大臣会見

石井大臣会見要旨

2018年6月29日(金) 9:11 ~ 9:22
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から御報告するものはございません。
私からは以上であります。

質疑応答

(問)大阪北部地震によって、鉄道への影響があったと、こうしたことを踏まえまして、本日事業者を集めた連絡会議が開かれる予定です。
この会議の狙いと、今回の地震を受けて明らかになった課題についてお聞かせください。
(答)今月の18日、大阪府北部で最大震度6弱となる大きな地震が発生をいたしまして、近畿圏の鉄道は大きな影響を受けました。
幸い、脱線や重大な施設の被害はありませんでしたが、一方で、様々な課題が浮き彫りになりました。
まず、JR、大手民鉄を合わせて234本の列車が駅間に停車をしまして、列車の乗客の救済が大きな課題となりました。
早期の救済のための方策について、検討が必要と考えております。
また、一部の路線では、運行再開が当日夜以降にずれ込み、帰宅の足に大きな影響が出たところでありまして、早期の復旧を図るための方策に加えて、運行再開についての情報を利用者にどのように伝えるべきかという点につきましても、検討が必要と考えております。
その他、駅で運行再開を待つ利用者の方々への備蓄品の提供の状況や、踏切の遮断が長時間にわたり、緊急自動車の通行に支障が生じた等の事象につきましても、検証を行った上で、所要の改善方策について検討を行う必要があると考えております。
首都直下地震や南海トラフ地震が発生した際の被害は、今回の地震に比べて更に大きくなることが懸念されるところでありまして、今回の地震への対応についてしっかりと検証を行い、必要な改善策を検討することは、近畿圏のみならず、首都圏、中京圏の鉄道サービスのレジリエンス(耐久力、復元力)を高めるためにも、極めて重要と考えております。
本日、15時30分より開催いたします「大阪北部地震における運転再開等に係る対応に関する連絡会議」におきましては、これら三大都市圏のJR、大手民鉄等の鉄道運行に関する責任者の方々にお集まりをいただきまして、大阪北部地震での際の対応について御紹介いただくとともに、そこから抽出された課題の解決方策についての議論を行ってまいりたいと考えております。
できる限り速やかに問題の整理を進め、可能なものから順次対応策を講じてまいりたいと考えております。
国土交通省といたしましては、この会議における検討の成果を最大限活用しまして、国民の期待にしっかり応える鉄道サービスの実現に向けた取組を加速していきたいと考えております。

(問)昨日、国土交通省で発表したLNGのバンカリングの件に関してですが、いよいよ日本で初めて、世界に先駆けてバンカリング拠点を形成するという形なんですけども、大臣としての意気込みといいますか、狙いについて、改めて御見解をお願いします。
(答)船舶からの排出ガスに対する環境規制が国際的に強化されている中で、船舶の燃料としてのLNGへの期待が高まっております。
国土交通省では、周辺諸国に先駆けて、LNGのバンカリング、LNGの燃料の供給ですね、の拠点を形成するため、必要となる施設整備に対する補助制度を今年度より創設いたしました。
今回、この制度に基づき公募を行いまして、「伊勢湾・三河湾における事業」及び「東京湾における事業」の2つの事業を6月27日付けで採択いたしました。
これらの事業の施設整備によりまして、伊勢湾・三河湾及び東京湾において、LNGバンカリング拠点が形成されることによりまして、わが国の港湾の国際競争力の強化も期待がされるところであります。
国土交通省といたしましては、引き続き、わが国の港湾におけるLNGバンカリング拠点の形成促進に向けた取組を進めていきたいと考えております。

(問)今後のスケジュールみたいなものはございますか。
次の。
(答)私も今、細かいスケジュールを承知しておりませんので、後ほど港湾局にお問い合わせいただきたいと思います。

(問)昨日ですが、運輸安全委員会が昨年12月の新幹線のぞみの重大インシデントと、あとレール幅拡大による列車脱線事故が相次いでいることについての意見を国土交通大臣あてに述べたと思います。
それに対する大臣の御所感と、今後の対応についてお考えがあればお聞かせください。
(答)昨日、運輸安全委員会より、新幹線台車にき裂が発生する重大インシデントと、地域鉄道等4件の軌間の拡大による列車脱線事故について、国土交通大臣に意見が述べられたところであります。
国土交通省といたしましては、これらの意見を真摯に受け止めたいと思っております。
まず、新幹線の重大インシデントにつきましては、設計上の強度確保のため、製造管理を徹底すること、設計時の台車枠の強度の解析において、高い応力が発生する箇所の傾向を把握し、探傷検査箇所の追加を検討すること、空気ばねの内圧のデータ等を有効活用し、乗務員等に知らせる仕組みを検討すること等の意見が述べられております。
これを受けまして、国土交通省では、意見書の内容を全鉄道事業者及び車両メーカーに周知するとともに、本年2月に発足した「鉄道の輸送トラブルに関する対策のあり方検討会」の「台車き裂対策ワーキンググループ」におきまして、今回の意見も踏まえた検討を進めて、本年夏を目途に対策をとりまとめていく予定であります。
また、軌間拡大による列車脱線事故につきましては、地域鉄道等に対して、まくら木やレール締結装置、犬くぎ等ですね、この検査、整備を適切に行うこと、安全限度を考慮した軌道変位の基準値を定めるとともに、整備するまでの期間を明確にすること、コンクリート製まくら木への交換など軌間拡大防止策を促進することについて周知徹底するとともに、国土交通省においては、既存の公的助成制度等の活用も含め、必要な指導に努めることとされております。
国土交通省といたしましては、意見書を踏まえまして、本件を鉄道事業者に周知するとともに、必要な指導等を行っていくこととしております。
今回の運輸安全委員会の意見に対する対応を含めまして、引き続き、鉄道の安全輸送の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

(問)昨日、ワールドカップで、決勝トーナメント、日本代表が決まりまして、その御所感と、最後ですが、決勝トーナメント出るためにパスを回したことで一部ではブーイングがありました。
ただ、一部ではそれを褒める声もありまして、その辺に対しての所感をお伺いさせていただけますか。
(答)私の所管事項ではありませんけれども、せっかくのことでありますから、お答えいたしたいと思います。
サッカーワールドカップロシア大会において、日本チームが2大会ぶりに決勝トーナメントに進出したことは、大変喜ばしいことであり、国民の皆さんと一緒に喜び合いたいと思っております。
特に、2か月ちょっと前に監督が突如交代になり、直前の親善試合でも結果が思わしくなかったということで、非常に評価が高くなかったわけでありますけれども、ある意味で、そういう事前の低い評価を覆して決勝トーナメントに進出したということは、やはり大きな成果だったのではないかと思っております。
試合の最後、ボールを回して積極的に攻めていかなかったことについて、御覧になっていた観客の皆さんは面白くない試合だったと思いますけれども、決勝トーナメントに進出するための戦略としてやむを得なかったのではないかと思っています。

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