大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年7月28日(金) 11:12 ~ 11:28
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)国土形成計画及び国土利用計画について

(大臣)

本日の閣議案件で、私から1点報告があります。
本日の閣議で、新たな国土形成計画及び国土利用計画が閣議決定されました。
国土形成計画では、新たな国土の将来ビジョンとして、「新時代に地域力をつなぐ国土」を掲げ、質の高い交通やデジタルのネットワークを通じて、「シームレスな拠点連結型国土」の構築を図ることとしています。
また、この実現に向け、デジタルとリアルが融合した地域生活圏の実装等に取り組み、地域の魅力を高めて、地方への人の流れを作り出していくこととしています。
7月4日に、岸田総理に、国土形成計画の最終案を御報告した際にも、総理から、関係府省と緊密に連携しながら、新たな計画全体の実効的な推進を図るよう御指示を受けたところです。
国土交通省として、この新しい計画の推進にしっかりと取り組んでいきたいと決意しています。
詳細は後ほど事務方から説明します。

(大臣から)ビッグモーターへの立入検査等について

(大臣)

このほか、私から1点報告があります。
ビッグモーターの不正事案に関し、国土交通省は、26日(水)、ビッグモーターの和泉(いずみ)社長などに対し、特別調査委員会の報告書にある内容を中心に、道路運送車両法に違反する疑いがないか、という観点からヒアリングを行いました。
また、国土交通省としては、更なる事実関係の確認を行うため、本日9時より、特別調査委員会の報告書に記載されている34事業場に対し、一斉に立入検査を行っています。
さらに、34事業場も含めた全国135事業場について、道路運送車両法に違反する事案の有無などについて報告を受けることとしています。
詳細は自動車局にお尋ねください。
私からは以上です。

質疑応答

ビッグモーターへの立入検査等について

(記者)

2問お願いいたします。
まず1点目ですけれども、先ほどありましたビッグモーターの立入検査、34店舗に今朝実施されていますが、現在の状況と、もう一つ、26日(水)のヒアリングからわずか2日後の検査となっていますが、その狙い、そして今後の結論を出すまでのスケジュールについて教えていただけますでしょうか。

(大臣)

先ほど御報告した、26日(水)のヒアリングの結果については、現在、その内容を精査するなど事実関係の確認を行っていることから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
そしてこの26日(水)に和泉社長などに対しヒアリングを行いましたが、現場の従業員の記憶などが残っている間に、更なる事実関係の確認を行うため、本日一斉に立入検査を実施したものです。
現在検査の実施中だと認識しています。
いずれにしても、国土交通省としては、現在実施している立入検査の結果等も踏まえ、関係省庁とも連携して、事実関係の確認を進めるとともに、道路運送車両法違反が認められれば、厳正に対処してまいりたいと思います。

自動車整備業界全体の信頼性確保について

(記者)

2点目です。
今回のような問題が発生しますと、業界全体の信頼性が揺らぎかねないと思いますが、同業他社に関する調査のようなものは現時点でお考えありますでしょうか。
また、今後業界の信頼性確保に向けて、国土交通省として取り組むことはありますでしょうか。

 (大臣)

まず1点目の他の自動車整備業者に対する調査について、まずは、今般の事案について、事実関係の確認に注力したいと思います。
そして2点目の業界の信頼性確保に向けた取組みについて、まずは、今般の事案について、事実関係の確認を進めることが重要であると考えています。
その上で、必要に応じて適切に対応したいと思います。

ビッグモーター店舗前の街路樹枯死事例について

(記者)

ビッグモーターについてお伺いします。
ビッグモーターを巡っては、店舗前の街路樹が枯れるなどの問題も出ていて、国土交通省も調査に乗り出していると伺っています。
今週中にも数をまとめるとのことですが、対応をお願いいたします。

 (大臣)

私も報道を聞いて、もしそれが事実であれば、本当に信じられないことだなと感じた次第ですが、現在、国土交通省が管理する直轄国道について、同様の被害がないか調査を実施しているところであり、結果がまとまり次第、お知らせすることを予定しています。
なお、枯死した箇所については、原因を調査し、除草剤が撒かれていることが確認された箇所については、警察当局に対し被害届を提出する必要があると考えています。
また、原因者が特定されれば、原因者に対する損害賠償等を請求する必要もあると考えており、今後関係機関とも相談、調整しながら必要な対応を検討していきます。
また、自治体が管理する道路については、各自治体において適切に対応されるものと考えていますが、各自治体から相談があった際には、適切に対応していきたいと思います。

時間外労働上限規制の万博工事への適用除外要請について

(記者)

万博のパビリオン建設について伺います。
万博協会の方から、建設が遅れていて、工期が限られている中で、政府に対して来年春に建設業界に対して始まる残業規制を例外的に適用しないよう要望したといった報道があります。
その事実関係を確認させてください。
また、業界を所管する国土交通省の受け止めと、今後の対応についてもお伺いします。

(大臣)

労働基準法の問題は、国土交通省の所管ではないため、万博協会からの要請は受けていません。
他の政府機関への要請についても、お答えする立場にありません。
その上で申し上げますと、国土交通省としても、大阪・関西万博の成功に向けて最大限、協力をする方針であり、海外パビリオン建設についても、円滑な受発注につながるよう、建設業界の懸念を、経済産業省にお伝えしているところです。
また、お伝えしてきました。
具体的には、建設業界からは、一つに施工会社の判断に必要な設計等の情報が速やかに提供されること、二つに2024年4月からの労働時間の上限規制も踏まえた適切な工期設定や、適正な金額が用意されることが基本的な前提として、必要であると建設業界からは聞き、経済産業省にお伝えしているところです。
国土交通省としては、こうした懸念が解消されるよう、経済産業省をサポートし、適切に対応していきたいと思います。
(記者)
確認なのですが、仮に万博だけ残業規制の適用外とするとなった場合、法的にいろいろなハードルを乗り越えないといけないと思うのですが、その際に国土交通省としては、特にできることはないとの認識でよろしいですか。
(大臣)
この制度そのものは、国土交通省が所管する制度ではありませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、所管する制度が法律の趣旨に則って判断されるものと考えています。

ビッグモーターへの立入検査等について

(記者)

ビッグモーターに絡んでですが、34店舗ということで、これだけ一斉に立ち入るのは私もあまり記憶にないのですが、ここまで一斉に及んだというのはやっぱり報告書にも記された不正行為がそれだけ広がりを持っているということを一つ材料にしたという理解でよろしいのでしょうか。

(事務方)

自動車局です。
実際に違法行為があったかどうかについては、まだ事実関係を確認中ですので、現時点ではそういう認識はありません。
34店舗一斉に入った心は、報告書に34店舗にあって、全てについてきちんと事実関係を確認する必要があると判断をしたからです。

立入検査の報道のあり方について

(記者)

今回のビッグモーターの抜き打ち立入検査の報道の在り方について確認をしたいと思います。
今回広報課は7時に情報を撒いて、記者クラブに対して9時まで報道するなよ、という前提付きで浦和(うらわ)美園(みその)のお店に集まってと、事前に流したのですが、9時解禁というのを私が知る限り、7時台からテレビでばんばん流れ始めました。
抜き打ち検査は、抜き打ちだから意味があるわけで、その1時間も前に国土交通省が来るぞということを全国に知らしめる。
こういうやり方があっていいのか。
これは広報課大失態だし、記者クラブの在り方にも問題があると思うのですが、いかがでしょうか。

(大臣)

私の認識では、立入検査は各役所が行っていますが、これまでのやり方から特に大きく変わった点はないかと思います。

(記者)

今回はただのみんなで用意して出そうということではなくて、抜き打ち検査ということで、それに事務方はどのように理解されているのですか。
抜き打ち検査を事実上反故にする、形骸化させるということですよね。
1時間あったらパソコンの材料消すとか、必要だったらパソコン自身を捨てるということもできます。
それから1時間あったらシャッターを降ろして検査官に入られないようにもできる。
これはもの凄い大変なことを広報課と、抜け駆けした1発目はどうもFNN(エフエヌエヌ)さんらしいですけど、それに追随したテレビ局もいくつもあったようです。
これは国益に反すると思うのですが、そのように大臣はお考えになりませんか。
事務方にも是非聞いてみたい。

(事務方)

広報課です。
今神領さんからお話しありましたように今回の抜き打ち立入検査について、報道の皆さまには2時間程前にお知らせはさせていただいたところです。
検査の趣旨等に鑑みて今後の在り方については、またクラブの皆さまとも相談しながら進めていきたいと考えています。

(大臣)

抜き打ちで行うという基本方針は、今回貫徹されたと私は思います。
7時に広報するのは私が承認しました。
ただし、抜き打ち検査という趣旨は貫徹されていると私は思います。

ビッグモーターへの立入検査等について

(記者)

冒頭の発言で質問なのですが、135事業所についても車両法違反の有無を聞かれるとのことですが、これはいわゆる昨年来4件、ビッグモーター不正車検で処分を受けてございますが、この135事業所というのは、いわゆる民間車検場の指定で、そこに関する不正車検の有無についても調べますという理解でよろしいでしょうか。

(事務方)

自動車局です。
135事業所は、国の指定を受けた民間車検場と指定は受けてないが整備を行う認証工場があり、併せて135あります。
そこについては、不正車検も含めて道路運送車両法に違反する事案がないか報告を求めるものです。

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