事務次官会見

峰久事務次官会見要旨

2008年6月5日(木) 14:00 ~ 14:27
国土交通省会見室
峰久幸義 事務次官

閣議・閣僚懇

(次官)本日の事務次官等会議で、当省の関係の案件はありません。私からは以上です。

質疑応答

(問)昨日、消費者庁の話で、冬柴大臣と町村官房長官がお話になって、一定の方向性がまとまったようですが、これについての国交省の対応と今後の方針について教えて下さい。
(答)昨日、官邸で町村内閣官房長官、岸田消費者行政推進担当大臣と冬柴大臣が折衝をしました。その結果、国土交通省所管の消費者に関連するいくつかの法律について、消費者庁との共管という方向で基本的に合意しました。もちろん、具体的な内容については今後詰めることになりますが、もともと、政府全体として消費者行政の強化に取り組むということは極めて意義深いものがあり、我々もそれについて協力するとかねてから申し上げているとおりです。議論の途中では、既存の法律を単純に移管するべきだとの議論もありましたが、いろいろな法律の目的というのは消費者行政にだけ限られるものではなく、いろいろな面があるわけです。そういう意味で、企画・立案あるいは執行体制で問題が出る可能性があると、いろいろ議論していたわけですが、いずれにしても共管という方向で合意ができたということですので、実効性があり効率的な行政をしながら、消費者庁と国土交通省が連携しながら消費者行政が推進できるのではないかと思います。今後、具体的には共管の仕方について今後早急に詰めるようになると思います。消費者担当のスケジュールに合わせていろいろと議論していきたいと思います。

(問)リニアの着工についてですが、昨日、一部報道がありまして、大臣が残り4項目の調査については年内にもというような趣旨の発言があったとの報道がありましたが、これについてお願いします。
(答)中央新幹線の問題については、大都市だといわゆる大深度の方向でやる必要があるのかとか、南アルプスの場合には難工事が予想されますので、山岳地帯を通る時、難工事が予想されますから、そういう意味でルートの候補にはいろいろな議論があるということで、そのルートの選択肢にどのようなところがあり得るのか、地形・地質調査を先行して行ってきています。現在、すでに実施中の地形・地質等の調査を着実に進めて、調査報告書を提出していただくということが必要だと思います。他の4つの調査項目については、ルートの如何によって対応が変わってきますから、こういう地形・地質調査の報告を受けて、内容を踏まえて調査指示を行うということです。年内というのは大臣が申し上げたかどうかわかりませんが、いずれにしても調査報告書をよく踏まえて検討して、良ければなるべく早い段階でという意味だと思いますが、残りの調査指示についてもしていきたいということです。

(問)地形調査は時間がかかるようですが、できれば併行してということをJR東海側が考えていると思いますが。
(答)他の調査項目というのは技術的な開発の問題や建設費用が大きな問題になり、それぞれのルートによっては変わってくるかもしれませんので、基本的にそういう調査が終わって報告書が出てから、判断するのではないかと思います。

(問)地形・地質調査が出て、なるべく早い段階というのはどれくらいですか。タイミングという意味です。
(答)そんなに時間をかけないで、おそらく事務方は一生懸命見させていただいて判断するのだろうと思います。そこは技術的な問題なのかと思います。

(問)JR東海は、遅くとも年内には地形・地質調査の結果を報告したいと言っているようですが、もし年内に報告されたら、次の調査指示もできるだけ年内にはということですか。
(答)できるだけ早く調査報告書が出れば、できるだけ早く次に進む話だと思いますから、そういうつもりで、あまり仮定的なことで申し上げて時期だけが先走りしてもよくないので、できるだけ早く判断するということです。

(問)スカイマークの大量欠航の関係ですが、大臣もスカイマークの対応に問題があったとご発言されていますが、大量欠航が決まってからも、いまだになぜこのようなことが起きたのか、見通し等も含めて、自身の言葉で会見などで説明を一切しておらず、ホームページでも運休になる報告が出ているのですが、なぜ運休しているかの理由も書かれていないのです。公共交通機関として、これだけ大量の欠航が出て、それを乗員繰りして、やっぱり、なぜこういうことが起きているのかご自身の言葉で説明する責任、義務があると思うのですが、そういう点を含め、国土交通省がちゃんと対応するように指導、指示していくべきではないかと思うのですが、次官はそのあたりをどのようにお考えですか。
(答)一つは、パイロットの不足等の問題ですので、我々はいろいろな事前のチェックあるいは事後のチェックを通じて、安全確保に当然努めなければなりません。もう一つのお客様に対するサービスの問題としては、やはり早くお客様に迷惑がかからないように、自身としてちゃんと説明すべき、早く対応すべきだと思います。もちろん事後的なことについても、きちんと対応すべきだと思います。どういう形式で行うか、会見するとかしないとかは会社の判断ではあると思いますが、少なくともお客様のサービスの関係で明らかにすべきことについてはきちんとすべきだと思います。

(問)ホームページ上で特にそれを明示していないことについて、どう判断されますか。会社の対応としてふさわしいと思われますか。
(答)今回の場合はいろいろ対応したのでしょうが、今後のことについては、同じようなことが起るのであれば、ホームページか何かは別として、事前にといいますか、早くそれを情報提供すべきだと思います。

(問)今回のことについても、ただ運休する期間と路線しか書いていません。なぜこういうことになったのかという説明責任という部分では、十分に果たせていません。我々がいくら要請しても、彼らは応じようとしません。そのような部分で、監督官庁である国土交通省として、大臣も説明や対応について甚だ問題があると見解を示されているわけではないですか。利用者のためにもちゃんとそういう情報開示をしていくべきではないかということも含め、指導されることはないのですか。
(答)大臣も言われているように、ちゃんと情報は開示し、お客様に対する説明責任は果たすべきだということは当然に思います。それをどういう形で行うかは、一義的には、会社の判断もありますが、皆さんのようなそういう強い考え方もあり、我々もそういう方法を言っているわけですから、当然、それを踏まえて対処すべきだと思います。

(問)今の対応で次官はスカイマーク社として十分対応されているというご認識ですか。
(答)処分とかそういう話に必ずしもつながる問題ではないので、我々はお客様に迷惑がかからないように情報開示すべきだと申し上げているわけで、それを踏まえて行動していただきたいと思います。

(問)一義的に判断するのは会社側だと思いますが、他の公共交通機関ですと、我々記者クラブに即ファックスするなり、会見を開くぐらいの話だと思うのですが、それがホームページだけで、いくら記者クラブが要請しても何の音沙汰もない状況が続いています。国土交通省もかねてから公共交通機関として乗客に混乱をきたさないように周知徹底すべきだと指導されているわけですから、会見や広報文の投込み等について、適切に行うよう指導していただきたいのですが。
(答)会見するなどといった具体的な話は、方法論の問題としてそれぞれ判断していただきたいと思いますが、我々は明確にそういう情報開示といいますか、知らせるべきことは知らせるべきだと申し上げていますので、再度申し上げて、対応を見てみたいと思います。

(問)同じ意見になってしまうのですが、ホームページはホームページで出ているけれども、ホームページでも不十分だと思います。特にお年寄りなど機械を扱えない人なども中高年に多いわけですから、そういった人たちが今回の件を何で知ったかというと、結局、テレビや新聞の報道でそういうことが起きていると知ったわけです。やはり一義的にはホームページに出したからいいわけではなく、せっかく記者クラブがあるわけですから、そういうところに出すように国土交通省からも言っていただきたいです。
(答)基本的な考え方は承り、ちゃんと情報提供すべきだということについて徹底していきたいと思います。

(問)深夜タクシーで帰宅する際に、ビールやおつまみなどのサービスを受けているという話が出ていて、明日の決算行政監視委員会でも論点になるかと思うのですが、国土交通省として調査結果はまとまっているのでしょうか。
(答)今行っている最中で、地方整備局もありますし、数も多いのですが、今日中ぐらいにはまとまるのではないかと思います。

(問)道路運送法上の解釈も論点になっているみたいですが、そちらはどうでしょうか。
(答)道路運送法上のタクシー業に携わる観点と職員との関係という観点と両方あると思うのですが、業法の関係は、一般的なサービスが、公務員に対してというか全体に対して、どういうものが社会通念上許されないのか、許されるのか。もちろん道路運送法上、運賃や料金の支払いに充当し得るようなサービス、料金の割戻しをしてはならないとなっているわけですから、そういう規定に引っかかるかどうかという問題ですが、これは公務員であろうと、一般の方であろうと同じ問題かと思います。社会通念上、ビールやおつまみは頻度がひどいとか程度の問題によるかもしれませんが、ときどき出ているものが直ちに道路運送法に引っかかるというものではないと思います。ただ、金品になるとやはり割戻しになるかもしれませんが、それは個別の事例に応じて、具体的に判断すべきだろうと思います。公務員の場合は、飴やおつまみ等を時々もらうこと自体がいいかどうかということは、法律的には特に問題になることはないだろうと思いますが、やはりもらう頻度等はあると思います。商品券等については気をつけるべきかもしれません。もちろんこれも頻度の問題で、必ずしも全部ということではないかもしれません。いずれにせよ公務員の場合は、社会通念的に批判が出ないように、迷うようなことについてはやはりやめるべきだと基本的に思いますので、そういった気持ちで対応するように徹底をしたいと思っています。

(問)北海道開発局の談合事件ですが、昨日起訴されまして、3人の他にも元OB4人が略式起訴されたということで、相当大きな広がりを見せていると思います。これについての感想と今後の対応について、前回もおっしゃってましたが改めてどのような対応をなさるのかお願いします。
(答)一昨日の6月3日に、既に逮捕されていた北海道開発局の職員3名と、今おっしゃった在宅で元北海道開発局職員、業界などにおられた4名が談合罪で起訴されたということです。これは国民の信頼を裏切るものであるということで、極めて遺憾であり改めてお詫び申し上げたいと思っています。対応につきましては、北海道開発局の調査検討委員会で有識者の方に入っていただき、そういうものの検討に着手していこうということです。今回の起訴を受けて、起訴された職員あるいは関係者の事情聴取を行って、可能なものからそういうものの調査を始めて、再発防止策等を講じていきたいと思っています。案件は農業の関係で、中身としては今のところわかりませんが、他はもちろんあってはならないと思っていますが、調査や再発防止策については全般的に事実関係の調査等を行いながら厳正に対処していく、再発防止策に努めていくということです。

(問)いつ頃までに再発防止策を出そうと思っていますか。
(答)2、3ヶ月はかかると思っています。まだスケジュールは詰まっていません。

(問)先ほどのタクシーの話に戻りますが、事業法の話で商品券が金品に当たるものかどうかという判断は、今のところどうなっているのでしょうか。
(答)商品券であっても、公務員の倫理の問題は別として、一般のお客様で長年利用されている方に、盆暮れといますかお歳暮的なものということで、時々儀礼的な意味で商品券等を渡すことがあるかもあるかもしれませんし、そういう場合、一概にそれが悪いとは言えないと思います。それが毎回そうであれば問題であると思いますが、そういう意味でそういったことは個別具体的に判断することになると思います。

(問)では、換金性が高いからすぐにそれが金品に当たるということではない、ということですか。
(答)実体的に認識として、あるいは中身として、事業者あるいは受け取られた方のほうでそれが割戻し的な金品に当たるかどうか、そういうことだと思います。その実体的な判断だと思います。

(問)先ほどのスカイマーク社の件ですが、そもそも今回は対応がお粗末だという話はありますが、それ以前の段階から社長が「文句を言う奴は辞めろ」とか、「労働組合を作るなら辞めてしまえ」と言ったとか言わないとかとで、結局、慢性的にパイロットが不足するという状態が発生していたことについて、国土交通省として指導したりとかはなかったのでしょうか。
(答)パイロットの問題は、安全かどうかといった観点からの判断になると思います。今回のスカイマーク社の欠航は、世界的な乗員不足という事情があるのは事実だと思います。そこで各航空会社は必要な乗務員を確保するために努力していると思いますが、その際に困難があるのかもしれません。定められた運航乗務員の乗務割り、これは1日当たりどれだけが限度だとか、1月どれだけかということについて我々も基準を作ってます。そういったものに従って運航を認められていますので、それ自体については確保するように、安全面から指導していますしチェックもしています。実際のサービス提供の問題については、先ほどの問題が起こりうるということなので、その辺については先ほど申し上げたとおりですが、安全面については少なくともそういった意味での定期運航を安全にできるように監督していく必要があると思っています。

(問)ある程度余裕を持たせてパイロットを確保しておくということに、指導してこなかったというか、指導しきれなかった国土交通省側には、特段責任がないということですか。
(答)責任といいますか、そこはお客さんとの関係で先ほどの議論になると思いますが、お客さんに不便をかけないように情報開示も含めて、当然ですけれども、きちんと対応するべきだということです。そういうものがなければ、お客さんが離れるということだと思います。会社としてのサービスの向上に努めるべきだということについては、よく言いたいと思いますけれども、少なくとも安全管理については、きちんとしていかなければいけないと思っています。

(問)安全管理のプロセスの中で、パイロットがあきらかに不足というか、ぎりぎりの状態になっているのは分かっていたはずで、そこをきちんと指導するべきだったという反省はありませんか。
(答)安全面では、基準面でいろいろチェックしていますので、いろいろな監督は当然やりますけれども、だからといって、そこのところをやめるという話にはならないだろうと思います。

(問)今年の3月の時点で、日本人の副操縦士が6人も7人も辞めています。日本人ですよ。今回辞めているのも、日本人キャプテンが2人辞めて、日本人が9人辞めています。日本人が立て続けで辞めていくということは、なにかしら異常が起きているというサインだと思います。安全面から見ても問題だと思いますけれども、旭川には認可を出し、新神戸にも認可を検討されていますが、そのあたりはどうなのでしょうか。
(答)再三同じことを申し上げて恐縮ですが、安全のチェックというのは、運航に携わる乗務員が、その基準を満たしているかどうかを含めてその辺を中心にして安全かどうかをチェックするということだと思います。言われたようなことが、会社として分かっているのに対応していないとか、運航できないかもしれないということは会社の経営の問題、顧客を含めたそういう責任の問題があると思います。

(問)次官がおっしゃっているのは、国土交通省として責任を負うのは、安全運航の体制を確保させるということだけで、それ以上の顧客にとっての利便性や信頼性の高いサービスを提供させるというところまでは国土交通省としては負わないということでしょうか。
(答)最初に申し上げたとおり、安全面とサービス面の2つがあるということで、サービスの面については、当然顧客のサービスに努めるべきで、その情報開示について、いろいろなご指摘がありましたから、その点についてもよくわきまえて、我々も情報開示に努めろと言っているわけですから、その対応について見てみたいということです。サービスの向上については、もちろん我々はそれを指導する立場にあると思います。そこで、今回の事例のように、明らかに欠陥が出ているわけですから、顧客サービスとして情報を提供して、迷惑がかからないようにするというのは当然だろうと思いますので、その辺についての開示は、きちんとしてほしいということです。

(問)2年前に整備士が足りなくなって、トラブルが続出したという問題があって、JALがその前にトラブルがあって、その後に安全監査官を運航課の中に作って、常時ウォッチしていくという体制ができたわけですが、その時に人の出入りが激しかったり、いろいろ辞めていくということも含めてチェックして、サインを見逃さないようにしていく体制にしました。人も金も付けて国土交通省としてやり始めたはずです。にもかかわらず、パイロットが3月の時点で6人から7人ごっそり抜ける。しかも、あんな小さな会社で6、7人ごっそり抜けるということの異常なサインに気づいていたのか。気づいていなかったとしたら、それは問題ではないかと思いますが、その点についてどうでしょうか。
(答)パイロットが不足ぎみだという全体的な問題として分かっていたし、それから、今回のことについても、直前に辞めた人がどういうふうになっていたかということについてまではよく聞いていませんが、把握できていなかった可能性もありますけれども、当然、安全上、運航ができないようなことになるというなら、そこはきちんとチェックすべきだと思いますので、気をつけていきたいと思います。

(問)今までみたいに、向こうから届出がないと分からないとか、何か言われなければサインをキャッチできませんということであれば、2年前にそれぞれの航空会社を見ていくという体制を作る必要もなかったし、作った意味もないと思います。きちんと人の動きを見ていくということで、人も金も付けて、こういう体制にしているはずなのに、スカイネットにしても、スカイマークの件にしても、例えばそれが事前に国土交通省としてどこまでチェックして、乗員が足りないといういのは、即、安全問題につながるわけですから、どこまで危機感をもってチェックしようという体制でやられていたのかが疑問なのですが。
(答)その時々に応じて、いろいろなパイロットの問題が出ていますけれども、時期に応じて課題が出てきますので、今のパイロットの問題等については、それが目に見えてきたということで、当然注意はしていたと思いますけれども、徹底するようにその辺の安全面でのチェックとサービス面での向上といいますか、迷惑をかけないということについての指導は当然していかなければなりません。

(問)本件については、国土交通省からは特に発表する必要はないと思いますけれども、国土交通省からは情報もないし、航空会社側からもないので、乗客が置き去りにされた状態でこの問題が発覚し、その後、誰も何も説明を行われていないという異例な事態だと思います。
(答)わかりました。そこは双方気をつけるべきだと思います。

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