大臣会見

石井大臣会見要旨

2018年5月8日(火) 9:41 ~ 9:48
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から御報告するものはございません。
このほか、私の方から1点御報告がございます。
先般のフィリピン・シンガポール出張について報告をさせていただきます。
4月29日から5月1日にかけましてフィリピン、5月3日から5日にかけましてシンガポールを訪問いたしました。
フィリピンでは、ツガデ運輸大臣及びビリヤール公共事業道路大臣との間で、鉄道、治水、道路分野等について政策協議を行うとともに、両国間の協力関係を一層強化するため、日本国国土交通省とフィリピン共和国公共事業道路省との間で「社会資本整備に関する技術協力覚書」の署名式を行いました。
また、「パッシグ・マリキナ河川改修事業(フェーズ3)の竣工式」と「プラリデルバイパス建設事業(フェーズ2)の竣工式及び同事業(フェーズ3)の起工式」に出席いたしました。
シンガポールにおきましては、コー・インフラ統括兼運輸大臣と会談を行いまして、現在入札公示が行われておりますシンガポールとクアラルンプールを結ぶ高速鉄道プロジェクトにつきまして、新幹線方式が導入されるよう働きかけを行うとともに、港湾・航空分野等における両国間の協力を引き続き進めていくことを確認いたしました。
詳細は後ほど資料を配付いたします。
私からは以上であります。

質疑応答

(問)昨日、南海トラフ地震関連情報の臨時情報が発表されたことを想定した初めての訓練が行われました。
これに関しまして、今後解決すべき課題、あるいはどういう対応をするかについてお聞かせください。
(答)昨日午前10時より、昨年11月1日運用が開始されました「南海トラフ地震に関する情報(臨時)」の発表を想定した初めての大規模訓練を実施いたしました。
今回の訓練では、フェーズ1としてマグニチュード7クラスの地震発生後、フェーズ2として南海トラフ地震に関する情報(臨時)の発表後、フェーズ3としてマグニチュード9クラスの地震発生後、の3つのフェーズに分けまして、発災時の参集体制や災害情報の収集、伝達、共有体制の確認等を行いました。
今回の訓練を通じまして、例えば、南海トラフ地震が平日の夜間早朝や休日に発生した場合、限られた参集人員で初動対応をいかに実施するのか、また、「南海トラフ地震に関する情報(臨時)」が発表された場合、TEC-FORCEや災害対策用資機材をどのように広域派遣するのか、また、防災センターが使用できない場合、3号館の4階の幹部会議室で同等の初動対応が実施できるのかといった課題が明らかになったところであります。
国土交通省におきましては、南海トラフ地震をはじめといたしました大規模自然災害に備えまして、引き続き、必要な体制の確保や発災時の初動対応能力の更なる向上に取り組んでまいりたいと考えております。

(問)国土計画の中間報告で、関係人口や都市と地域の連携などについて、各委員会の方向性が相次いで示されましたが、それについての大臣の評価をお教えください。
また、今後の地方創生に向けて、中間報告で提起された関係人口や小さな拠点が果たす意義について、大臣のお考えを教えていただきたいと思います。
(答)平成27年に閣議決定されました国土形成計画の全国計画、これを推進するために、平成28年2月に国土審議会に「計画推進部会」を設置いたしまして、現在、計画の推進方策等について検討を進めているところであります。
「計画推進部会」には、専門的な事項について議論するため、「住み続けられる国土専門委員会」など4つの専門委員会が設置され、幅広い分野の委員による活発な御議論を進めてきたところであります。
この度、中間的な成果がとりまとめられたと聞いております。
お尋ねの関係人口等につきましては、主に「住み続けられる国土専門委員会」において議論されたものであります。
これは定住人口とは異なり、その地域に住んではいないけれども、地域の人々や地域振興等に多様な関わりを持つ「関係人口」に着目し、これを都市・地域の共生の担い手の1つと位置付けたものであります。
この関係人口という考え方は、今後の人口減少下において、都市と地域との対流の促進に資するものであり、地方創生を進めていく上で有効な視点であると考えております。
とりわけ、人口減少地域におきましては、各々の地域がそうした関係人口を増やして、育んでいくためには、人と人が出会い、そのつながりを深める「小さな拠点」の役割が一層高まるものと考えております。
今後、引き続き国土審議会における御議論を進めていただくこととしておりますけれども、国土交通省といたしましては、こうした検討の成果を十分に活かしながら、国土形成計画が掲げます「対流促進型国土」の形成を着実に推進してまいりたいと考えております。

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