大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2020年4月7日(火) 9:15 ~ 9:23
国土交通省会見室
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件につきましては報告はございませんが、別に私の方から1点御報告をさせていただきます。
北海道ウポポイの開業の延期についてです。
今月24日に開業を予定しておりましたウポポイは、改めて言うまでもなく多くの方々にアイヌ文化の素晴らしさを伝え、またその理解を深めていただくための大変重要な施設であり、国としても直轄事業としてこれまで整備を進めてきたところです。
地元の皆さま方の期待も大変大きいことから、前回の会見では、私は、4月24日の開業は基本的には実施したいと申し上げましたが、同時に、地元の御意向をしっかり踏まえることが重要だと。
当然のことながら専門家会議の判断も大事だということも申し上げ、地元の方々と連携を密に取りながら、状況を見極めていきたいと申し上げたところです。
現在、北海道では新型コロナウイルスの感染者数は比較的安定傾向にあり、特に地元の白老町(しらおいちょう)では感染者もまだ確認されておりません。
しかしながら、全国的な感染状況を勘案し、またウポポイに寄せられる地元の期待が大変大きいことから、このウポポイのスタートは、最高のお祝いの気持ちの中で、最高の形でスタートさせたいと。
それが何より重要であると考え、また御地元も同様のお考えであると確認いたしましたので、この度、その開業については延期することといたします。
5月23日土曜日に開業の記念式典を予定し、29日金曜日からの開業をするということにさせていただきたいと思っております。
今後、地元の皆さんと連携を取りながら、新たな開業日までの間を「攻めの準備期間」と位置づけまして、ウポポイの更なる認知度の向上、また新たな開業に関する情報の発信など、本格開業後の来場を一段と加速する取組をしっかり進めていきたいと。
また、当然のことながら、感染症対策をはじめとする準備もしっかりと進めてまいりたいと思っております。
詳細につきましては、後ほど資料を配付させていただきます。
私からは以上です。
よろしくお願いいたします。

質疑応答

(問)緊急事態宣言が本日にも出される見込みとなっておりますが、国土交通省の初動について教えてください。
(答)昨日の新型コロナウイルス対策本部におきまして、総理より、本日にも緊急事態宣言の発出を行いたいとの考えが示されました。
緊急事態宣言の発出後、国土交通省としても速やかに省内の対策本部を開催し、必要な指示を行いたいと考えております。
公共交通や物流は、言うまでもなく我が国の国民生活、また経済活動等を支える最重要のインフラであり、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、緊急事態においても必要な機能を維持することが求められるものと認識しております。
国土交通省といたしましては、この国民生活、また、経済活動等を維持するべく、今後の動向を丁寧に把握しつつ、関係地方公共団体や関係事業者の皆さんと連携して、必要な輸送機能の確保に全力を挙げてまいります。
あわせて、公共交通や物流を通じた感染拡大の防止をこれまで以上に徹底するため、これまでも駅・車内等での放送を通じたテレワーク・時差出勤の働きかけ、また、鉄道車内やバス車両における換気の励行、車内や駅構内における放送やポスター等を通じた咳エチケットの周知、また、アルコール消毒の設置等、利用者の感染防止策に取り組むとともに、現場で働かれている運転従業者等の皆さんの感染防止のため、マスクの着用、うがい・手洗い及び毎日の検温の励行、そして、調子が悪いときには休みやすい職場環境の整備等を要請してきたところですが、これらの対策の一層の徹底を図ってまいりたいと考えております。

(問)今、必要な輸送機能の確保に全力を挙げていくとのお話でしたが、1点確認させてください。外出や移動の自粛を促すために首都圏の鉄道事業者等に対して、減便や終電の繰り上げを要請するというお考えはあるでしょうか。
(答)今日、緊急事態宣言が発出された後は、当然のことながら、今後の状況次第で様々な対応を取ることが考えられると思いますが、国土交通省として現時点でそうした検討を行っておりません。
一部の報道であるような具体的な検討は今のところ行っておりません。
鉄道につきましては繰り返しになりますが、我が国の国民生活、経済活動を支える重要なインフラであり、基本的には緊急事態においても必要な機能を維持することが求められているものと、法的に求められていると認識しております。

(問)緊急事態宣言が出された場合の鉄道の運行について関連でお尋ねしますが、基本的に、仮に減便をすると車内の乗客の密度が上がって感染のリスクが高まるということも想定されると思います。
そういうリスクがある中で、国土交通省から仮に減便をお願いする場合というのはどういうケースが考えられるか、仮定の話で恐縮ですが教えていただけますか。
(答)先ほど申し上げましたとおり、そうしたリスクについても、鉄道事業者の方からもそのようにお話がございますので、今の特別措置法では、公共交通機関として責務を果たすようにということを求められていますので、基本的にはそれが原則だということです。

(問)ウポポイについて伺います。
5月29日に延期されるということなのですけれども、もし大都市圏の感染が終息しなかった場合、5月29日からの更なる延期という可能性もあるのでしょうか。
開業する場合の条件について、大臣はどのように考えているのでしょうか。
(答)先ほど申し上げたとおりですけれども、ウポポイの開業について、現時点で、北海道、白老町(しらおいちょう)などの御意向を踏まえ、また、今の感染の状況を勘案すれば、1月程度の開業延期が望ましいということで、5月29日からということを決定させていただきました。
現時点で言えることはそれだけで、我々としては5月29日開業に向けて様々な前向きな準備をしていこうということです。
5月のいつということはありませんが、然るべきときに、29日の開業でゴーサインが出せるのかということは、ある時点では検討しなければいけないと思いますが、今日の段階では、4月24日から5月29日に1か月間延期をするということで、そこまでには何とか。
我々も一刻も早い終息を政府全体で目指しているわけですので。
ウポポイが反転攻勢ののろしを上げられるような、大きな大切なイベントだと思っておりますので、成功裏に終えられるように最大の準備を尽くしたいと思っております。

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