があると思いますが、(開通の)意義、期待について考えをお聞かせ下さい。
(答)明日7日、首都高速中央環状線、大井ジャンクションから大橋ジャンクション間の9.4㎞が開通となりまして、中央環状線が全線開通ということになります。
私も(開通式に)出席をしますが、大変多くの方に喜んでいただけるのではないかと思っています。
この開通によりまして、都心に集中する通過交通が分散されて、都心部の渋滞や混雑を大幅に解消することができると思います。
また、羽田空港へのアクセスが大幅に改善されるという効果もあります。
所要時間がかなり短縮されるということです。
これらの効果によりまして、東京・首都圏の国際競争力が高まるということもあると思います。
更に、この(山手)トンネルは(今回)開通する区間は9.4㎞ですが、現在通っている池袋までを合わせますと18.2㎞ということで、日本最長の道路トンネルとなります。
世界で言いましても、ノルウェーのレアダールトンネルの24.5㎞に続きまして、道路トンネルとしては世界第2位という長さになります。
しかも、今回の工事は、都心部の限られた地下空間でありましたから、最新の地上発進型シールド工法、上からシールドがそのまま入って掘っていくという工法を行いまして、我が国の技術力を示すことができたと考えています。
この度の開通で、圏央道もこれから1年経ちますと、神奈川県の方から埼玉県を通って、茨城県を通って成田までが、来年の3月までには全通するということになります。
そういうことも相まって、まず「3環状」の中の中央環状線がこれで全通するということは大変大きな意義があるとともに、料金体系のことも随分これまで指摘を受けていましたが、通行料金もこれら(3環状の)中の方が安いということであれば、結局そちらを使うということになりますので、平成28年度から、新たな料金体系の実現ということを具体的に進めていきたいと思っています。

(問)先日、スカイマークが発表した9月からの路線・便数計画の中で、米子空港からの撤退と茨城空港発着路線の減便を発表したのですが、この件についての大臣の受け止めと、両空港の地元に対する影響の見方をお聞かせください。
(答)先般(4日)、スカイマークから今年の9月1日から10月24日までの運航計画が発表されまして、国交省へ届出がなされました。
9月以降、米子空港からの撤退、茨城空港発着路線の減便等が行われる計画となっています。
現在、スカイマークは、民事再生手続きを進めているところですが、今般の路線再編は、今後の事業再生に向けた取組みの一環として行われるものと承知しています。
なお、同社は、将来、盤石な経営基盤が整った後には、今般の撤退路線への再就航を検討したいと、このように考え方を述べています。
国交省としては、引き続き、スカイマークにおいて、安全運航の確保、円滑な事業再生が図られるように、推移を注視して参りたいと考えています。
また、スカイマークにおきましては、今般の路線再編について既に関係する地元への説明を行っているということを聞いておりますが、今後も必要に応じ利用者への周知・案内も含めて、地元への適切な情報提供に努めていただきたいと思っているところです。

(問)アメリカのベンチャー企業のウーバーテクノロジーという会社が、福岡市でスマートホンを使い一般のドライバーに自家用車を使って送迎サービスというものをやって、国交省がいわゆる白タクに該当するということで中止を指導しました。
ウーバー側は続ける意向を示してますが、この問題に対するご所感をお願いします。
(答)ウーバー社が今回福岡で行った「ライドシェア」の実験は、タクシー運転者の免許を持たない一般のドライバーと利用者とを、スマホアプリによって仲介をして、ドライバーが利用者を運送をするものでありまして、また今回の実験ではドライバーに対して利用者ではなくウーバー社が一定の対価を支払うこととされています。
旅客の安全の確保のためには、法令を遵守することが不可欠でありまして、許可を得ることなく行ういわゆる白タク行為は認められません。
利用者以外が料金を負担する場合であったとしても、運送に対する対価が支払われている場合には、道路運送法に抵触することになります。
今回ウーバー社はこの対価を、人の移動に関するデータ提供に対するものと説明していましたが、実態としては利用者の運送に対する対価であると考えられます。
ウーバー社は従来我が国では法令を遵守すると、このように述べていたところです。
今回の実験は有償で旅客を運送するものでありまして、道路運送法に抵触するという判断を致しました。
また、事故が起きた場合の保険の適用について確認が不十分であることから、ドライバーや利用者の保護等の観点からも問題があると考えられます。
このため自動車局からウーバー社に対して、実験を中止するよう指導を致したところです。
同社からはドライバーとの契約を3月4日をもって打ち切り、現在、当該実験を行っていないとの連絡を受けているところです。

(問)北陸新幹線の開業までほぼ1週間となりました。
改めて開業への期待と、かつてないほどの外国人を含む観光客が流入することになると思いますが、国交省として何か対策を強化したり、改めたりというお考えがありましたら併せて教えて下さい。
(答)現地は利便性が確保できるということで、大変歓迎しておりまして、イベント等も様々行われると聞いています。
私も(3月)14日には金沢に行くという計画になっており、直接その伸展ぶりをよく見なくてはいけないと思っています。
工場が立地するというようなことが既にありますし、本社や支社を金沢とか富山にというような動きも随分聞いているところです。
これがどのように展開するかということについては、動き始めてしばらく経ってから検証していかなくてはならないと思っておりまして、色々良いところが多いと思いますが、支障を来す部分があったりするということもあり得ると思いますし、足らざるところもあると思います。
そうしたことをよく検討したいと思っておりますが、まずはスタートを切って、安全で事故なく無事にきちっと1ヶ月、2ヶ月と走行していただく、ゴールデンウィークも近いですし、また、春の異動期も(人の往来が)多いものですから、そこでの乗客の状況、様々なものをよく注視していきたいとこのように思っているところです。

(問)「政治とカネ」を巡る問題が続いているのですが、大臣ご自身の調査結果を今一度教えて下さい。
(答)現在調べているところでは、現状、私は補助金の問題等について献金を受けているということはございません。

ページの先頭に戻る