大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2024年2月2日(金) 9:31 ~ 9:39
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。

質疑応答

能登半島地震による液状化被害への対応と、全国での懸念される地域への対応について

(記者)

能登半島地震の液状化の被害についてお伺いします。
発生から1ヶ月過ぎまして、今のところ把握している被害状況と、復旧に向けた今後の作業の見通しをお聞かせください。
それとこれまで各地で取り組んできた液状化の防止対策の内容と、今後他の地域で対策を広げるために方策がもしあればお願いします。

(大臣)

令和6年能登半島地震により、石川県、富山県、新潟県の広い範囲で、液状化により、1万件を超えると見込まれる、甚大な宅地被害が発生したものと承知しています。
国土交通省では、TEC(テック)FORCE(フォース)による被害状況の現地調査を進めているほか、被災した地方公共団体へ職員を派遣し、技術的支援や今後の液状化対策に関する助言を行っています。
また、被災した方々が、今後も、安全に、安心して住み続けられるよう、地方公共団体が実施する、公共施設と宅地との一体的な液状化対策に対して、防災・安全交付金による支援を実施するなど、財政面の支援にも取り組んでいきます。
加えて、後半の全国の液状化被害に対しての対応ですが、全国の液状化被害が懸念される地域においても、今後発生し得る大地震等による被害を軽減するため、液状化の予防対策を促進していく必要があると考えています。
国土交通省としても、地方公共団体が実施する、液状化に対する安全性の調査や、住民への情報提供、対策工事などの取組をしっかり支援していきたいと思っています。

「航空の安全・安心確保に向けた緊急対策」の進捗状況及び再発防止対策について

(記者)

今日で羽田空港で日本航空機と海上保安庁の機体が衝突した事故から1ヶ月となります。
事故後、国土交通省では緊急対策を施して、検討会でもこれから検討が進んでいくと思うのですが、今後の国土交通省の対応と、検討会で重点的に議論していきたい点を改めてお願いします。

(大臣)

羽田空港での航空機衝突事故発生から、本日で1ヶ月が経ちました。
改めて、事故で亡くなられた海上保安庁職員5名とその御家族に対し、心からお悔やみを申し上げたいと思います。
そして今回の事故に遭遇された方とその御家族の皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
公共交通機関において、輸送の安全確保は全てに優先されるものです。
今回のような痛ましい事故が二度と発生しないよう、再発防止を徹底し、公共交通機関としての航空の信頼回復を図ることは私の大きな使命の一つと考えています。
このため、運輸安全委員会の事故調査報告を待たず、1月9日には、直ちに取り組むことができる安全・安心対策を「緊急対策」として取りまとめました。
「滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員」の配置をはじめ、羽田空港においては、1月30日に「管制官とパイロットの交信に関する緊急会議」を開催するなど、全ての緊急対策を実施済みであり、その他の空港においても、ほぼ全ての緊急対策を実施しています。
また、先月19日には「羽田空港航空機衝突事故対策検討委員会」の第1回を開催しました。
本年夏の中間とりまとめを目指して、外部有識者の御知見を踏まえ、パイロットと管制官に対する注意喚起システムの強化、パイロットと管制官の交信の見直しの必要性などについて、ハード・ソフト両面でのさらなる安全・安心対策を検討いただいています。
引き続き、このような取組みを着実に進め、最終的には、運輸安全委員会の事故調査報告も踏まえ、抜本的な安全・安心対策を講じていきたいと決意しています。
以上の努力を今しているところです。

(記者)

今の御発言に関連して、今回の羽田の事故について、やはり空港の航空交通の過密化が背景にあるのではないかというような指摘があります。
ちょうど1ヶ月ということもありますが、インバウンド政策など、要するに航空交通を少し減らすとか、そういった見直しの方向性はあるのかお聞かせください。

(大臣)

今、基本的には運輸安全委員会で事故調査が行われていまして、それを受けて、抜本的な安全対策を施したいと思っていますし、その前にも、この事故に対しての調査委員会で、中間とりまとめがこの夏には出てきます。
それらを踏まえて、そういう議論の中で、今おっしゃった論点についても、お話があるかもしれませんが、そういうことも踏まえながら今後検討させていただきたいと思っています。
 

相次ぐ空港での事故・トラブルへの受け止めについて

(記者)

また関連してなのですが、昨日も伊丹(いたみ)で全日空機同士の接触があったと思うのですが、年明けから航空機の事故、トラブルに歯止めがかかっていないように素人目には見えるのですが、そういったトラブルの頻度という観点で、大臣はどういう御見解を持っていらっしゃるか教えていただきたいです。

(大臣)

昨日も伊丹空港で接触事故がありました。
ここ1ヶ月、こういう接触事故等が多発しているという認識、私も正直そう感じています。
そういうことも含めて先ほども申し上げましたが、航空の安全・安心対策どうあるべきかということについて、今後、今検討委員会で検討されていることも含めて、しっかりと我々としても考えていきたいと思っています。

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