大臣会見

金子大臣会見要旨

2026年4月14日(火) 10:05 ~ 10:30
国土交通省会見室
金子恭之 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)新しい防災気象情報に関連する政令の請議について

(大臣)

本日の閣議案件で、私から1点報告があります。
本日の閣議で、「気象業務法及び水防法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」等を閣議決定しました。
昨年成立した気象業務法等の改正法の施行日は、本年5月29日となります。
これにより、「河川氾濫」「大雨」「土砂災害」「高潮」ごとに5段階にレベル分けした「新たな防災気象情報」は、5月29日から運用開始されます。
また、これに併せて、線状降水帯の予測に関する新しい情報発信も開始します。
従来からの「半日前」の予測に加え、より確度の高い情報を発生の2~3時間前を目標にお知らせする「直前予測」を開始します。
併せて、直前予測の結果、大雨のおそれがある地域を地図上で視覚的に示す「予測マップ」の提供を開始します。
これらの新たな防災気象情報は、何よりも、国民の皆さまの避難行動につながることが重要です。
運用開始までの1か月余り、国土交通省として、関係機関と連携し、しっかりと周知・広報に取り組んでまいります。
報道機関の皆さまにも、御協力をお願いいたします。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)熊本地震の発生から10年を迎えて

(大臣)

このほか、私から3点報告があります。
1点目は、熊本地震についてです。
本日、熊本地震の前震から10年という節目の日です。
改めて、亡くなられた方々に心より御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
熊本地震は、過去に例のない、震度7が2回発生するなどにより、死者275人にのぼる人的被害や、約20万戸に及ぶ住家被害等が発生した、極めて甚大な災害となりました。
10年前、前震の翌日である15日の夕方に地元・熊本に戻りましたが、日付が変わった16日未明、1時25分、後に本震とされる地震に私自身も遭遇しました。
前震のときは木曜日でしたので、東京にいまして、次の日に熊本に帰って、帰った日の日付が変わった後に本震に遭遇しました。
これまで経験したことのない激しい揺れに加え、緊急地震速報のけたたましい、いやな警告音や、家具などの倒壊する音に感じた恐怖は、今なお忘れることができません。
国土交通省では、被災地の賑わいと笑顔を一日も早く取り戻すため、単なる復旧で終わらせるのではなく、熊本の創造的復興に向けて、道路や河川などのインフラの復旧をはじめ、住まいと暮らしの再建、観光振興などに取り組んでまいりました。
引き続き、熊本城の復旧や益城町(ましきまち)の復興まちづくりなど、現在実施中の取組について、力強く推進してまいります。
また、甚大な被害と尊い犠牲の上に得られた教訓、例えば、地震の後にも同程度の地震が起こり得ることなど、この地震から得られた教訓を風化させず、防災・減災に繋げていくことが重要です。
このため、本日から、地震当時まだ幼かった若い世代の方々にも当時の被害状況や教訓を伝え、災害への備えにつなげるためのショート動画を九州地方整備局公式Youtubeチャンネル・公式X等に公開していきます。
それでは、ここで本日公開する動画を御覧いただきたいと思います。
~動画再生~
ありがとうございました。
本当に私も本震を受けた中で、私の寝室にはタンスや色々なものがなかったので良かったのですが、私の寝室を出たらタンスは倒れ放題、電子レンジは飛び出ているし、大変なところでしたし、素足では歩けないほど色々なものが、ガラスも割れていますし、その後も余震が続いて本当に怖い思い、警報音がずっと鳴り続けている中で精神的にも随分追い込まれた方々がおられて、同じマンションには、建物の中が安全だと分かっていても、やはり車に寝泊まりする方がしばらくおられたのをよく覚えています。
今見ていただいたようにショート動画をしっかりまた見ていただいて、経験されていなかった皆さま方にもその教訓を是非思っていただければ有難いと思います。
国民の安全・安心を守る国土強靱化の取組は「待ったなし」の課題であり、今後とも、防災・減災、国土強靱化の取組を全力で進めてまいります。

(大臣から)水資源分野における気候変動への適応策のあり方の検討会開催について

(大臣)

2点目は、気候変動による水資源への影響に関する検討会の開催についてです。
昨年の夏以降、記録的な少雨により、現在も西日本を中心に渇水が続いており、一部地域では水道の圧力を下げる減圧給水などの対策が行われているところです。
今後、気候変動により、雨の降らない日の増加や積雪量の減少が予測されるなど、渇水リスクの一層の深刻化が懸念されています。
このため、渇水対応の強化に向け、有識者検討会を立ち上げ、雨が少なくなった際の水資源に与える影響や、流域全体で水資源を管理する方策などについて検討を開始することとしました。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)航空機内でのモバイルバッテリーの取り扱いについて

(大臣)

3点目は、航空機内でのモバイルバッテリーの取扱いについてです。
航空機内でのモバイルバッテリーについては、これまで、国際基準等に基づいて、1つ目に預入手荷物に入れない、2つ目にワット時定格量は160Wh(ワットアワー)まで、3つ目にショートしないよう個々に保護、4つ目に収納棚に収納しない、というルールを定めていました。
これについて、最近のモバイルバッテリーからの発火事案等を踏まえ、国際民間航空機関(ICAO(イカオ))において基準の見直しが行われたところであり、これを受け、日本においても、モバイルバッテリーは2個まで、機内で充電しない、機内で使用しない、という3点を、4月24日、来週の金曜日に国内線及び日本を発着する航空便から、追加で求めることとします。
航空機を利用される皆さまにおかれては、御理解・御協力のほど、よろしくお願いします。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。

質疑応答

中東情勢について

(記者)

中東情勢に関して、航空・海運・観光への影響について最新の状況をまず伺えますでしょうか。
また、米国とイランの停戦協議が不調に終わったことの受け止めと、米国がホルムズ海峡を封鎖することへの期待、日本関係船舶、日本人乗組員への影響も併せてお願いします。

(大臣)

中東情勢に関して、本日7時時点で把握していることを申し上げます。
航空関係及び観光関係については、これまでにお伝えしている状況から大きな変化はありません。
次に、海運関係については、引き続き、ペルシャ湾内に日本関係船舶42隻が入域しています。
ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の早期沈静化が何よりも重要という立場から、我が国は、11日にイスラマバードで実施されたアメリカとイランとの間の協議や関係国間の外交努力を支持してきているところではありますが、引き続き、関連の動向を注視してまいります。
いずれにしても、最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の沈静化が実際に図られることであり、外交を通じて、最終的な合意に早期に至ることを期待しています。
日本関係船舶、とりわけ乗組員の安全の確保は最重要であり、国土交通省として、引き続き、情報収集を徹底し、関係者への情報提供を丁寧に行うとともに、外務省を始めとする関係省庁とも緊密に連携してまいります。

熊本地震について

(記者)

大臣の冒頭発言にもありましたが、改めて熊本地震についてお伺いします。
熊本県内では3月に創造的復興の象徴的な事業として進めてきた県道熊本高森(たかもり)線の4車線化の整備区間が全線開通するなどインフラも復旧してきましたが、現状の復興への認識をどのように捉えていますでしょうか。
また、先程ありましたように観測史上初となる2度の最大震度7を記録した熊本地震からの課題や教訓もあれば併せてお願いします。

(大臣)

冒頭で熊本地震について発言させていただきましたが、熊本地震からの復興については、国・県・市町村が連携し、熊本の創造的復興に取り組んできた結果、住まいや道路、河川などの基幹的なインフラを中心に、着実に進展してきているものと認識しています。
この地震については、震度7の揺れが2回続けて発生したことを踏まえ、地震が起こった後に同程度の地震への注意を呼びかけるなどの情報発信を開始し、その後の地震防災業務に活用してまいりました。
また、先日の会見でもお話しましたが、建築物の耐震性については、震度7の地震が連続した熊本地震に対しても、現行の基準が有効であったことが確認されたことから、現行基準が求める耐震性能の確保を目指し、住宅・建築物の耐震化の取組を一層加速しました。
国土交通省としては、被災地域に寄り添いながら、復旧・復興に全力で取り組むとともに、自然災害が激甚化・頻発化する中で、熊本地震で得られた教訓を全国の防災・減災対策に生かし、国土強靭化実施中期計画に基づいて事前防災の取組を強力に進めてまいります。

辺野古沖転覆事故について

(記者)

同志社国際高校の生徒ら2人が亡くなった沖縄県()()()での転覆事故は16日で発生から1ヵ月となります。
転覆した船舶の運航状況調査の進捗状況と再発防止対策についてお聞かせください。

(大臣)

転覆事故を起こした船舶の運航実態については、沖縄県内における海上運送法の許認可事務を担う内閣府沖縄総合事務局において、引き続き関係者に対する事実関係の確認を進めています。
次に、再発防止策については、まず学校における対策としては、特に修学旅行等において船舶を利用する場合には安全性の観点からも海上運送法の許認可を得た事業者を選定すべきである旨、4月7日付けで文部科学省が全国の教育委員会等に発出した通知により周知を図ったところです。
また、全般的な再発防止策については、知床(しれとこ)遊覧船事故を踏まえて強化された安全確保策を講じている海上運送事業者を正しく御利用いただくことが肝要と考え、具体的な対策については、現在行っている船舶の運航実態の確認結果等を踏まえ、必要な検討を行ってまいります。

成田空港の拡張について

(記者)

先日の話になりますけれども、成田(なりた)の拡張工事についてです。
前進があったわけですけれども、改めて拡張の必要性ということなのですね。
特に政府が掲げているインバウンド6000万人というこの目的に対して、今成田に来ているのが年間どれくらいで、拡張においてどれくらい広がっていくのだろうかといういわゆる成田の目標における比重というところを伺いたいと思います。

(大臣)

成田空港の更なる機能強化事業は、滑走路の新増設等により、年間発着容量を50万回に拡大するものです。
これは、我が国の国際競争力の強化、インバウンドの受入れ、国際物流ネットワークの構築等の観点から極めて重要な事業です。
成田空港においては、2025年実績で、約25.4万回の発着回数を通じて約1200万人の外国人が入国されており、これは同年の我が国の外国人入国者数約4200万人のおよそ3割に当たります。
まさしく、我が国最大のゲートウェイとなっています。
成田空港の更なる機能強化が実現し、年間発着回数が50万回に達した際の外国人入国者数は、現在の機材構成や外国人比率が続くと仮定すると、約2400万人に達すると見込んでいます。
いずれにしても成田空港においては、引き続き、インバウンドの主要なゲートウェイとしての役割を果たしていただく必要があり、そのためにも、更なる機能強化事業を着実に推進していかなければならないと考えています。

EVモーターズジャパンについて

(記者)

大臣が補助金返還を求めると発表された大阪メトロのEV(イーブイ)バス、EVモーターズ・ジャパン社が販売したものなのですが、これと同じ社が作ったバスが全国各地の公道を走っていると。
既に事故なども起きてですね、このまま放置すると更なる重大事故を起こしかねないと。
すぐにでも同じタイプのバスの運行を停止して、やめてですね、安全性を再確認するお考えはないのでしょうか。
併せて、何故こんな安全性に疑いのあるバスが導入されたのか第三者検証委員会を作って徹底的に調べるお考えはないのか、2点お願いします。

(大臣)

EVモーターズ・ジャパン社のEVバスについては、車両の新規登録に当たって、ブレーキホースに亀裂が無いことを含め、全ての車両について保安基準適合性を厳正に検査しており、また、補助金交付の審査においては、当該車両が検査に合格していることを確認しています。
その後、同社のEVバスの使用過程において、複数の不具合情報が国土交通省に寄せられたことから、同社に対して、昨年9月に車両の総点検を指示するとともに、立入検査を複数回行い、リコール届出や再発防止策の検討を指導しました。
これを受け、本年1月に全車両の改修が完了しています。
また同社が本年2月にとりまとめた再発防止策においては、バス事業者からの不具合情報に対し、同社が速やかに必要な対応を行う体制の構築が盛り込まれ、現在運用がなされているものと承知していますし、EVモーターズ・ジャパン社のEVバスを運行している全国のバス事業者においても通常に運行されています。
国土交通省においては、同社が再発防止策を確実に実施しているかどうかを注視し、必要に応じて更なる対応を行ってまいります。
今回の事案は、EVバスの使用過程において複数の不具合情報が国土交通省に寄せられたものであり、一般的には、新規登録検査の段階で、部品の劣化など、時間の経過とともに発生する不具合の全てを予見することは困難ですが、今回の事案を踏まえ、検査を実施する自動車技術総合機構において、使用過程で不具合が多く発生する部品を洗い出し、その検査手法において現在検討を進めていると報告を受けています。
当該検査手法の検討について、国土交通省としても、同機構と連携をして対応してまいります。

(記者)

大阪メトロの安全基準を満たさないEVバスが未だに走っているということの受け止めを聞いているのですが、今説明されたことでは不十分ではないでしょうか。
EVモーターズ・ジャパン任せみたいな感じなのですか。

(大臣)

私が報告いただいているところでは、大阪メトロで今運行されているものでこれまで再発防止策含めてやったわけですが、その後、特に大きな問題はないと報告を受けています。

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