大臣会見

石井大臣会見要旨

2017年11月21日(火) 9:45 ~ 9:55
参議院本館議員食堂
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議で、「明治150年」関連施策として、国が地方公共団体との連携の下、「明治記念大磯邸園(仮称)」を神奈川県中郡大磯町の一部の区域に設置することについて閣議決定されました。
詳細は後ほど資料を配付いたします。
このほか、私の方から1点御報告があります。
日産自動車等の不適切な完成検査事案を受けた対応についてです。
完成検査における不適切な事案は、わが国の自動車業界に対する信頼を傷つけるとともに、ユーザーにも大きな不信感を与え、型式指定制度の根幹を揺るがすものであります。
これらを踏まえ、今般、自動車局において学識経験者にも御参画いただきタスクフォースを設置し、型式指定車の完成検査のあり方について精査した上で、完成検査の確実な実施のために見直すべき点がないか検討を開始することとし、来週28日に第1回のタスクフォースを開催することといたしました。
詳細は後ほど事務方から説明させます。
私からは以上です。

質疑応答

(問)日産自動車による不適切な完成検査の問題で、報告書が提出されましたが、まずこれについての受け止めと、報告書の内容について日産自動車が実際にこの実態をどこまで把握しているのか、再発防止に向けた内容といえるのかについて、大臣のお考えを教えてください。
(答)日産自動車に対しましては、9月29日に指示を行った事実関係の詳細調査、再発防止策の検討については、その後発覚した一連の不適切事案を含め、1ヶ月を目途に報告するよう指示していたところでありますが、11月17日に日産自動車より報告がありました。
国土交通省としましては、日産自動車が報告書においてとりまとめた再発防止策を着実に実施し、完成検査における不適切な取扱いが二度と行われることのないよう、改めて強く求めてまいります。
なお、再発防止策の進捗状況につきましては、当面、四半期ごとに報告を求めていくこととしております。
また、立入検査結果や報告内容を精査した上で、一連の事案につき必要となる対応については、厳正に対処してまいりたいと考えております。
(問)大臣は常々、厳しく対処すると仰ってこられましたが、今後考えられるのは、例えば道路運送車両法に基づく行政処分や刑事処罰ですが、処分へのお考えと処分の想定される時期などについてお考えがありましたら教えてください。
(答)国土交通省としては日産自動車に対し、再発防止のための具体的な取組を速やかに進めるよう強く求めるとともに、その進捗状況について厳しくチェックを行ってまいります。
その上で、今後、道路運送車両法に基づく行政処分や罰則の適用等につきましては、今般の報告書の内容を精査するとともに、立入検査で判明した事実等も踏まえ、しかるべき事実が認められた場合には、厳正に対処してまいりたいと考えています。

(問)引き続き日産自動車についてです。
タスクフォースではどのような点を検討していくことになるのでしょうか。
具体的に教えていただけますか。
(答)タスクフォースにおきましては、日産自動車からの報告内容や今後報告されるスバルの調査内容、立入検査結果、また、他の自動車メーカー等の完成検査手法を精査しながら、完成検査について自動車メーカーにおける確実な実施と不正の防止、また、国土交通省における効果的なチェックのあり方について、見直すべき点がないか検討してまいりたいと考えています。
詳細につきましては事務方より説明させます。
(問)もう1点。実際にタスクフォースの検討体制や、今後のとりまとめに向けたスケジュールはどうお考えでしょうか。
(答)タスクフォースでは、自動車局長以下の自動車局の担当者に加え、自動車工学、法律学、品質管理に精通した外部有識者に参画いただき、完成検査の確実な実施のために見直すべき点がないか検討を行い、年度内には一定のとりまとめが行えるよう進めてまいりたいと考えています。

(問)冒頭に御発言のあった明治記念大磯邸園の地元との協議など、現在の検討状況を教えてください。
(答)本年7月に、「明治150年」関連施策の中間とりまとめに「明治記念大磯邸園(仮称)の整備」が位置付けられたことを受けまして、本年8月より地元の地方公共団体、神奈川県、大磯町と、国と地方の事業区域などの役割分担を検討・調整しているところであります。
これはまだ検討・調整の最中ということです。
明治改元月に当たる平成30年10月を目途に、一部区域の公開を目指して、神奈川県、大磯町と連携し、検討を進めてまいりたいと考えています。
整備に当たりましては、国及び地方公共団体がそれぞれの事業区域について、不動産鑑定評価等を行った上で、用地等の取得を行っていく予定であります。

(問)タスクフォースの件ですが、今回有識者を交えてということですが、日本自動車工業会とかメーカー側の代表者というのは交えないのでしょうか。
(答)財団法人日本自動車研究所認証センターの審査部長に入っていただいておりまして、この方は自動車の認証等にお詳しい方でいらっしゃいます。
メーカーの御出身でもいらっしゃいます。
(問)ある程度、メーカー側の日本自動車工業会とかを交えてやった方が制度と実態の問題を幅広く検討できるかなと個人的に思うのですが、敢えてというのは理由か何かあるのでしょうか。
(答)タスクフォースの進め方については、今後、事務方で詳しく検討すると思いますが、日本自動車工業会あるいはメーカー等へのヒアリング、あるいは完成検査をどうやっているのかについては既に調査していますから、そういった調査結果も踏まえて検討が進められていくと考えております。

(問)大磯邸園に期待されることはどういったことでしょうか。
(答)政府では、平成30年が明治元年から起算して満150年に当たることを踏まえまして、各府省庁が連携して「明治150年」関連施策を推進することとしております。
この「明治150年」関連施策の一環として、国が地方公共団体との連携の下、「明治記念大磯邸園(仮称)」を神奈川県大磯町に設置することについて、本日閣議決定されたところであります。
この「明治記念大磯邸園(仮称)」は、旧伊藤博文邸、大隈重信邸、陸奥宗光邸、西園寺公望邸など、明治期の立憲政治の確立等に関する歴史的遺産を一体的に保存、活用するために設置するものでありまして、立憲政治の意義や歴史を次世代に伝えていく公園となることが期待されます。
国土交通省といたしましては、先程も申し上げましたが、明治改元月に当たる平成30年10月を目途に、一部区域の公開を目指し、着実に整備を進めてまいりたいと考えています。
詳細については事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
 

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