大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年11月14日(火) 9:01 ~ 9:10
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告することはありません。

質疑応答

補正予算案のポイントおよび住宅取得支援に係る予算の狙いについて

(記者)

総額で2兆円余りの今年度の補正予算案がまとまりました。
この補正予算案について、大臣の所感を伺いたいと思います。
併せて項目別にみるとフラット35やエコすまい支援事業といった子育て世帯が住宅を取得するための費用の補助に手厚く予算が盛り込まれた印象を受けましたが、この背景や狙いも併せてお願いします。

(大臣)

先週10日(金)に閣議決定された令和5年度補正予算案では、国土交通省関係として、2兆682億円を計上したところです。
具体的には、現下の資材価格の高騰等を踏まえた、防災・減災、国土強靱化の推進、生産性向上に資する道路・港湾等のインフラの整備、物流の革新の実現に向けた取組、持続可能な観光の推進、地域公共交通のリ・デザイン、海上保安能力の強化などを盛り込んだところです。
この中で、昨今の住宅取得をとりまく厳しい環境も踏まえ、子育て世帯による住宅の取得をしっかりと支援するための取組みも盛り込んでいます。
具体的には、まず、「こどもエコすまい支援事業」の後継事業として、新たに「子育てエコホーム支援事業」、こういう命名をしました。
「子育てエコホーム支援事業」です。
これを創設します。
この事業を通じて、「子育て世帯や若者夫婦世帯」による省エネ住宅の取得を積極的に支援していきます。
また、住宅金融支援機構による「フラット35」について、「固定金利型住宅ローン」の金利上昇を考慮し、「子育て世帯や若者夫婦世帯」を対象とした、「こどもの人数に応じた金利の引下げ」に取り組んでいきたいと思っています。
先般閣議決定された「経済対策」と、これから国会で御審議いただく補正予算に基づき、国民の安全・安心の確保や、持続的な経済成長の実現、地域活性化などに全力で取り組んでいきたいと思っています。

新幹線の整備計画・基本計画路線の決定から50年となることについて

(記者)

昨日11月13日に整備新幹線の整備計画決定から50年を迎えました。
北海道新幹線は札幌延伸に向けて資材価格の高騰や難工事に見舞われているほか、他の区間についても先行きが不透明な状況となっています。
人口減少が進み経済情勢が50年前と大きく変わって来ている中、今後どのように国民の理解を得ながら事業を進めていくお考えかお聞かせください。
また基本計画路線についても、50年前の11月15日に決まりましたが、未だ整備計画への格上げはありません。
大臣の見解と今後の国土交通省の取組みをお聞かせください。

(大臣)

今から50年前の昭和48年、全国新幹線鉄道整備法に基づいて、五つの路線に係る整備計画及び11の路線に係る基本計画が定められました。
これまで整備計画路線については、財源スキームを策定し、政府・与党として建設の推進に努めているところです。既に開業している北海道・東北・北陸・九州のいずれの新幹線についても、多くの国民に利用され、新幹線鉄道への高い評価をいただいているものと考えています。
新幹線ネットワークは、地域相互の交流を促進し、我が国の産業の発展や観光立国の推進など、地方創生に重要な役割を果たすとともに、災害時における代替輸送ルートの確保など、国土強靱化の観点からも重要です。
国土交通省としては、こうした整備新幹線の意義や効果について丁寧に説明するとともに、引き続き、地域の声を聞きながら、着実な整備に努めていきたいと思っています。
また、基本計画路線については、各地域から様々な御要望をいただいています。
国土交通大臣室にもたくさんの御要望に来られています。
まずは整備計画路線の確実な整備に目途を立てることが最優先の課題と考えており、今の五つの整備路線の完成をしっかり目指していきたいと思っています。
国土交通省としては、現在、基本計画路線を含む「幹線鉄道ネットワーク等に関する調査」を行っており、このような取組みにより、基本計画路線を含む幹線鉄道ネットワーク等の今後の方向性について、引き続き検討を行っていく決意です。
国民の皆さまの理解を得ながら進めていきたいと思っています。

ブッキング・ドットコムの仕組みが悪用された事案について

(記者)

宿泊予約サイトブッキング・ドットコムが悪用されて、予約客のクレジットカード情報が盗まれる被害が相次いでいることがわかりました。
事実関係は確認されていますでしょうか。
また、被害防止に向けた対応はどのようにお考えでしょうか。

(大臣)

報道の件については、一昨日(12日(日))、観光庁からブッキング・ドットコム社の日本法人、ブッキング・ドットコムジャパン株式会社ですが、この日本法人に対し聞き取りを行ったところです。
それによると、同社のシステムを利用し、宿泊施設を装って旅行者からクレジットカード情報を盗む被害が全世界で発生している、また被害状況については現在調査中である旨の報告があったところです。
観光庁においては、この報告を受けた同日、ブッキング・ドットコムジャパン株式会社に対し、事実関係・被害状況等の早急な調査と、被害に遭われた方への丁寧な対応を行うこと、旅行者、宿泊施設への正確な情報提供と被害拡大防止のための注意喚起を迅速に行うこと、原因の調査分析と再発防止対策の実施を進めることを指示したところです。
また、昨日(13日(月))、観光庁からも、宿泊業界団体、旅行業界団体に対して注意喚起を行ったところであり、引き続き、本事案をしっかり、国土交通省としても観光庁としてもフォローしていきたいと思っています。

杉田水脈衆議院議員の発言について

(記者)

自民党の杉田(すぎた)水脈(みお)衆議院議員がユーチューブの番組で、アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとの見方を示した上で、関係者を揶揄する発言をしました。
このことについての受け止めと、今後の国土交通省としての対応をお聞かせください。

(大臣)

杉田議員からそのような発言があったことは承知していますが、個々の国会議員の発言について、私の立場から具体的にコメントすることは差し控えたいと思います。
その上で一般論として申し上げれば、アイヌの方々に対して、アイヌであることを理由として、差別することはあってはならないと考えています。
国土交通省としては、アイヌ施策推進法に基づき、アイヌの方々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現に向けて、引き続き、施策を推進していきたいと強く決意しています。

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