大臣会見

繰り下げ石井大臣会見要旨

2017年11月1日(水) 10:01 ~ 10:13
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議におきまして、内閣総辞職が決定されました。
私からは以上です。

質疑応答

(問)いわゆる仕事人内閣発足から3ヶ月での退任となりました。
今、3ヶ月を振り返っての御感想をお願いします。
(答)国土交通大臣として、これまで国民の安全・安心の確保、豊かな国民生活の実現を第一に取り組んでまいりました。
8月の再任以降も、台風第21号等の災害が相次いで発生し、その都度、迅速な復旧・復興に全力で取り組むとともに、政策面でも生産性革命、働き方改革、観光先進国の実現等に引き続き懸命に取り組んできたところです。
具体的には、相次いで発生した台風による災害等に対応して、関係自治体へのテックフォースやリエゾン等の派遣、洪水情報の発信により住民等の早期避難を促す等、迅速かつ万全な対応を期したところです。
先週の土曜日には、私自身、台風第21号の被災地を視察し、被害状況の把握や関係知事・市長等との意見交換等を行ったところです。
更に、北朝鮮のミサイルへの対応、概算要求の取りまとめ、「国土交通省政策ベンチャー2030」というプロジェクトの立ち上げを行ったほか、マレーシア・シンガポールを訪問し、高速鉄道についてのトップセールスを行ったところです。
自動車の不適切な完成検査に関する事案のように、現在継続中の課題もありますが、それらも含め、私としては国土交通省の総合力を発揮して、重要な課題に対して取り組むことができたと思っています。

(問)日産自動車の検査の不正についてお伺いします。
昨日、日産が再発防止に向けた新たな体制の整備について発表されていますが、これに対する大臣の御所感をお願いします。
(答)現在、日産自動車は完成検査の工程における不適切な取扱の是正のため、全6工場において生産を停止しているところでありますが、昨日、日産自動車より各工場における完成検査工程の取扱について再発防止策を講じており、まず日産自動車九州において生産再開に向けた準備を完了したこと、また他の工場においても今後順次完了する旨の報告を受けたところであります。
日産自動車については、完成検査における不適切な取扱が度重なっていることを踏まえ、一連の取扱に対する改善がなされていることを日産自動車自身が確認した後、国土交通省としても完成検査を確実に実施できる体制が確保されていることを立入検査により確認する必要があると考えております。
このため、本日、日産自動車九州に立入検査を行っているところであり、完成検査工程における再発防止策が報告どおり確実に実施されているか確認をしているところです。
また、9月29日に指示を行った事実関係の詳細調査・再発防止策の検討については、その後発覚した不適切な事案を含め、1ヶ月を目途に報告するよう指示しているところですが、日産自動車においては、詳細かつ徹底的に調査した上で、報告していただきたいと考えています。
いずれにいたしましても、今後、日産自動車から生産再開に向けた準備を完了した旨の報告を受け、順次立入検査を実施し、その結果の精査や報告内容の詳細を把握・検討した上で、完成検査における不適切事案等につき、厳正に対処してまいりたいと考えております。

(問)不適切検査の関係ですが、現在、スバルでも事案が発覚し、こうして広がっているところの受け止めと、それを受けて現在立入検査で調査されたと思いますが、その結果について分かる範囲で事実等ありましたら伺えますでしょうか。
(答)日産自動車に加えて、スバルが完成検査における不適切な取扱を行っていたことは、再び自動車ユーザー等に不安を与え、かつ、自動車型式指定制度の根幹を揺るがす行為であり、極めて遺憾と考えます。
国土交通省としましては、10月30日にスバルに対し、完成検査の確実な実施を確保するよう業務体制を改善するとともに、自動車の安全性の確保を最優先に考え、既に販売・登録された車両の市場措置等の対応を至急検討するとともに、事実関係の詳細を調査し、再発防止策を検討、報告するよう指示をいたしました。
国土交通省といたしましては、今後、立入検査結果の精査やスバルからの報告内容の詳細を把握・検討した上で、完成検査における不適切事案等につき、厳正に対処してまいります。
なお、スバルから、完成検査において不適切な取扱いを行った事案がある旨の報告がありましたけれども、国土交通省としては、スバルが生産継続可と判断している現在の完成検査体制の妥当性及び提出された報告書の確認を行うために、10月30日、31日と2日間にわたり、スバルに対して立入検査を行ったところであります。
その結果、完成検査工程については、届出をされた内容と齟齬がないこと、完成検査員以外が完成検査を行っている事実がないことは確認をいたしました。
なお、スバルに対しましては、今般の不適切事案について、10月30日に1ヶ月を目途に調査報告を指示しているところでありますので、報告の内容を詳細に把握・検討した上で、厳正に対処していきたいと考えております。
(問)そこに絡んでですが、大臣は今回の件について必要があれば制度そのものについて見直しをするべき点がないかどうか検討をされたいと以前から発言で仰ってますけれども、そこを踏まえて、国土交通省として有識者会議だとか具体的な検討などの状況がもしありましたら伺えますでしょうか。
(答)そもそも自動車を運行の用に供しようとするときは、その構造や装置が安全・環境基準に適合するものでなければならず、国が行う新規検査を受けなければならないこととされておりますけれども、型式指定を受けた自動車の場合は、大量生産車に対する手続きの合理化の観点から、型式指定を受けた者が完成検査を行うことにより、安全・環境基準への適合を確認することとしておりまして、型式指定車の完成検査は、新規検査に代わるものとして確実に実施される必要があります。
このような中、スバルと日産自動車が型式指定制度の根幹を揺るがす行為である不適切な完成検査を行っていたことは極めて遺憾であります。
国土交通省では、今後報告される日産自動車、スバルによる調査の内容や立入検査結果、また他の自動車メーカー等の完成検査手法を精査しながら、完成検査について、自動車メーカーにおける確実な実施と不正の防止、また国土交通省における効果的なチェックのあり方等について、見直すべき点がないか検討してまいりたいと考えています。
どういう形で具体的に検討していくかということは、今後、詰めていきたいと考えています。

(問)本日、首都高速の地下化に向けて、実務者での検討会が開催されるということですが、開催の趣旨、本日議論する内容、いつまでにまとめるなどのスケジュール感などありましたら教えて下さい。
(答)首都高の日本橋区間の地下化につきましては、首都東京の魅力を向上させる民間の取組を支援するとともに、首都高速の老朽化対策を進める環境が整ったため、7月21日に、東京都などと連携して、首都高速の地下化に向けて取り組む旨発表したところであります。
これまで関係者間で事務的な検討を進めてきたところですが、今般、線形や構造、対象区間など具体的な計画をとりまとめることを目的としまして、関係機関の代表者からなる検討会を設置することといたしました。
第1回の検討会では、首都高の地下化に向けての課題や再開発事業の進展なども踏まえまして、概ねのスケジュールの目標についても議論を実施する予定であります。
今後、国、東京都、中央区、首都高が連携して、更に計画の具体化に向けて検討が進むことを期待しております。

(問)今のお話(首都高の日本橋区間の地下化)ですが、中で検討するというお話なので大まかで結構ですが、大体いつ頃実現できそうかと大臣は見ていますでしょうか。
(答)7月21日にも申し上げたと思いますが、東京オリンピック・パラリンピックまでというのはとても難しい、それ以降になることは確実だと思いますが、実際の実現の時期については今後の検討に委ねたいと思っております。

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