大臣会見

金子大臣会見要旨

2026年7月31日(金) 11:13 ~ 11:36
国土交通省会見室
金子恭之 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)人事案件について

(大臣)

本日の閣議案件で、私から1点報告があります。
既に資料をお配りしていますが、本日の閣議で、8月7日付で国土交通事務次官に塩見(しおみ)英之(ひでゆき)国土交通審議官を任命するなど、幹部職員の人事異動について御承認をいただきました。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)令和8年熊本地震への対応について

(大臣)

このほか、私から4点報告があります。
1点目は、熊本地震についてです。
今回の地震により、お亡くなりになられた方々とその家族に対し、心よりお悔やみ申し上げます。
また、全ての被災された皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。
国土交通省では、地震後直ちに非常体制に入るとともに、私から、被害状況の早期把握、人命救助を最優先に全力で対応し、被災者・被災地への支援に万全を期すことなどを指示しました。
その後も、毎日、既に計5回の国土交通省非常災害対策本部会議を開催し、最新の被害状況や対応状況等を確認し、総力を挙げて対応しています。
被害状況の調査については、発災直後から、海上保安庁の巡視船艇、航空機、地方整備局の防災ヘリコプターで調査を行っており、現地で137名のTEC(テック)FORCE(フォース)が活動を継続しています。
また、政府の現地対策本部に、幹部職員を派遣して、早期復旧に向けた現地での即応的な調整や、技術的な助言等を行っています。
これまでに確認された被害状況等ですが、現状では熊本県内で約7万9000戸が断水しています。
断水に対して、国土交通省と日本水道協会の給水車が、既に45台が稼働しており、更に全体で81台となるよう、全国からプッシュ型で派遣を進めています。
加えて、八代港(やつしろこう)及び三角港(みすみこう)において、海上保安庁巡視船からの給水を開始しています。
給水支援は、避難所や人工透析を実施する医療機関、福祉施設を最優先に実施しています。
本省から職員を派遣し、緊要度の高い給水支援ニーズを一元的に調整する体制を整え、自衛隊にも協力いただき、更なるニーズ要請への対応を進めることとしています。
さらに、水資源機構が保有する可搬式浄水装置、これは、川からでも海水からでも浄水ができる装置ですが、こちらを本日派遣します。
断水の解消については、現在、被災調査のための先遣隊を派遣しているところであり、先遣隊の調査結果を踏まえ、来週中を目途に、概ねの応急復旧見込みを出したいと思います。
道路については、九州自動車道益城熊本空港(ましきくまもとくうこう)松橋(まつばせ)間、南九州自動車道田浦(たのうら)水俣(みなまた)間、九州中央自動車道嘉島(かしま)小池高山(こいけたかやま)間の通行止めが解除となりました。
九州自動車道と南九州自動車道は、応急復旧を進めて、一部区間では緊急車両が通行できるようになっています。
また、九州の関係機関により渋滞緩和に向けた調整が行われ、災害派遣従事車両の高速無料措置を開始しています。
さらに、道の駅の防災用コンテナ型トイレを被災地へ派遣するなど、支援を行っています。
ガソリンの供給についても、八代油槽所周辺の道路を速やかに復旧し、昨日16時頃から供給が進められています。
港湾については、八代港や熊本港等で確認された施設の被害に対して、一部応急復旧が完了し、新潟港等を出発した国土交通省港湾局の4隻をはじめ、海上保安庁や自衛隊の船舶で給水支援を実施しています。
また、大阪府の(さかい)2区基幹的広域防災拠点から飲料水など支援物資を運搬しています。
鉄道については、九州新幹線、在来線の2事業者3路線で運転を見合わせていますが、九州新幹線の筑後(ちくご)(ふな)小屋(ごや)-熊本間については、本日6時頃、運転を再開しました。
これによって、博多(はかた)-熊本間が新幹線により移動が可能となりました。
残りの区間は早期再開に向け、継続して詳細な被害状況の確認が行われています。
物資のプッシュ型支援における広域物資輸送拠点への輸送についても、業界団体・トラック事業者と連携して対応をしています。
日本(にほん)製紙(せいし)の煙突の倒壊、また、八代市庁舎の免震装置の被害に対して、被害の実態や課題について意見交換を行いつつ、必要な技術的助言などの支援を行っています。
また、夜間の現地作業のために、煙突倒壊の現場に照明車を派遣しています。
今後、最大震度7程度の地震や二次災害に対し注意のうえ、国土交通省の現場力を最大限発揮し、被災者・被災地に寄り添った災害対応に、全力で取り組んでまいります。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)海上保安庁における航海日当不正受給について

(大臣)

2点目は、海上保安庁の航海日当不正受給についてです。
令和6年に発覚した海上保安庁における航海日当不正受給について、今般、調査結果がまとまり、これを受けて海上保安庁において、不正に請求をした巡視船艇等の船長に対する懲戒処分等が行われたほか、管理監督責任として、同船長の上司であった当時の海上保安部長等の所属長に対して説諭(せつゆ)処分が行われました。
加えて、本日、私から、組織全体の管理監督の責任者として、海上保安庁長官に対して懲戒処分を行いました。
実際の航海実態と異なる請求をし、航海日当を不正に受給したことは、海上警察機関たる海上保安庁職員にあるまじき行為であり、海上保安庁に対する国民の信頼を大きく損なったことに対し、心からお詫びを申し上げます。
我が国周辺海域の情勢が一層厳しさを増す中、海上保安官は、多岐にわたる業務に、昼夜を問わず、国民の安全・安心の確保のため、全力で取り組んでいます。
そうした努力を積み重ねることで、国民の皆さまに信頼を寄せていただいてきたのだと思うからこそ、今回の事案が生じたことは、大変残念に思います。
海上保安庁の信頼回復に向けては、幹部職員のみならず職員一人一人がしっかりと取り組んで行くことが不可欠と考えており、二度とこのような事案が起きないよう、海上保安庁長官に対して、海上保安庁一丸となって再発防止に万全を期すとともに、あらゆる業務にしっかりと邁進するよう、私から指示したところです。
今後、海上保安庁において、こうした取組がしっかりと推進され、信頼回復が図られるよう、国土交通大臣としても、取り組んでまいります。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)OECD造船委員会議長を日本より輩出することについて

(大臣)

3点目は、OECD(経済協力開発機構)造船委員会議長を日本より輩出することについてです。
このたび、国土交通省参与の斎藤(さいとう)英明(ひであき)氏が、OECD造船委員会の次期議長に、全メンバー国の賛同を得て選出されました。
斎藤氏は、長年、海事局で造船行政に携わり、OECDでの勤務やIMO(国際海事機関)での議長経験を有するなど、卓越した知見と経験を有しています。
OECD造船委員会は、造船に関する唯一の政府レベルの会議体であり、造船市場の健全な発展に向け、市場の将来見通しに関する分析や、各国の政策のモニタリングや調整などに取り組んでいます。
近年、世界的に、経済安全保障の観点から造船業を国家戦略上の重要産業として位置づける動きが強まっており、OECD造船委員会が果たす役割はますます重要性を増しています。
このような中、我が国から同委員会の議長を輩出することは、世界の造船分野における我が国のプレゼンスという意味でも、また、我が国自身の海事政策、経済安全保障の観点からも、大変重要な意義を持つものであると考えています。
本件に関しては、後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)整備新幹線貸付料について

(大臣)

4点目は、交通政策審議会「今後の整備新幹線の貸付のあり方に関する小委員会」のとりまとめについてです。
今後の整備新幹線の貸付のあり方については、交通政策審議会の下に小委員会を設置し、昨年11月以降、様々な立場の委員の方々により、JR各社へのヒアリング等を実施しながら、幅広い観点から精力的かつ丁寧に御議論いただきました。
この度、整備新幹線の貸付料は、使用収益の対価として継続的に適正な確保を図るべきものであり、開業31年目以降の貸付期間も30年とすべきなど、今後の貸付料の方向性等を示した小委員会としてのとりまとめが行われましたので、公表します。
国土交通省としては、本とりまとめの内容を踏まえ、適正な貸付料の継続的な確保に向けて、まずは、来年9月に貸付期間の満了を迎える北陸新幹線高崎(たかさき)-長野間の貸付料に係るJR東日本との協議を進めてまいりたいと考えています。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。

質疑応答

整備新幹線について

(記者)

冒頭の御発言にもありましたが、整備新幹線の貸付料について、この後、小委員会のとりまとめを公表するとのことでしたが、負担増加についてJR各社からは懸念の声が上がっている状況かと思います。
必要とされる協議について、どういったプロセスで進められていくのか、また、現状の方向性でJR各社との合意に至る見込みについて現時点でどのように考えていらっしゃるかお願いします。

(大臣)

小委員会においては、JR各社へのヒアリングを実施し、その後も必要があれば、改めて直接御意見を伺うこととして、JR各社の考えを確認しながら、丁寧に議論が進められてきたと承知しています。
こうしたJR各社とのやりとりも踏まえ、今回のとりまとめにおいては、貸付料について、整備新幹線の貸付が賃貸借契約たる法的性質を有することを前提に、使用収益の対価として適正に設定されるべきものとした上で、今後とも継続的に適正な額の貸付料の確保を図ることとするべきといった考え方が示されています。
今後、まずは、来年9月に貸付期間の満了を迎える北陸新幹線高崎-長野間の貸付料に係るJR東日本との協議を進めていくこととなりますが、今回のとりまとめの内容を踏まえ、誠実かつ真摯に対応してまいりたいと考えています。

令和8年熊本地震について

(記者)

冒頭での発言と重複する点もありますが、熊本地震についてお伺いします。
改めて九州新幹線や在来線、高速道路での被害に関して、復旧に要する期間の見込みですとか、断水解消の現時点で把握している内容を教えてください。
国土交通省として、職員派遣もされていると思いますが、今後、直轄代行の実施などを含めて復旧への対応もお聞かせください。
また、八代港でもガントリークレーン損傷など大きな被害があり、高圧ガス搬入など物流や半導体サプライチェーンにも影響が出る恐れがありますが、その状況と今後の対応をお聞かせください。
最後に大臣の地元でもある地域で甚大な被害が出ています。
今後の復旧に向けた思いなど、被災者に向けて一言お願いします。

(大臣)

鉄道については、九州新幹線の筑後船小屋-熊本間で、本日6時頃から運転を再開しています。
一方、熊本-鹿児島(かごしま)中央(ちゅうおう)間は、現在も詳細な被害状況の確認を行っており、復旧の見通しは立っていませんが、引き続き一日も早い復旧に向けて、関係者間の協力を進め、必要な支援を行ってまいります。
在来線では、JR鹿児島線の熊本-宇土(うと)間と三角(みすみ)線の全線において、8月2日の運転再開を目指し、復旧作業を行っています。
JR鹿児島線の残る宇土-八代間は、現在復旧計画を策定中、()(さつ)おれんじ鉄道では、29日から一週間程度の期間で全線の点検を実施中であり、いずれも復旧の見通しは立っていませんが、引き続き一日も早い復旧に向けて、関係者間の協力を進め、必要な支援を行ってまいります。
高速道路の被災箇所については、発災直後、3路線17区間、約142kmにわたり通行止めをしましたが、復旧を進め、これまでに約42kmを解除するとともに、約61kmについて緊急車両の通行が可能となっています。
さらに、氷川町(ひかわちょう)にある宮原(みやはら)サービスエリアの管理用通路を活用し、本日中には新たに松橋インターチェンジから宮原サービスエリアまでの区間についても、緊急車両の通行が可能となる見込みです。
これにより、渋滞する国道3号を回避することが可能となります。
一方で、緊急車両を含め通行ができない区間は2路線5区間、約25kmとなっています。
これらの区間については、有識者による現地確認等を踏まえ、復旧工法や復旧期間の検討を進めており、開放時期の見通しについて、早期にお示しできるよう全力で取り組んでまいります。
断水の解消の目途については、先ほど御説明しましたが、現在、被災調査のための先遣隊を派遣しているところであり、先遣隊の調査結果を踏まえ、来週中を目途に、概ねの応急復旧見込みを出したいと思います。
給水車は既に45台が稼働しており、全体で81台となるよう、全国からの派遣を進めています。
八代港では、公共岸壁全てが被災し、岸壁背後の段差、液状化、陥没等が生じた他、コンテナふ頭については、クレーンレールの変状やクレーンの油漏れが発生しました。
これに対し、耐震岸壁については29日に応急復旧し、コンテナ岸壁については30日に港湾空港技術研究所等の調査官の助言を得て利用可能と判断し、それぞれ海上保安庁や海上自衛隊の船舶が着岸し、支援物資の輸送、給水を実施しています。
今後、全国からの海上支援の受入に向け、熊本県と連携し、支援物資を取り扱う岸壁をできるだけ確保すべく、施設の復旧を進めてまいります。
先程申し上げましたように、現状、海上自衛隊や海上保安庁等の船舶については、熊本に支援に来ていただいている船については、すべて着岸できることにしていますが、さらに、これから増えることも予想されますので、先程申し上げましたように熊本県と連携をして支援物資を取り扱う岸壁をできるだけ多く確保すべく、施設の復旧を進めてまいります。
クレーンやレールの復旧については、熊本県や港湾運送事業者、クレーンメーカー、港湾建設業者など関係者と連携・調整しながら、対策の検討を進め、半導体関連を含む地域の経済活動への影響を最小限に抑えるため、港湾機能の早期回復に取り組んでまいります。
これまでの国土交通省の初動対応については、発災直後からリエゾンを被災自治体に派遣し、支援ニーズを把握した上で、現在137名のTEC-FORCEを現地に派遣し、被害状況の調査を行うとともに、照明車などの災害対策用機械もプッシュ型で派遣をしています。
被災状況を踏まえ、早期復旧に向け必要な対策を今後も進めてまいります。
今回の熊本地震は、私の地元が中心となっています。
被災した箇所、テレビ等、映像で見てきたところでありまして、私が知っているところばかりで、10年前の熊本地震に続き、今回も地震が発生したことで、被災地の皆さまの不安はいかばかりかと痛感しているところです。
私自身も立場上、まだ一度も被災地に入ることは出来ていません。
また、私が入ることによって、今まさに人命救助を最優先に御努力している現場に御迷惑をかけるわけにはいきませんので、しっかりと地元、現場から上がってくる情報をしっかり受け止めながら、課題を整理されながら、水や電気、あるいはガソリン等々も含めて、しっかりと、これから酷暑に近い天気が続くと聞いていますので、電気や水がなかったら、どうやって皆さん生活していけるのだろうかと考えた時に、非常にやるせない気持ちでいっぱいですが、それだけに我々が中央からですね、課題に応じて、あるいはプッシュ型で地域の皆さん方、被災者の皆さん方に支援をする、すべての被災自治体と緊密に連携をして、国土交通省の現場力、そして総合力を最大限活かして、被災地に寄り添った災害対応に全力で取り組んでまいります。

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