大臣会見

石井大臣会見要旨

2015年10月9日(金) 11:21 ~ 11:31
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方からご報告するものはございません。

質疑応答

(問)先日、18府県の国道・高速道路に架かる98の橋で、落橋防止装置の部品に意図的と見られる溶接不良が見つかりました。
納入される製品のチェック体制を、もうちょっと厳格にすることも必要なのではないかということも考えられますが、大臣の御所見をお聞かせください。
(答)落橋防止装置の製作会社である久富産業より意図的に工程を省いた疑いのある溶接不良の製品が納品された模様でありまして、国交省及び高速道路会社が管理する98の橋梁で見つかりました。
この原因としましては、久富産業のみならず、検査会社である北陸溶接検査事務所も不正を働いた可能性があると聞いていおりまして極めて遺憾なことであると思っております。
一方、久富産業以外の製作会社による製品についても、不良品が発見されております。
現在、地方公共団体等の管理する橋梁を含め、同様の事例が無いか調査を行っています。
今後、原因究明と再発防止に向けまして、有識者委員会を13日に設置することとしておりまして、この委員会での御議論を踏まえつつ、精力的に再発防止に取り組んでいきたいと考えています。

(問)本日、TPP総合対策本部の初回の会合がありました。
その内容と、国交省としての対応を改めてお聞かせください。
(答)本日、閣議後にTPP総合対策本部が開催されまして、TPPの大筋合意を踏まえた総合的な政策対応に関する基本方針が決定されました。
この中で、大きく3点が基本目標になっておりまして、一つ目は、TPPの活用促進による新たな市場開拓。二つ目は、TPPを契機としたイノベーションの促進・産業活性化。三つ目は、TPPの影響による国民の不安の払拭。この3点を基本目標といたしまして、今後、「総合的なTPP関連政策大綱」を策定することになりました。
特に、国民の不安の払拭という点につきましては、この合意内容を正確かつ丁寧に国民の皆様に御説明をすると、情報提供に最大限に努力することとされました。
国土交通省としましては、TPPが我が国の経済再生、地方創生に直結するものとなると考えておりまして、大企業だけではなく、地方の中堅・中小企業が世界へ果敢に飛び出すチャンスが開かれたと思っております。
また、TPPを契機に海外から一層、人を呼び込むこととなるよう、関係省庁と緊密に連携しつつ取り組んでまいりたいと考えています。

(問)8日から北海道の方で、台風から変わった温帯低気圧の影響で高潮による浸水だとか河川の堤防決壊だとかの被害が相次ぎましたが、国交省としての対応について伺います。
(答)今回、台風23号から変わった低気圧の影響で、北海道でお一人の人がお亡くなりになりまして、6名の方が負傷されたと聞いております。
お悔やみと御見舞いを申し上げたいと思います。
この低気圧に伴う高潮や大雨によりまして、根室市や美幌町で家屋が浸水する等、北海道東部を中心に被害が発生しているところです。
国交省としましては、浸水被害のあった根室市や美幌町に北海道開発局からリエゾン8名を派遣して、連絡調整に当たっているほか、ポンプ車6台を派遣して排水作業を行っております。
北海道では引き続き高波や河川の氾濫等の警戒が必要でございますから、気象状況や所管施設の厳重な監視とともに、被害情報の迅速な把握と、応急の対策について全力を尽くしてまいりたいと考えております。

(問)鬼怒川の堤防決壊から一ヶ月となりました。
原因究明と堤防の本復旧についての動きとともに、避難指示や住民への情報の伝え方が課題になった災害だったと思いますが、国交省として今後どのように取り組んでいくおつもりでしょうか。
(答)鬼怒川の堤防決壊は、昨日の会見でも申し上げましたが、茨城県内では昭和13年以来ということで、これまでに想定しない大雨が降ったということでございますから、この堤防の決壊の原因等をしっかりと調査しまして、今後の河川整備の教訓としていきたいと思っておりますが、特に鬼怒川の河川改修については、緊急的な取組みが必要だと思っておりますし、明日、ちょうど堤防が決壊して一ヶ月になりますので、私も大臣として改めて現地に入りまして、課題を確認して今後の方針を検討していきたいと考えております。

(問)北朝鮮が、朝鮮労働党創建70周年を迎える10月10日頃に、弾道ミサイルを発射すると、北朝鮮側は衛星を打ち上げると言っているのですけれども、これについて、何らかな兆候、航行警報なり、海上保安庁としての警戒とか、情報や今後、それに対する対策についてどのようにお考えでしょうか。
(答)そういう可能性があるということは承知しておりますが、具体的にどういう動きがあるかという情報は詳細には承知しておりません。
今後、仮にそういう情報があれば速やかに対応していくということになろうかと思います。

(問)先ほどの落橋防止溶接不良について、当該の事案を見ていると、受注企業が久富から納入を受けていたと思うのですが、検査会社も不正を働いていたということで、なかなか見抜くのは難しいのではないのかと思います。
それで13日から委員会ということなのですけれども、どうした点に主眼をおいて、委員の方々に議論をして欲しいとお考えでしょうか。
(答)今、御指摘のあった点も踏まえて、今後の再発防止はどうあるべきか、こういったことについても有識者委員会で御尽力いただきたいと考えております。

(問)検査は一定程度見直しというか、強化をするような形になっていくのでしょうか。
(答)そういった点も含めて検討していきたいと考えております。

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