事務次官会見

春田事務次官会見要旨

2009年3月16日(月) 14:01 ~ 14:13
国土交通省会見室
春田 謙 事務次官

閣議・閣僚懇

 事務次官等会議の関係ですが、私共の関係では「一般国道の指定区間を指定する政令の一部を改正する政令」という政令案件がありました。これは関西国際空港の連絡橋の部分を一般国道の指定区間、つまり国直轄の国道に指定するといった内容の政令です。他には特に報告する案件はありません、以上です。

質疑応答

(問)今朝方、東名高速の牧ノ原サービスエリアでジェイアールバス関東(株)のバスが燃えるということがありましたが、事実関係の把握と国土交通省としての対応があれば教えて下さい。
(答)本日午前4時20分頃、静岡県牧ノ原市の東名高速上り線牧ノ原サービスエリアの手前を走行中のJR大阪駅発JR東京駅行きのジェイアールバス関東(株)の高速バスが炎上しました。車両の後部から煙が出ているのを運転手が発見したということです。直ちに車両を直ぐ側の牧之原サービスエアリアに停車させ、乗客を車外に誘導して避難させたところ、バスから出火し車体が全焼したという火災事故でした。幸いなことにバスには乗客77名と運転手1名が乗っていましたが、直ちに避難したため負傷者は発生していません。火災のあったバスの乗客は、静岡駅までの代替のバスで移動し新幹線で東京駅に送ったというところです。このような事故が発生したことについては誠に遺憾なことであると考えています。国土交通省としては、本日、静岡運輸支局の方で牧之原サービスエリアにおいて静岡県警立ち会いの下で事故車両の調査を実施します。併せて、ジェイアールバス関東の所管である関東運輸局が事故車両の火災状況、整備状況についての調査を現地で行っているというところです。当該事故車両は輸入事業者の日本ネオプラン(株)が輸入したドイツ製の「ネオプラン」という車両です。輸入事業者の日本ネオプランに対して、車両火災の原因について調査を指示したところです。当然、本社であるドイツのネオプラン社に対しても問い合わせしてもらうということを含む調査を指示したところです。なお、ジェイアールバス関東(株)では、ネオプラン製の車両は2台持っていたということで、その内の1台が火災を起こしたということです。もう1台の同型車両については、安全が確認出来るまで自主的に運行の中止をして火災原因の調査を行うことにしています。それから、共同運行を行っている西日本ジェイアールバス(株)においても同型車両を1台使っておりますので、これについても同様に運行中止して同型車両の調査に当たっているというところです。何れにしても、火災原因の状況を踏まえ、同種の事故の再発防止に当たる必要がありますが、取り敢えず、私共としてはこういうことがありましたので、バスのエンジンから出火ししかもバスが全焼ということになりますので、このことを踏まえて、エンジン周りを中心に点検をもう1度するということを全バス会社に対して指示することにしています。これは丁度準備をしているところだと思います。何れにしても、この事故は結果は上手く避難が出来たということでありますが、車両火災で車両が殆ど枠を残して燃え尽きたという映像でありましたので、大変、火の勢いも強かったようですので、この種の事故が再発しないように原因究明していく必要があるだろうと考えています。

(問)事故を起こした同型車両ですが、国内でどの位走っているかということと、国内外で同種の事故の事例報告あるのでしょうか。
(答)同型車両は私共が承知している限りでは、ネオプランという車体はジェイアールバス関東(株)と西日本ジェイアールバス(株)で1台ずつ持っているということで、西日本ジェイアールバス(株)においては、昨年の5月に同じ会社の車両が5月28日火災事故を起こしています。その時にも原因を究明すべく、警察と併せて事故原因の調査を行ったところ、この時には警察の実況検分の結果、原因は完全には究明出来なかったのですが、燃料系統ではなく電気系統の故障の可能性があるとの見解になりました。特に配線関係のショートとか、短絡時の回路の保護としてヒューズの設置という対策を実施したことがあります。そういうことをした上で同じ車両の事故で、やはり同じ火災で今回の事故となりましたので、徹底した究明が必要だろうと思います。この他にネオプランの車両が日本国内で使われているという実態は特に聞いていません。

(問)1台ずつと仰いましたけれども、2台と1台で計3台ではないでしょうか。
(答)当初2台ずつ持っていたのが、西日本ジェイアールバス(株)の2台の内の1台が火災を起こし、今回、ジェイアールバス関東(株)が持っている2台の内の1台が燃えて、4台の内の2台が燃えたということです。

(問)昨年5月の時と殆ど同じような状況ですけれども。
(答)これもエンジンから火が出たということですが、名神高速道路で実際に事故を起こしたということでした。その時もエンジンから出火したと。そういう意味では同種の事故かと思われますので、今回は徹底して調査を行う必要があると思っています。

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