大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年11月17日(金) 9:03 ~ 9:09
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告することはありません。

質疑応答

スイスポートジャパン労組の通告における事実関係および運航への影響等について

(記者)

空港の地上業務を行うグランドハンドリングに関してお伺いいたします。
スイスポートジャパンの労働組合が長時間労働の改善が行われていないとして、来月から一切の時間外労働を行わないと会社側に通告しました。
スイスポートジャパンは国内大手のグランドハンドリングに携わる一社で、年末年始の繁忙期を迎える中での動きとなりましたが、国土交通省として事実関係をどう把握しているのか、影響をどう見ているのか、またグランドハンドリング、今様々人手不足の問題言われていますけれども、国としてどう対応を進めていきたいのかについてお伺いしたいと思います。

(大臣)

御指摘の報道については、承知しています。
グランドハンドリング等の空港業務の人手不足は喫緊の課題であると認識しており、そのためにもこれらの担い手の処遇改善は非常に重要であると考えています。
また、本件については、仮に労働組合が通告どおりの対応を行った場合には、スイスポートジャパンがグランドハンドリングを受託している国際便の運航にも、影響が懸念される事態であると国土交通省としても認識しています。
このため、国土交通省としては、事実関係を早急に確認するとともに、労働基準法に則した形で、航空便の運航への影響を最小限に留めるよう、スイスポートジャパンを指導していきたいと考えています。
なお、スイスポートジャパンは、現時点においても労使間交渉を続けているところであると聞いていますので、これ以上具体的に言及することは差し控えさせていただきます。
いずれにしても、引き続き状況を注視し、適切に対応していきたいと思います。
なお、外国エアラインの受入にあたっては、本年6月に公表した「持続的な発展に向けた空港業務のあり方検討会」における中間とりまとめにおいて、グランドハンドリング等の空港業務の現場に過度な負担が集中しないよう、重々留意していくべきである旨が明記されました。
これに基づく対応を国土交通省としても行っているところです。
空港業務の処遇改善は喫緊の課題であることから、引き続き、中間とりまとめを踏まえた対応を進めていきます。

人手不足が顕在化する中でインバウンド目標に向けての中長期的な認識について

(記者)

グラハンもそうなのですが、宿泊施設とか、バスとか、観光施設とかで、人手不足が顕在化していて、先日10月の単月のインバウンド数が初めてコロナ前を超えたわけですが、政府が30年に6000万人という目標を掲げている中でどのように対応していくのかを伺えればと思います。
補正予算にも受け入れ体制の強化が盛り込まれたと思うのですが、長期的な大臣の御認識を伺えればと思います。

(大臣)

まず中長期的には処遇改善が一番大きな課題だと思います。
業界は違いますが、例えばタクシー運転手不足も言われましたが、値上げ等の認可を促進することで収入が少し増えた、そうなると今人手が戻ってきている、増加している、こういう現象もあります。
これは他の業界ですが、観光業界においても人手不足の大きな原因の一つは、処遇が全産業平均に比べても低いということなので、これを改善する、これが中長期的には非常に大事だと思います。
そして短中期的には、いわゆるデジタル化等を通じて、労働生産性を上げていく、またいろいろな機械化、ICT化等を行って人手不足を補っていくことも必要になってくると思います。
今回の補正予算においてもそれらを措置するための予算を用意したところです。
こういう形で観光業界、これから観光は日本経済の一つの大きな柱になると思います。
究極的な平和産業ですし、しっかり伸ばしていかなければいけないと思います。
そういう意味でこの人手不足対策にしっかり対応していきたいと思います。

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