2026年6月30日(火) 10:05 ~ 10:18
国土交通省会見室
金子恭之 大臣
(大臣から)「学校教育等に関する移動の安全確保のための対策」のとりまとめについて
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から2点報告があります。
1点目は、「学校教育等に関する移動の安全確保のための対策」のとりまとめについてです。
5月6日に発生した磐越道マイクロバス事故を踏まえ、国土交通省では、学校教育活動における移動時の安全確保について、文部科学省との間で局長級の連絡会議を計7回開催し、有識者の意見も聞きながら議論を重ね、その対策をとりまとめました。
今回の検討に当たっては、修学旅行など教育課程内の移動については、公共交通機関の利用を原則とするものの、部活動など教育課程外の移動においては、地域の実情を踏まえると、他の移動手段も必要であるとの視点に立ち、その場合の安全対策を中心に議論しました。
対策として、具体的には、学校及び交通事業者は、契約に際して担当者任せとせずに、組織として対応すること、学校の管理職(校長、教頭等)を「安全管理の責任者」と位置づけ、学校が自家用車やレンタカーを手配する際には、今回新たに作成したチェックシートを活用し、安全面の確認を徹底すること、学校と交通事業者の契約に際しては、契約内容を文書化し、適切に保管すること、レンタカー事業者以外の事業者は、旅行業者が介する場合を除き、学校に代わってレンタカーを手配しないこと、学校の管理職に対する安全研修の際には、地方運輸局も協力に努めること等が盛り込まれています。
国土交通省としては、本とりまとめの内容を関係業界団体に対して周知し、適正な契約手続の遵守や学校側の対策への協力を進めることを通じて、学校教育活動における移動時の安全確保に向けて、適切に対応してまいります。
詳細は、後ほど文部科学省と国土交通省の事務方から合同で御説明します。
(大臣から)新たな「広域地方計画」及び「地方ブロックにおける社会資本重点整備計画」の決定について
(大臣)
2点目として、本日、新たな「広域地方計画」及び「地方ブロックにおける社会資本整備重点計画」を決定しました。
「広域地方計画」は、地方ブロックごとに、今後概ね10年間の国土づくりのビジョンを定めるものです。
今般の計画では、地方ごとにその特性を踏まえた将来像を掲げるとともに、各地方の産業等の強みをいかしたプロジェクトや、日常の暮らしの維持に向けた「地域生活圏」の形成に向けたプロジェクトを盛り込んでいます。
また、「地方ブロックにおける社会資本整備重点計画」は、広域地方計画等で示されるビジョンの実現に向けて、主要な河川、道路、港湾等の事業について、5年間の具体的な計画を示すものです。
今般の計画では、個別事業ごとに完成時期等を示すことで中長期的な見通しを明確にするとともに、「第1次国土強靭化実施中期計画」として実施する取組を明示しています。
今後、これら2つの計画の実現に向け、地方ブロックごとに、国、地方公共団体、経済団体等が連携し、具体的な取組を展開してまいります。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。
(記者)
中東情勢についてです。
ペルシャ湾の日本関係船舶の最新状況を教えてください。
(大臣)
26日に日本関係船舶3隻が新たにホルムズ海峡を通過しました。
これらの船舶の乗組員の健康状態に問題はなく、船体の異常もないとの報告を受けています。
これにより、残る日本関係船舶は32隻になったとの報告を受けています。
日本関係船舶、とりわけ船員の安全の確保は最重要であり、国土交通省として、引き続き、情報収集を徹底し、関係者への情報提供を丁寧に行うとともに、外務省をはじめとする関係省庁とも緊密に連携してまいります。
(記者)
昨日、近鉄京都線の京都駅で乗客30人を乗せた列車が脱線しました。
幸い怪我人はいませんでしたが、一部区間で終日運転見合わせとなりました。
現在、事故原因など調査を進めているかと思いますが、事故について大臣の受け止めと現時点で判明している原因、再発防止などに向けた国土交通省の対応について伺います。
(大臣)
29日(月)朝、近畿日本鉄道京都線の京都駅構内において、列車が分岐器を通過中に脱線する事故が発生しました。
現時点で、この事故による負傷者はいないと、近畿日本鉄道より報告を受けています。
今般の事故は脱線事故であり、法令で定める調査の対象に該当することから、運輸安全委員会が事故原因を調査しているところです。
国土交通省としては、こうした事故が発生したことを重く受け止め、昨日、近畿日本鉄道に対して、原因究明と再発防止策の検討を指示しました。
特に同種の事故の再発を防止するため、早急に事故原因を究明する必要があると考えています。
輸送の安全確保は、鉄道事業者にとって最も重要な使命であり、国土交通省としては、今後、近畿日本鉄道からの報告も踏まえ、鉄道の安全・安定輸送に向けて、同社に対して必要な指導を行ってまいります。
(記者)
先週からの大雨や、山梨県で震度6弱を記録した地震について、被害状況や国土交通省の対応についてお聞かせください。
(大臣)
この度の大雨被害によりお亡くなりになられた方と御家族に心よりお悔やみ申し上げるとともに、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
まずは、先週からの大雨ですが、梅雨前線や台風第7号、8号の影響により、九州から関東地方にかけて道路の通行止め、鉄道の運転見合わせなどの交通障害が発生しています。
また、山口県で土砂災害により1名がお亡くなりになるなど、土砂災害が72件発生、大阪市で下水道のポンプ施設が浸水するなどの被害が生じています。
国土交通省では、気象庁との合同記者会見による警戒呼びかけ、ホットラインの構築などによる被害情報や支援ニーズの把握、JETTによる気象の見通し等のきめ細かな説明などを実施しています。
特に大阪市では、下水道ポンプ施設の復旧作業中のため、排水ポンプ車の派遣、大阪市の避難基準を引き下げる検討や下水道施設の応急復旧に向けた技術的助言を行っています。
次に、山梨県で最大震度6弱を観測した地震についてですが、点検のための道路の通行止めや鉄道の運転見合わせが一時発生しましたが、現在は解消しています。
また、神奈川県において、がけ崩れの被害などが発生しています。
国土交通省では、地震後直ちに非常体制に入り、私から、被災状況の早期把握などを指示しました。
さらに、発災後速やかに、26日25時に、国土交通省特定災害対策本部会議を開催し、私から改めて、被害状況の全容の早期把握、国民に対する適切な情報提供、人命救助を最優先に全力で対応し、被災者・被災地への支援に万全を期すことなどを指示しました。
これまでに、リエゾンやJETTによる被害状況や支援ニーズの把握、地震活動等のきめ細かな説明を行っています。
また、震度5強以上を観測した市町において、レベル4土砂災害危険警報等の発表基準を引き下げた暫定基準による運用を開始しています。
引き続き、国土交通省の現場力を最大限発揮して、被災地に寄り添った災害対応に全力で取り組んでまいります。
(記者)
磐越道の事故の関係でお伺いします。
磐越道のバス事故を踏まえた安全対策、再発防止対策について、今回、学校に求めることが多いかと思うのですが、国土交通省として特に事業者に求めたいことを改めてお伺いします。
また、バス会社へ実施していた監査について、現在の状況を教えてください。
(大臣)
先ほど申し上げたとおり、本とりまとめには、交通事業者に求めることとして、契約に際して担当者任せとせずに、組織として対応すること、契約内容を文書化し、適切に保管すること、旅行業者が介する場合を除き、学校に代わってレンタカーを手配しないこと等が盛り込まれています。
国土交通省としては、交通事業者に対し、改めて、今回とりまとめた対策の実施も含め、法令を遵守し、公共交通事業者として輸送の安全確保を徹底するよう求めていきたいと考えています。
また、監査に関するお尋ねですが、事故を受けて北陸信越運輸局が監査を実施し、現在も警察と連携しつつ事実関係の確認を継続しているところであり、違反行為が確認された場合には適切に対処してまいります。