大臣会見

金子大臣会見要旨

2026年9月17日(木) 13:31 ~ 13:52
国土交通省会見室
金子恭之 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)退任にあたって

(大臣)

昨年10月21日に国土交通大臣に着任し、本日で在任期間は332日を数えるに至りました。
この定例記者会見も、就任記者会見から今日の退任記者会見がちょうど80回目となりました。
この間、私のつたない会見にお付き合いいただき、また、地方、都内への視察について取材をいただき、心より感謝申し上げたいと思います。
在任中、国民の皆さまの命と暮らしを守り、我が国の経済や地域の生活・なりわいを支える国土交通行政に、緊張感と責任感を持って取り組んでまいりました。
私は、昨年の着任以降、「国民の安全・安心の確保」「力強い経済成長の実現」「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」の3つを柱に掲げ、徹底した現場主義で、「生の声」「本音の声」を伺いながら、国民の皆さまのニーズにしっかり応えられるよう、全力で国土交通行政に取り組んでまいりました。
1点目の「国民の安全・安心の確保」については、とりわけ本年は、令和8年熊本地震、令和8年8月千葉豪雨をはじめとする線状降水帯による大雨など、大規模自然災害が相次ぎましたが、被災地の視察の際にいただいた切実な御意見・御要望もしっかり受け止めながら、国土交通省の現場力・総合力を最大限発揮し、被災地・被災者に寄り添った対応に、全力で取り組んでまいりました。
また、昨年発生した埼玉県八潮市(やしおし)での道路陥没事故を踏まえた対策など、防災・減災、国土強靱化を強力に推進してまいりました。
加えて、交通の安全確保や、海上保安能力の一層の強化も推進してまいりました。
2点目の「力強い経済成長の実現」については、高市政権の成長戦略の下、基金の活用などによる造船業再生の本格的な始動、港湾ロジスティクスの強化に取り組むとともに、高規格道路・整備新幹線の整備や、空港の機能強化などの戦略的な社会資本整備、物流・建設業などにおける働き方改革や生産性向上、担い手の確保、私が本部長を務める「国土交通省自動運転社会実現本部」の下での自動運転社会の早期実現の推進などに取り組んでまいりました。
3点目の「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」については、私は「地域の繁栄なくして、国の繁栄なし」ということをモットーに、私が本部長を務める「国土交通省交通空白解消本部」の下での交通空白の解消の推進、二地域居住の促進による関係人口の拡大、国際観光旅客税も活用した持続可能な観光の推進などに取り組み、地方への人の流れを拡大し、賑わいづくりや雇用の拡大を促してまいりました。
これらの施策の推進のため、令和7年度補正予算については、国土交通省発足以来、初めてとなる2兆円を超える公共事業関係費を確保するとともに、令和8年度予算について、「危機管理投資」、「成長投資」を強力に進めていく観点から、東日本大震災以降最大規模の予算を確保しました。
また、国土交通省から臨時国会と特別国会合わせて6本の法案を提出し、関係者の御協力もいただきながら、全て成立させることができました。
国土交通行政を前に進められたことに感謝申し上げます。
次の大臣に期待することですが、国土交通省は国民の命と暮らしを守り、我が国の経済や地域の生活・なりわいに直結する大変重要な政策分野を担っています。
また、頻発・激甚化する自然災害への対応や、危機管理投資・成長投資の推進をはじめ、国土交通行政をめぐる課題は山積しています。
国土交通省は、約6万人の職員のうち約8割が地方整備局や地方運輸局、海上保安庁、気象庁など地域の現場で働いていますので、こうした国土交通省の強みである現場力・総合力を最大限に活かしながら、国土交通行政を力強く前進させていただきたいと考えています。

質疑応答

振り返りと成果、課題、新大臣への期待について

(記者)

国土交通大臣に就任してから約1年間の感想と、国土交通行政に果たしてきた主な成果、また、残る課題、先ほど冒頭でもおっしゃっていましたが、改めて新大臣に期待することを教えてください。

(大臣)

私も高市(たかいち)内閣発足とともに、自民党としては16年ぶりに国土交通大臣に指名をいただきました。
私自身も驚いたわけですが、これまでの私の政治活動、26年でありますが、地方の観点からも国土交通行政とは正に、国民に近いところで全ての方々が国土交通行政に関係するところであり、一番身近な行政だと思っていますので、そのような意味では都市部もそうですが、地方の観点も含め、しっかりと交通インフラ、社会インフラを始めとした様々な対応に取り組ませていただきました。
成果やこれまで取り組んできたことについては先ほど申し上げさせていただきました。
新大臣には井林(いばやし)さんの名前が先ほど官邸で報告がありましたが、井林新大臣は国土交通省のOBであり、まさに国土交通行政は、私以上に実務的なことも含めて、よくわかっておられる方ですし、私とともに大臣になる前も、様々な調査会、あるいは議員連盟等、色々なところで一緒に仕事をさせていただいて、人格的にも、あるいは政策的にも、人柄も非常に良くて、国土交通行政において、色々なとりまとめにも、党のとりまとめにも取り組んでいただいていますので、そのような意味では、しっかりと受け継いでいただけるものと思いますし、逆に言えば私以上に実務に長けた人ですので、私も安心して井林新大臣に大臣を引き継がせていただけるものだと思っています。

熊本地震への対応、復旧・復興への関与等について

(記者)

さきほど大臣の発言にもありましたが、在任中には地元の熊本で地震が発生し、災害対応にも尽力されたと思います。
発生から国土交通大臣として、特に力を入れてきたことや職員に指示されていたことをお伺いします。
また、本格的な復旧・復興にはこれからさらに時間もかかると思いますが、今後の復旧・復興にどのようなに関わり対応されるのでしょうか。

(大臣)

熊本県はこの10年間で4回目の激甚災害です。
全てのこの激甚災害は私のふるさとで、私の地元に全て関係をしているわけです。
地震、あるいは豪雨であったり、そのような意味ではこれまで色々な形で、大臣になる前も国会議員として、あるいは災害対策特別委員長として様々な形で取り組ませていただきました。
今回、10年前の熊本地震に引き続き、令和8年熊本地震が7月28日に発生しましたが、この対応においては、偶然とはいえ地元のことを一番わかっている私がインフラを始め、被災者の生活再建にも国土交通大臣として先頭に立って重要な役割を果たすことができたのではないかと思っています。
国土交通省では、地震後ただちに私から、被害状況の早期把握、人命救助を最優先に全力で対応し、被災者・被災地への支援に万全を期すことなどを指示しました。
また、発災直後から、15回にわたる国土交通省非常災害対策本部会議の開催をはじめ、現場力・総合力を最大限発揮し、あらゆる手段を用いて一日も早い復旧に全力で取り組みました。
また、緊要度の高い給水支援ニーズを一元的に調整しながら対応にあたるなど、自治体からの要請に応じた支援だけではなく、要請を待つことなく、プッシュ型の支援を指示し、行ってまいりました。
さらに、被災者の皆さまの安心につながり、希望をもってもらえるよう、SNS等を活用して、復旧の見通しや進捗状況を動画も用いてわかりやすく情報提供するなど、不安を抱える被災者にタイムリーに情報を届けるため、広報活動にも力を入れて取り組んでまいりました。
発災直後からの省を挙げての取組により、発災から約1か月で水道本管の復旧が完了しました。
また、約2週間で九州自動車道全線における一般車両の通行が可能となるとともに、9月18日には九州新幹線の全線が復旧する見込みとなりました。
これにより、高速道路と新幹線という二つの大動脈が復旧することとなり、被災地全体の復旧・復興や地域経済の再生が加速化するものと期待しています。
8月27日には、政府の非常災害対策本部において「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」がとりまとめられ、国土交通省の施策としては、住宅の応急修理への支援、旅行・宿泊料金への割引支援、国直轄施設等の迅速な復旧や公共土木施設・庁舎等の復旧支援、井戸の洗浄・補修への支援、鉄道の復旧への財政・技術支援や代替輸送による交通の確保などが盛り込まれています。
現在、本部会議での総理指示も踏まえ、このパッケージに基づく支援策を直ちに実行に移し、取り組んでいます。
その際、国土交通省内に「令和8年熊本地震復旧・復興支援チーム」を設置した上で、きめ細かく被災地の支援ができるよう、被災自治体が相談しやすい、現場に近い九州地方整備局にも「熊本復興まちづくり・住まいづくり・土地対策支援チーム」を設置し、被災地の皆さまに、生活やなりわいの再建に安心して取り組んでいただけるよう、「いつまでに何を達成するのか」という目標を明確に定め、復旧・復興に向けた対応方針や見通しをわかりやすく示し、適切に進捗管理を行いながら取組を進めるよう指示しました。
被災された方々が一日も早く日常を取り戻せるよう、私自身も被災地選出の国会議員として、チーム熊本のメンバーでもありますし、被災地のニーズを受け止めながら、「パッケージ」に基づく取組の推進に引き続き尽力してまいります。
今回の復旧・復興に向けての動きの中で現場職員の方々には頭が下がる思いですし、現場で対応いただいた建設業界の方々、あるいはボランティアの方々、全国から様々な御支援を賜っているわけですが、復旧に向けて我々が重視したことはまずは、道路については通れるようにする。
片側でもいいからそこの生活路線であり、復旧に重要な道路をまず通すこと、そしてその後に通行させながらでこぼこを直していくと。
新幹線も、在来線もですが、まずはそこにいる方々の生活を重視しながら復旧を進めることが、今回、うまく出来たのではないかと思いますし、特に今回、水道が断水をしてしまったということで、手洗いや、トイレ、お風呂など、生活に支障をきたしている中で、とんでもない数の被災だったので、そこをやるためには段階的にやらなければいけない。
水道管を繋げるためには、水道管は地面に埋設されていますので、それを全て直すということで時間がかかりすぎるので、まずは、転がし配管といいますが、まずは地面に早急に水を届けることで地域住民の生活を守る。
そして最終的には本復旧として、しっかりとこれまでの水道管を点検、修理をしながら元通りに戻す。
このような意味では、水道や、あるいは道路、鉄道がそのような2段階の方式で、そうでないと最初から完全に直そうとすると生活ができないということがありますので、そういう観点から我々も現場に指示をしたわけです。
国土交通省本省もそうですし、九州地方整備局、それから現場の事務所も、また、全国からTEC(テック)FORCE(フォース)、リエゾンも来ていただいており、本当に多くの関係省庁の皆さま、もちろん自衛隊、消防、警察もそうです。多くの人たちが被災地を救わなければいけないという思いの中で熊本に駆けつけていただき、あるいは銀座(ぎんざ)熊本館(くまもとかん)に熊本の物産を少しでも買ってあげたいという思いで行列を作っていただいたということは本当にありがたいことだと思います。
そういうことも含め、私自身も国土交通大臣でしたので、これからも国土交通省の方と築き上げた信頼関係を元にしっかりと現場の声をお届けしながら、国土交通省の災害対応もですが、あらゆる施策の遂行に向けて全力で応援をしていきたいと思っています。

アンダーパスについて

(記者)

昨日の夜に国道の例の大雨の時の事前通行規制のアンダーパスの対策が15箇所ほど追加されたと発表がありましたが、シルバーウィークに台風がくるとか、あまり天気予報が良くないなかで割と早期に対策されたと思ったのですが、その辺の狙いを改めまして大臣からお願いできればと思います。

(大臣)

まさに今おっしゃったとおり、今回の千葉豪雨災害もですが、北陸の中でも被災車両が発生したわけです。
それから名古屋(なごや)においても大変な、市街地が水浸しになるような災害が起きたわけです。
これまで私自身も治水対策というのは大臣になる前から一生懸命取り組んでまいりました。
河川に対する治水対策と今回都市型の内水氾濫はどこでも起こりうることで、千葉でも雨水貯留施設を作り、あるいは雨水貯留管を、5mを5kmだったり、あるいは名古屋や東京といった、それぞれの都市部で取り組んでいただいていますので、ぜひ、そういう意味では、ハードと言っても限界がありますので、いかにして早く避難するかということも必要な中で、まさに先ほどおっしゃったアンダーパスの問題については国土交通省でも今、一生懸命その対応に取り組んでいるところです。
昨日もいわき市の市長がお見えになって、アンダーパスでお亡くなりになられた方もおられたということで対応していただいていますので、直轄の道路はもとより、それぞれの都道府県や市町村の管理道路についてはしっかり取り組みます。
シルバーウィークにかけて台風が近づいているということもありますので、とにかく台風が来るからということではなく、1日も早く、予想もつかないような豪雨が、千葉の時もそうだったと思います。
まさか、8月13日にあそこで、梅雨前線も何もないところであのような大雨が降るということは、やはり、我々はいつ起きても良いように備えなくてはいけないということですので、色々な事前の通行止めにしても柵を設けるとか、あるいは空気がどんと風船状にでてくる、あるいは表示をするなど、これらをしっかり行うが人の命を守ることに繋がっていくということですので、そこは今後、道路局の中で対応していただけるものかと思います。

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