大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2020年2月18日(火) 10:30 ~ 10:43
国土交通省会見室
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 私からは、本日の閣議案件につきましては、特に御報告するものはございませんが、そのほかに1点御報告させていただきます。
新型コロナウイルス感染症対策の国土交通省の関係業界等への周知についてです。
新型コロナウイルス感染症につきましては、昨日17日、厚生労働大臣より、専門会議を受けられて、新型コロナウイルス感染症の予防策や受診の目安について発表がありました。
発熱等の風邪症状が見られるときは会社を休むことなどの呼びかけがございました。
国土交通省として、新型コロナウイルス感染症の患者が増加し、国内感染拡大の防止が喫緊の課題となる中、今般の厚生労働省からの呼びかけにつきまして、昨日のうちに、当省所管の事業者に広く周知したところです。
各事業者におかれては感染拡大防止の取組を徹底していただきたいと思います。
引き続き、感染拡大防止のための対応に万全を期してまいりたいと思っています。
詳細は後ほど事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
私からは以上です。

質疑応答

(問)関連で新型コロナウイルスに関する質問です。
今もお話がありましたが、国土交通省からJRなど公共交通事業者に対して感染拡大の防止に向けた対応策の要請をしていると思いますが、具体的に各事業者における措置状況を教えていただけますか。
(答)新型コロナウイルス感染症につきましては、一昨日16日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」におきまして、「感染経路を特定できない可能性のある症例が複数認められる状況であり、患者が増加する局面を想定した対策が必要」との御認識が示されたところです。
その中で、多くの方々が利用する公共交通事業者において、新型コロナウイルスの感染対策を一層強化し、利用者の皆さまの安全と安心を確保する必要があると認識しております。
国土交通省におきましては、これまで業界団体を通じて公共交通事業者に対し、従業員のマスクの着用、手洗い、うがいの励行、そして、消毒液の設置などの感染予防対策を徹底することなどの要請を行ってきたところです。
更に、密室であって乗客と乗員の距離が比較的近いバス、タクシー事業者につきましては、先般、追加的に、始業点呼時における運転手の体温の申告、マスクの着用等の感染予防対策が取れていることの確認、発熱やせき等の症状がある場合における乗務中止、そして、速やかな医療機関への受診などの対応を要請いたしました。
一昨日16日、日本交通の千住営業所に伺い、現場の第一線における感染予防の対応状況を視察させていただきました。
当省から要請している対策をしっかり行っていただいていることを確認いたしましたとともに、タクシー車内の清掃、消毒、また、営業所へのマスク、消毒液の備蓄などの自主的な取組も確認することができました。
鉄道、航空の分野におきましても、従業員のマスク着用などの感染予防対策が着実に実施されているほか、例えば、東海道・山陽新幹線全駅などへの消毒液の設置、また、外国航空会社を含めた全ての日本と中国本土の間を運航する航空機の機内消毒などの措置が着実に実施されているところです。
国土交通省としましては、引き続き、各事業者における新型コロナウイルスの感染拡大防止の取組が確実に実施されるようしっかりと取り組んでまいりたいと思っています。

(問)整備新幹線の西九州ルートの件ですが、先週、佐賀県からの質問状に国土交通省が回答を出され、それについて佐賀県が回答になっていないとして、来月にまた文書で質問をするという考えを示しています。
前回の会見で大臣から手紙のやり取りはこれ以上したくない趣旨の御話もされていましたけども、例えば、また知事との会談を要請されるとか、今後どういう対応を取られるのかお願いいたします。
(答)昨年の9月11日に大臣就任した日の会見で、代表の皆さま方から質問を受けた中の3つのうちの1つが、九州新幹線の長崎の部分のことでした。
そのときに、確か、私が申し上げたことは、もめているということはよく承知をしているけれども、佐賀県の思いや主張を正式に理解をしていないし、まだ大臣として佐賀県の山口知事ともお会いしたことがないので、機会を見つけてしっかりとお会いし、腹蔵なく率直な意見交換をしたいということを会見で申し上げたと思います。
その後、この間に2度、知事とは2人きりで話し合う機会を持てました。
そのとき私が冒頭申し上げたことは、国土交通省としては、整備新幹線というのは、全国のネットワークを張るということは非常に重要だと認識している、そうした中で、これまで佐賀県の具体的な御要望や問題点、様々な話を聞いたことがなかったということで、しっかりとしたそうした場を、知事と大臣たる私の間の信頼関係を構築して、率直な話合いをしたいと申し上げました。
山口知事はぶら下がりでも仰られたと思いますが、5つの選択のうち、3つの選択の結論であれば、すぐOKと言いますよ、という話が1つあったのと、もう1つは、協議をしていくのは全然構わないけれども、最初からフル規格ありきということであると、なかなかそういった協議が進むのは難しいと、こういうお話がありました。
私は、結論としてフル規格では駄目という話かというとそうではないと、協議の場では5つの選択をフラットに話し合うということであれば、政治家同士というか、知事と大臣同士の話し合いというのはウエルカムだということで、それが最初の話で、2度目が行われたと承知をしております。
そうした中で、それは非常に順調にいっていたと思いますし、ただ私も通常国会が始まると、なかなか佐賀に行くということは難しいですし、知事も大変お忙しい中で東京に出てくるということも難しいので、国土交通省と佐賀県の信頼関係の中で、これまで解決できなかった様々な問題の解決のために、率直に協議ができる場を作ろうということで、そうした方向で話が進んでいました。
この会見の場でも申し上げたかもしれませんが、それが昨年12月の末の話だったので、年明け早々にも実務的な建設的な協議に入れると思ったところでありますが、残念ながら、現状は手紙のやり取りみたいなことが続いているということは、率直に申し上げて、非常に理解に苦しむ状況であります。
これは知事と私の信頼関係で始めていることでありますから、その我々の信頼関係を損ねるような形での事務方のやり取りというのは、理解できない。
ですから、何か確認されたい点があるのであれば、知事から直接私に話があることが大事なのではないかと思います。
この手紙のやり取りの中で、フル規格を前提としないのかとか、何を今更そんなことを確認しているのかと、そもそも昨年の2度目の会談の中で、そういう前提の中で腹蔵なく何でも話し合いましょう、よい知恵を出せるようにしましょうということで、結論がどうなるかみたいなことを事前のやりとりで確認を取るというのは、私は非常に違和感を感じます。
ですから、いずれにしても速やかに佐賀県との間で協議が開始されることを強く期待しますし、2度の会談で私たち当事者は信頼関係が構築されつつあると、信頼をしてこの大きな問題を解決しようと私はそう思っておりましたので、そうした思いにしっかりと応えていただきたい、こう思うところであります。

(問)話題変わって恐縮ですが、森友学園をめぐる国有地の売却問題についてです。
工事を担当した藤原工業は開校予定だった小学校の土地と建物の一括での売却を求めています。
これに国が応じないのはなぜでしょうか。
(答)御指摘の件につきまして、現在、調停が既に申し立てられている状況であると承知をしておりますので、大変申し訳ないですが、今の段階でそのことについてコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
(問)今、調停中ということですけれども、一括売却に国が応じない理由はこの土地が第三者の手に渡れば、値引きの根拠となった地中のゴミがないことが明らかになるからだという見方もありますが、このことについて大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
(答)そのことについてもコメントはできません。

(問)先ほどの新幹線の話ですけれども、佐賀県側は文書でまた質問するということを言っておりますが、文書で回答する考えがあるのかということと、また大臣と知事が会談するということを大臣側が呼びかけるということを考えてらっしゃるのでしょうか。
(答)報道しか知らず、知事から直接聞いているわけではありませんが、県議会が終了してから手紙で回答してくるということについて、大変違和感を感じているということです。
お互いの信頼関係を損なうようなことだと私は感じざるを得ないので、そうならないように、多分知事はそのようには思ってないと思いますので、これは私の推測ですけど、これまでいろいろなことが国と県との間であったのかもしれませんし、それで事務方同士では信頼関係が醸成されていないのかもしれませんが、知事と私たちは2回の会談でそうした信頼関係を構築して、先ほども言いましたけれども、これからの佐賀のため、九州のために賢明な結論を得るように、お互いが率直に腹蔵ない意見を交換しながらよい結論を出し合いましょうとのことだったので、そうしたことに早く一歩でも前に進めていきたいというのは知事も私も同じ思いだったと思います。
繰り返しになりますけど、文書のやり取りは誤解を招きますし、いろいろなことを腹蔵なく言えるように対面で協議をはじめていただきたいというのが私の強い思いです。

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