2026年3月13日(金) 10:30 ~ 10:44
国土交通省会見室
金子恭之 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
(記者)
中東情勢に関して、航空・海運・観光への影響についての最新の状況について伺わせてください。
特に、先日、ペルシャ湾の商船三井の船が損傷しましたが、大臣の受け止めの方をお願いします。
また、今後もペルシャ湾の日本関係船舶が損傷する可能性があると思うのですけれども、国土交通省の対応などをお願いします。
(大臣)
中東情勢に関して、本日7時時点で把握していることを申し上げます。
まず、航空関係についてですが、前回10日の会見の際にお伝えした状況と大きく変わっていません。
日本への直行便については、エミレーツ航空のドバイと羽田、成田を結ぶ路線を除いて、引き続き多くの路線が欠航しています。
次に、海運関係についてですが、日本関係船舶については、現時点で、ペルシャ湾内に45隻が入域していると報告を受けています。
このうち、現地時間11日未明、商船三井が保有・管理するコンテナ船1隻の一部に損傷があることが確認されていますが、全乗組員に怪我はなく、また、当該コンテナ船には浸水等の被害は発生しておらず、航行に支障はないとの報告を受けています。
同社においては、現在、関係者と連携の上、原因について調査を進めるとともに、引き続き、安全を最優先に、当該船舶の状況把握及び情報収集に努めているところと聞いています。
ホルムズ海峡を巡る情勢については、重大な関心を持って鋭意情報収集を行っていますが、本件事案を含め船舶が損傷を受ける事案が発生している状況を深く懸念しています。
各運航会社との間で安否確認を実施していますが、現在までのところ、当該船舶以外の日本関係船舶については、船体の損傷はないとの報告を受けています。
なお、24人の日本人乗組員がペルシャ湾内の日本関係船舶に乗船していますが、様々な困難の中、各船舶においては、船長が現場の状況に応じて「より安全である」と判断した海域において待機しているものと承知しています。
国土交通省としては、2月28日に私から、総理からの指示を受け、「情報収集を徹底するとともに海路・空路の状況把握と関係者への情報提供を行うこと等、対応に万全を期すこと。」との指示を省内に出しています。
また、先程申し上げた船体の一部が損傷する事案の発生を受け、一昨日11日に、海事局から日本船主協会に対し、改めて、同協会から、傘下の事業者に対し、付近を航行する関係船舶及び乗組員の安全確保の徹底を周知するよう、注意喚起を行ったところです。
日本船主協会からは、情報共有や関係国への働きかけなど、船舶の安全確保に向けた措置を講ずるよう要請を受けているところでして、国土交通省としては、関係省庁とも連携の上、対応に万全を期してまいります。
最後に、観光関係についてですが、中東地域の日本人ツアー参加者の状況については、現時点において被害の情報は入っておらず、中東地域のツアー参加者は当該地域を出国したとの報告を受けています。
また、中東路線が運航停止するなどによるインバウンドの影響については、引き続き状況を注視してまいります。
引き続き、今後の情勢を注視しながら、関係業界・事業者や関係省庁との間で連絡を密に取り、対応に万全を期してまいります。
広島県における虚偽の公文書による国庫負担金の請求について
(記者)
広島県の虚偽公文書の問題でお伺いします。
災害復旧事業に関して、広島県が虚偽の公文書で国の補助金を得た問題を巡って、国土交通省は11日付けで県に返還命令と交付決定の一部取消しを出されました。
過去10年間、こうした行っていない返還命令を出さざるを得なかった今回の件について、まず改めて受け止めをお伺いします。
そして県の報告を受けて、先週、内容を精査しているところとおっしゃっていましたが、交付決定の取消しや命令の対象となった虚偽公文書の数や返還額は、県の一次調査の内容そのままの結果になりました。
県の報告内容をどう評価されたのかお伺いします。
(大臣)
広島県が、災害復旧事業の国庫負担金請求に関して、虚偽の協議録を添付して国土交通省に設計変更協議を行っていた件について、3月3日に国土交通省に報告がありました。
国土交通省では、虚偽の協議録が添付された設計変更協議61件について、広島県から提出された、返還を要する額の根拠となる積算内訳や協議関係書類等を、複数の担当職員で丁寧に確認して、返還額の妥当性の精査を行ってまいりました。
その結果、広島県から報告があった金額は妥当であることの確認ができたため、3月11日に、過大支給となっていた約5000万円について、補助金交付決定を取消すとともに、広島県に対し、補助金返還命令を行いました。
虚偽の公文書を用いた国庫負担金の請求が行われたことは、誠に遺憾であり、広島県においては、コンプライアンスの徹底などの再発防止策にしっかり取り組んでいただき、二度とこのような事態が発生しないよう、万全の対応をとっていただきたいと考えています。
(記者)
新千歳空港駅と札幌駅間の鉄道アクセスの改良について、北海道の鈴木直道知事が11日に、高市政権の掲げる地域未来戦略の一つとして、金子大臣にも要望したと思います。
地元では長年、ルート化や複線化、スルー化などを求められてきた経緯がありまして、知事も国に調査してほしいと述べ、JR北海道の綿貫社長も弊紙のインタビューで実現に前向きな姿勢を示しています。
新千歳空港への鉄道アクセスについて、大臣がお持ちの課題意識を伺いたいのと、実現に向けた意気込みをお願いします。
(大臣)
一昨日、3月11日に鈴木北海道知事より、「新千歳空港のアクセス強化」を含む、地域未来戦略の実現に向けた強い要望について、詳しくお話を伺いました。
新千歳空港の利用者は、訪日外国人旅行者の増加等に伴い着実に増加してきており、また、鉄道分担率も上昇傾向にあることから、アクセス鉄道の混雑問題が指摘されています。
今後も、訪日外国人旅行者の更なる増加や、ラピダス等への来訪者の増加も見込まれる中、アクセス鉄道について必要な輸送力を確保していくことは重要な課題と認識しています。
御要望も踏まえ、北海道庁等の地元自治体、JR北海道等とも連携して、今後、対応について検討していきたいと思っています。
(記者)
熊本県の八代・天草を結ぶ、八代・天草シーライン構想についてお尋ねします。
事業化を目指し、来年度から本格的な検討に着手するとの報道がありますが、現状の検討状況をお聞かせください。
また、事業化した場合の効果や期待についてどのように考えておられるかも、併せてお尋ねします。
(大臣)
八代・天草シーラインについては、令和5年度から国と関係自治体が連携して、勉強会を立ち上げ、地域の課題や資源などについて幅広く議論を重ねてきたところであり、今月中にこれまでの検討成果をとりまとめる予定をしています。
来年度からは、計画の具体化に向けた、これまでの勉強会で課題も精査していますので、その上で検討を進めていくため、勉強会を検討委員会に格上げし、道路交通の課題や需要の把握などについて、より踏み込んだ議論を進めていきます。
八代・天草シーラインが実現することで、熊本県南地域と天草地域との交流・連携が一層強化され、地域産業や観光の活性化、災害時における代替ルートとしての役割も担うことが期待されています。
引き続き、地域の皆さまの思いを受け止めながら、本プロジェクトの推進に取り組んでまいります。
(記者)
自賠責保険についてです。先の補正予算で繰戻し5700億円余りということですけれども、これは全額返ってきました。
その折にも伺いましたけれども、被害者救済は金子大臣も非常に熱心にお考えのことだと思います。
この問題、金融庁と国土交通省と両方の役所が絡んでいるわけですが、本来1月の上・中旬に行われるはずの自賠責保険審議会、あと2週間ですが新しい年度の保険料の料率を決める、これが開かれずにいます。
そういう段階ではあるのですけれども、新年度に向けて被害者救済とそれから保険加入者の負担軽減、今御案内のとおりガソリンの問題もありますが、暫定税率が廃止された、自賠責もお金が返ってきたということで、大きな流れは、高市政権は国民の負担軽減ということだと思いますが、現状、被害者救済と加入者負担軽減の両立をどのようにお考えか、是非お聞かせください。
(大臣)
自賠責保険審議会については、御案内のとおり金融庁が所管しているため、国土交通省からコメントすることは控えさせていただきます。
その上で、自動車事故被害者に対する救済事業については、令和7年度補正予算について、全額繰戻しが決定されたことを踏まえ、事業の充実を図っていきたいと考えています。
また、加入者負担については、将来にわたって被害者支援事業等の充実と安定的な継続を確保することを第一に考えて、適切に対応していきたいと考えています。
国土交通省としては、引き続き、被害者保護及び自動車運送の健全な発達に資するよう、自賠責制度の適切な運営に努めてまいります。
自賠責保険審議会が行われていませんが、新たな協議が行われるまで今の保険料は変わりませんので、そのことは実際の加入者に影響があるとは思っていません。